【3】日本人の食生活は糖質が過剰 ~質的栄養失調改善でこころもからだも生まれ変われる~
前回の記事の文末で、タンパク質不足解消と同時並行で「糖質を控える」必要があると書きました。
さて、その糖質、どのように控えていけばいいのでしょうか?
1.糖質と質的栄養失調
【糖質】
1.人間の身体にとって、エネルギー源
2.とりすぎると
①インスリンが過剰に分泌される
②血糖値が下がる
③血糖値を上げるためのホルモン等が必要になる
④タンパク質やビタミン・ミネラルを消費する
⑤内臓脂肪が増える
⑥インスリン抵抗性が増す
⑦インスリンの分泌が限界を迎える
⑧高血糖状態が続き糖尿病の原因となる
①~④の状態が毎日続けば、藤川徳美先生のおっしゃる「質的栄養失調」となるわけです。からだやこころに必要な栄養素が不足状態になるために、さまざまな不調があらわれます。
朝:トーストとコーヒー
昼:カップラーメン
夜:唐揚げ弁当(タンパク質約35g)
朝:スムージー
昼:コンビニで総菜パン
夜:パスタ
例えば、1日のメニューが上のようなものだとしたら、タンパク質不足&糖質過剰と言えます。ここに、さらにおやつの時間にあま~いフラペチーノを飲んだり、夜お風呂上りにアイスクリームとコーラを飲んだりすれば見事に糖質過剰です。
(参考)
2.糖質はどのように消化されるのか?
ざっくり書きます。
(1)口の中で「だ液」内の消化酵素により消化される。
※消化酵素の材料は「タンパク質」
(2)胃では消化されない。
(3)十二指腸・小腸にて消化酵素により消化され、ブドウ糖(グルコース)に。
その後ブドウ糖(グルコース)は小腸で吸収され、血液の流れに乗って細胞まで運ばれていきます。
細胞まで運ばれた後は、ブドウ糖(グルコース)がエネルギー(ATP)製造の原料として、細胞内でさらに分解されていきますが、それは次回説明いたします。
3.糖質を控えた方がいい理由
血液中にブドウ糖(グルコース)がたくさん含まれれば、血糖値は高い状態です。高いとインスリンが分泌されますが、この血糖値が急激に上昇するのが問題だと言われています。
さきほどの1.では、とりすぎが「質的栄養失調」をひき起こし、さまざまな不調の原因となるということでしたが、実は一般的に言われる「バランスの良い食事」をしていても、「質的栄養失調」になってしまうのです。それは、糖質摂取により食後に血糖値が急激に上昇するからです。
なので、「糖質を控える」などの工夫をすることで、血糖値の急激な上昇を防ぎ、タンパク質やビタミン・ミネラルの大量消費を防ぐというのが、ポイントだということです。
どうしてタンパク質やビタミン・ミネラルが大量消費されるのか、どんなビタミンやミネラルが関係しているのかなどについては次回書きます。
(参考)