イギリス国民食フィッシュ&チップスを日本の国民食と融合する喜び
久しぶりのフィッシュ&チップス
先日、めずらしくフィッシュ&チップスをいただきました。
フィッシュ&チップス好きのイギリス育ちの息子たち。でも、夫がフィッシュ&チップスが好きではないので、我が家ではあまり登場しません。今週は夫が出張で不在なのをいいことに、「晩御飯はフィッシュ&チップス!」宣言。息子たち、喜ぶ。
お魚は選べるのですが、我が家はいつもハドックを注文します。(ハドックは日本語で「モンツキダラ」だそうです。
一番主流のコッドはタラのこと。白身ですごく淡白なので、衣をつけて揚げてしまうには、味が弱すぎます。ハドックはコッドほど薄味でなく、魚の味がちょうどいいかんじ。
30cmくらいの長さの巨大フィッシュと山盛りチップス。「お酢はかけないでね」と注文つけます。
フィッシュ&チップスに期待しないで
イギリスの食べ物といえば「フィッシュ&チップス」が有名。それしか知らない人も多いんじゃないかと思います。
イギリスに旅行に来た日本人が、イギリスといえばフィッシュ&チップス!・・・ということで食べてみる。「なーーんだ、おいしくない」「味がない」「脂っこい」とがっかり。
・・・よく聞く話です。
あれを聞くと、残念だなーと思うのです。
フィッシュ&チップスって、庶民のファーストフードです。つまり、マクドナルドとかバーガーキングでハンバーガーを食べるようなもの。
マクドナルドのようにチェーンではなく、イギリス庶民のファーストフード。イギリス国民的、伝統ある庶民の味。どこにでもチッピーと言われるフィッシュ&チップス屋さんがあって、紙に包んで売ってくれる。
ふつう、マクドナルドに「すごく美味しい物」を期待して行かないですよね? フィッシュ&チップスだって、イギリス人は「すごく美味しい」ことなんて期待していないのです。小さいころから食べ慣れた、馴染みのある味で、食べたくなる。お腹がすいたからフィッシュ&チップスでも食べようか・・・なんていう、そんなもの。
だからね、「フィッシュ&チップス」を美味しいなんて期待して食べないでください。
日本で言うと・・・
日本で、フィッシュ&チップスに当たるものは何か考えてみました。気軽に食べられる。庶民の味。絶品グルメじゃなくて、馴染みのある味。
立ち食いそば・・・とか、どうでしょう?
スーパーで買った乾麺から作るお蕎麦でもいいかもしれない。
美味しい高級そば屋じゃなくて、その辺の駅のホームとかの。味で勝負しているんじゃなくて、なんだか、ほっとする味を提供してくれる。「うわーーー、すごーーーくおいしい!」とはならないけど、軽く食べられるファーストフード的なもの。
ああいう何の変哲もないおそばとかおうどんって、日本人には「ほっとする」ものだし、たまに食べたくなる。恋しくなるもの。(あ、私は立ち食いそば、未経験だ!)
でも、外国の人にしてみたら「恋しくもなんともない」「ただの醤油味だよね?」ってかんじで、特別に美味しいものではないと思うのです。外国人にも美味しいと思われるのは、お寿司とか、唐揚げとか、天ぷらとかの「わかりやすい」「はっきりした」味。
日本人にとっては、おそばのようなものって、馴染みのある、郷愁とともにあるもの。日本人だからこそわかる良さだと思うのです。
フィッシュ&チップスもイギリス人にとってそんなもの。味そのもので評価するんじゃなくて、イギリス人の心がつまっていることを感じ取ってもらいたい! (わたし、日本人ですけど、イギリス人の気持ちを代弁してみた。)
イギリス+日本の庶民食のお楽しみ
私のフィッシュ&チップスのお楽しみは、この後です。
私は日本人ですので、フィッシュ&チップスも少し食べればOKです。量が多いので、3人で2人前食べても残る。思春期男子2人いても、食べきれません。笑
衣をつけて揚げた魚は、ちょっと失敗した天ぷらのようです。笑 なので、私は、翌日、余った魚を温かいおそばに乗せて「天ぷらそば」にします。海外在住者ですから、「もどき」でも文句言いません。「天ぷらっぽい」だけで感謝です。だいたい、一人ランチのために、天ぷらあげたりしてられませんから。
お魚どどーん。贅沢気分。
ああ、満足。
イギリスで日本食もどきを楽しむ私は、こんな人↓