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メタル君の「今日の精神医学豆知識!」(96)-(100)

皆様、こんにちは。鹿冶梟介(かやほうすけ)です😆

Twitterで相棒のメタル君(メタルスライム)が、毎朝呟いている「精神医学豆知識」のまとめでございます。

今回は第95回から100回までのネタをまとめております!

遂にnoteで紹介するこの豆知識も100回に達成しました(うれし〜)!😊

これも偏に皆様のご声援のおかげです😆

そして、Twitterにおけるメタル君の「今日の精神医学豆知識!」は本日朝より再開しております!

ますますパワーアップ(?)したメタル君を、どうぞよろしくお願いいたします☺️

note民の皆様も、ご興味があれば是非私のTwitterを覗いてみてください☺️

Twitter民の皆様も、Twitterでは語りきれなかった【メタルのおまけ】がございますので、ご興味があれば是非お読みください!


【今日の精神医学豆知識集!(その20)】

96.精神医学領域でノーベル賞をとった研究者といえば、アーヴィド・カールソン博士がいるよ。彼はドパミンが神経伝達物質として働き、運動機能に関与することを発見したよ。また彼は統合失調症のドパミン仮説を唱えたことでも有名だよ。

2022年11月9日

【メタルのおまけ】
統合失調症の発病メカニズムとして現在有力視されているのは「ドパミン過剰仮説」だよ。ドパミンは神経伝達物質のひとつで、運動機能の調整、循環の調整、学習、意欲、喜び、快楽に関係する物質なんだ。楽しいこと、嬉しいことをしていると、脳でドパミンの分泌が亢進していると言われているけど、過剰になると興奮状態や幻覚妄想状態に陥るよ。

↓ドパミン分子型ネックレス…、ニーズあるんですかね…?


97.季節性うつ病って知っている?秋から冬にかけて悪化して、3-4月ごろから症状が軽快するうつ病だよ。抑うつ気分よりも、意欲低下や倦怠感が前景にあり、不眠・食欲低下よりも過眠・過食が目立つよ。

2022年11月10日

【メタルのおまけ】
春や夏よりも、冬は経験的にもちょっと元気がなくなるよね…。一部の動物を除いて、寒さは生物を不活発にするけど、日照時間の減少は気分や活動性に大きく影響するよ。

↓Norman E Rosenthalが最初に「季節性うつ病(季節性感情障害)」を提唱しました。


98.季節性うつ病でみられる過食は、甘いものや炭水化物を欲するよ。しかも午後から夜にかけて食欲が増すので、体重は増加する傾向にあるよ。なんだか”冬眠前”の熊さんや栗鼠さんみたいだね。

2022年11月13日

【メタルのおまけ】
日照時間が減ると、元気物質セロトニンの産生が減るよ。セロトニンの減量はトリプトファンという物質だけど、この物質が脳に取り込まれるためには糖分(ブドウ糖)が必要なんだ!ちなみにトリプトファンを多く食品は、肉・魚、豆類、乳製品だよ。

↓「バナナ」はトリプトファンも「糖分」もあるから、オススメのフルーツだよ!

↓ちなみに「一本満足バー」でバナナ味があります(トリプトファン含有)!


99.季節性うつ病の場合、薬物療法や認知行動療法以外に、光線療法が効くことがあるよ。毎日1-2時間、2500-10000ルクスの光を浴びるんだ。メンタルにとってお日様って、やっぱり大事だね。

2022年11月14日

【メタルのおまけ】
オフィス内の明るさは1000ルクス、曇りの日の屋外は10000ルクスだよ。10000ルクスは曇りの日とは言え、屋外の明るさに匹敵するから、かなりの照度であることが分かるね。ちなみに外来で光療法を実施しているクリニックもあるけど、保険適応外なので自費で照明機器を購入して治療する人もいるよ。

↓医療機関で使用しているものとしては、これをよく見かけます(高いですが…)。


100.昨日紹介した光線療法だけど、副作用が全くないわけではないよ。例えば患者さんによっては、眼精疲労、頭痛、倦怠感、イライラ、吐き気を伴うことがあるそうだよ。それでも、妊婦さん等薬物療法ができない患者さんにとっては一つの選択肢だと思うな。

2022年11月15日

【メタルのおまけ】
海外のメタアナリシスによると、光線療法はうつ病だけでなく、一部の睡眠障害にも有効だそうだよ。でも1日1-2時間の治療時間が必要だから、治療法としてはあまり広まっていないよ(時間かかるので...)。時間の問題さえ解決できれば、忙しい現代人にも良い適応だと思うな。

↓うつ病治療に用いられる「光線療法」の機器は「紫外線」をカットしているものが多いです。しかし皮膚科でアトピーや尋常性乾癬の治療に用いられる機器は「紫外線」を含むので日焼けや色素沈着が起こる可能性があります。


【メタル君の考察】

今回は「光線療法」に関する話題が中心だったね。

本文でもふれたけど、薬に頼らない治療法って重要な選択肢だと思うんだ。

ここからは僕の妄想なんだけど、将来メガネ型ウェアラブルディバイス(スマートグラス)が進歩して、「光線療法」機能が搭載されたら、仕事をしながら光線療法が受けられる…、なんて時代がくるかも?

スマートグラスの普及は、ひょっとするとうつ病や睡眠障害の治療におけるゲームチェンジャーになるかもしれないよ!

(是非、日本の電気機器メーカーに作ってほしいな〜😖)

↓スマートグラス(メガネ)ケースにいかが?


【Twitter】

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精神科医・鹿冶梟介(かやほうすけ)
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