実体験による知識がいざという時役に立つ!Life cycle of Butterfly-蝶の成長 Vol.2
実体験による知識がいざという時役に立つ!Life cycle of Butterfly-蝶の成長 Vol.2
◎Life cycle of Butterfly. 蝶になって飛び立つところが見たい!!
アゲハチョウの幼虫観察…
成長観察…
今年は、なかなかうまくいきません。
昨年もそうでしたが、
蛹になる直前に、行方不明になるのです。
5齢幼虫のアオムシは、
蛹になるまでいっぱい食べて
成長すると、
蛹になる場所を見つける為に旅に出ます。
昨年からそんな感じで
大きく太っちょになって
そろそろ蛹の前段階の
前蛹になるかな~
と思って観察していると
突然いなくなります。
旅に出ずに、そのまま育った木で蛹になる子もいますが、
違う場所、
きっと静かで安全な場所を求めて旅に出るのでしょう。
そして、今年はさらに
5齢幼虫になる前にいなくなります。
きっと捕食されているのかな…
動物たちは
厳しい自然界の中で
他の動物に捕食されずに
成長して大人になることって
ほんとにすごく大変なことなんです。
飛んでいる蝶をみつけると
奇跡を感じます。
生命の尊さ
身に染みて感じます。
実体験により、命の大切さ、尊さを知ることが出来るのです。
こういう体験は
子どもの時に必要だな~とつくづく感じます。
学校の受験に役に立たないこと
テストの点数に役に立たないこと
こんなことやっても
ビジネスにならないから
やっても無駄という感じで
見向きもされないかもしれませんが
実際そういう経験ありますが、
でもやはり
すぐに利益が出なくても
のちのちいざという時に
役立つこといっぱいあると思います。
有名学校を出ただけで
その人の価値を決めてしまう人
すごく視野が狭いと感じます。
日本は、
まだまだ学歴社会なんだな~
と感じること
けっこうあります。
残念です。
年功序列もジェンダー差別もまだあるし…
よい教育を受けたくても
お金がないと受けられない
そういう世の中になりつつある今日。
でも、もしかしたら
お金がなくて、塾に、習い事に
通えない子どもたちのほうが
自分の好きなことに
熱中できる時間がたっぷりあって
自由研究がじっくり出来て
学びの楽しさを実感できているかも。
裕福な家庭の子は、
毎日いろいろな習い事、塾通いでかなり疲れている子が多いです。
ある意味、心に余裕がないのです。
長い目で見ると
自由な時間がたくさんある子が
将来的に明るいかもしれませんね。
塾や習い事で忙しすぎて
本当に自分のしたいことが出来ていない子
たくさんいるかもしれません。
今の時代は、
パソコンやスマホがあって
インターネットが出来る環境であれば
無料でいっぱい情報が得られるから
それをうまく利用すれば
お金を掛けず
やる気さえあれば
賢い学習ができますね。
お金がないから
勉強できないとか
よい学校にいけないとか
子ども達には
そういうふうに考えて欲しくないです。
どんな状況でも、環境でも
自分次第。
本当にしたいこと
本当に好きなこと
突き詰めたいこと
それに貪欲になれる心を持つこと
それが大事。
周りが賛成してくれなくても
自分を信じることができる心を持って欲しい。
私は、そういう子ども達を応援したいです。
◎Life Cycle of Butterfly アゲハチョウの成長サイクル
写真は、2020年から2023年の成長観察で撮影したものを使っています。
1.アゲハチョウの産卵~孵化
アゲハチョウの卵です。
4~5日すると孵化します。
サンショウの葉や柑橘系の葉っぱや果実にアゲハチョウは卵を産み付けます。
孵化して最初に食べた葉っぱの種類しか食べません。
サンショウの木に産み付けられた卵の幼虫はサンショウの葉、
レモンに産み付けられた卵から孵化した幼虫はレモンの葉っぱを蛹になるまで食べ続けます。
葉っぱの裏に産み付けられることが多いです。
5~6日ほどたつと卵が黒っぽくなり、黒点が見えてきます。
そうすると、孵化間近です。
2.孵化から最初の脱皮(1齢幼虫から2齢幼虫へ)
産卵後、5~6日ほどたつと孵化します。
孵化したばかりの幼虫は、1齢幼虫 First Instar Larva です。
孵化して最初に食べるものは、出てきた卵の殻です。
その後は、柔らかい若い葉っぱをもりもり食べます。
孵化して2~3日すると最初の脱皮をします。
最初の脱皮をした後は、2齢幼虫 Second Instar larva になります。
脱いだ皮は食べます。
1齢幼虫~2齢幼虫は見た目で区別がつきません。
アゲハチョウの幼虫は、1~4齢幼虫までは、このように黒白の斑模様をしています。
天敵から逃れる為、鳥の糞に擬態していると言われています。
3.脱皮を4回繰り返す(2~3~4齢幼虫)
左側に見える白黒の斑模様の幼虫はおそらく3齢~4齢幼虫だと思います。
葉っぱの上に黒胡麻のようなものが乗っかっています。
これは糞です。1~4齢幼虫までの糞は黒胡麻のように小さい粒です。
写真の右側の方をよく見ると、前蛹になったあおむしがいます。
5齢幼虫のあおむしが蛹になる前段階を「前蛹 Prepupa」と言います。
霧吹きで水を掛けたら、オレンジの角が出て来ました。
これは、アゲハチョウの幼虫の特徴で、「臭覚」と言います。
外側から刺激を受けると、敵から身を守るためにこの臭覚を出し、威嚇します。
臭覚は名前の通り、とても臭くて嫌な臭いがします。
4.最後の脱皮の後は、5齢幼虫 の”はらぺこあおむし”-Five Instar larva
4齢幼虫から5齢幼虫へ最後の脱皮をした直後です。
斑模様の皮は脱ぎ捨て、綺麗なあおむしになりました。
脱ぎ捨てた皮は、全部食べてしまいます。
完食です。食べ終わりました。
大満足って感じですね。
反り返っているので、頭の部分が見えますね。
5齢幼虫になると、ものすごい大食漢になり、
もりもり葉っぱを平らげていきます。
食欲旺盛で、みかんの木があっという間に丸裸になってしまうほどです。
目のように見える大きな丸い部分は、
本当の目ではありません。
目のように見せかけた模様です。
本当の目は、前方の小さな頭の部分についています。
大きな目のような模様は、眼状紋と言って、
鳥などの天敵から身を守るための模様だと言われています。
この黒い粒々は、5齢幼虫あおむしの糞です。
ころころしています。
葉っぱしか食べないので、こんな感じで丸くて乾燥しています。
数日たつと、このように垂直状態になり、
枝や幹にくっついてじっと動かなくなります。
こうなると、もうすぐ食べるのをやめ、蛹になる準備を始めます。
蛹になる場所探しの旅に出る子もいます。
みかんの木から離れ、
どこか遠いところに隠れて蛹になります。
旅には出ず、もともとの木で蛹になる子もいます。
こんな小さな幼虫にも、性格(?)があるのでしょうか?
前蛹になる為の旅に出る前に、最後の排泄をします。
葉っぱの上の下痢状態の黒いものが最後の排泄物です。
これまでは、コロコロ丸い糞でしたが、最後の排泄物は下痢状です。
もう、葉っぱは食べません。
この後、前蛹になります。
蛹の前段階です。
5.前蛹 Prepupa ~から蛹 Pupa へ
これが「前蛹 Prepupa」です。
この子は、お引越しせずに、
もともとのみかんの木に前蛹になってくれました。
前蛹になると、次の日には蛹になります。
前蛹の様子です。
白い糸でしっかり自分の身体を枝にくっつけています。
前蛹になった次の日に、
蛹になります。
そして、約10~12日後に羽化し、
アゲハチョウへ変身します。
蛹の中では、大変化が起きています。
幼虫は溶けて、液体状態になり、
10日くらいかけて、蝶の形に変化します。