窪鷹モモジ@メタ認知の智層

ツイッターやブルースカイのまとめ文。

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最近の記事

感想文: LINE(ウェブトゥーン)『再婚承認を要求します』について

『再婚承認を要求します』のあらすじ ナビエという名前の皇后が、愛するはずの皇帝に裏切られ、新たな人生を切り開こうとする物語です。 ○物語の始まり ナビエは幼少の頃から皇后になるべく教育を受け、皇帝ソビエシュとの政略結婚を果たした。完璧な皇后として周囲から慕われていたナビエだが、ソビエシュが狩りの途中で出会った奴隷出身のラスタを寵愛し始め、彼女の生活は一変します。 ○変化 ラスタはソビエシュの心を独占し、皇后の座を狙い始める。ナビエは愛するはずの夫に裏切られ、深い悲し

    • 「ミステリと言う勿かれ」(2023年、映画)のネタバレと考察。(編集、校正前)

      作中で、主人公の整(ととのう)くんが「幼少期は固まりきっていないコンクリート」という比喩を用いる。この表現は、幼少期の心や思考がまだ柔軟で、環境や他者の言葉によって容易に影響され、形作られる様子を象徴している。この言葉は整くん自身も独り言の中で触れており、その意図が物語を通して示唆される。 物語には三人の祖父が登場するが、そのうち二人は一族の主人に仕える立場で描かれている。彼らは「特定の身体的な特徴を持つ子孫は排除する」という一族の掟を代々守り続けてきた。この掟は一種の「呪

      • 映画「ミステリと言う勿れ」の考察:環境と個人の自由

        1. 幼少期の影響と「呪い」の比喩 この映画では、幼少期の環境が人の心にどれだけ深く刻まれるかが描かれています。整(ととのう)が語る「幼少期は固まりきっていないコンクリート」という比喩は、心がまだ柔軟で、周囲の言葉や価値観によって簡単に形を変えることを象徴している。 映画では、「特定の身体的特徴を持つ子孫は殺す」という一族の掟を「呪い」として継承する家系の登場人物たちが、これに縛られながらも、疑問を抱いたり反発したりしていく姿が描かれます。 2. 遺伝と環境の複雑な関係

        • 大河ドラマに見る、俳優の成長と役柄の重厚さ

          大河ドラマの魅力は、俳優が例えば10代から50代までの幅広い年齢を1年という枠の中で演じ分ける点や、俳優自身の個性と役柄の「違い」を表現する力にあると感じる。 大河ドラマは、視聴者として俳優の演技の幅を楽しめる作品だ。たとえどれだけメイクで壮年風に見せても、演技や雰囲気が若々しいままでは、役に求められる重厚感が損なわれてしまう。 例えば、2022年の大河ドラマ『鎌倉殿の13人』では、多くのキャラクターが無冠・無名の若者として登場し、年を重ねるにつれ役職を得て年相応の重厚さ

          わたしの好きな創作品、タイトルのみ

          【読書からみる人柄】 多様な興味と共感性を持ち合わせた読書家。 読書への深い愛情と幅広いジャンルへの関心 幼少期からの読書習慣: 4歳から図書館に通い、幼少期から読書に親しみ、幅広いジャンルの本を読んできた。 フィクションからノンフィクションまで: フィクションだけでなく、社会問題や歴史、心理学など、ノンフィクションにも深く関心を示し、知的探求心と社会への関心の高さを物語る 文学作品への造詣: 古典文学から現代文学まで、幅広い文学作品を読んでいることから、文学的な素養

          わたしの好きな創作品、タイトルのみ

          日記

          夫が迎えに来たとき、私が車に乗ると、彼は静かに言った。「過去のことが、今問題になっている」と。なぜ今、このタイミングで?昨年10月、夫の会社でシステムエラーが発生し、人事評価記録のロックが解除され、夫が不正にアクセスできてしまった。その中には、セクハラで処分された社員の記録も含まれていた。 夏が来る頃、私は家の購入を決意した。夫は、マイクロ豚か犬を飼うことも考え、養親里親制度にも興味を示していた。いくつかの物件を見た末、夫は「これがいい」と選んだが、彼の借金の問題でローン契

          障害者と家族と社会と働き方と

          家族の歴史と障害の社会認知 日本社会において、精神疾患や発達障害を抱える人々が孤立し、適切な支援を受けられない状況が続いています。私(30代)と親族(60代)もその一例です。 精神疾患の診断を受ける前、私たちは健常者として通常雇用で働き、社会に貢献していました。しかし、最終的には社会から孤立し、障害者手帳を取得することになりました。この背景には、障害者やその家族に対する社会的理解の不足、適切な支援体制の欠如、さらには行政から提供される支援内容に対する市民側の知識不足があ

          障害者と家族と社会と働き方と

          日記

          2020年4月、東大寺の森本公穣さんが「新型コロナウイルス感染症の早期終息と、罹患された方々の回復、亡くなった方々の追福菩提のため、宗教・宗派を超えて共に祈ります」とツイートしているのを見て、2022年に亡くなった祖母の葬儀を思い出した。当時、まだ結婚前だったが、今の夫が祖母の葬儀に来てくれたことが心に深く残っている。 祖母は生涯を通じて、家族や親族のために祈り、利他の精神を大切にしていた。その影響で、私も家族や親類のために祈るようになった。葬儀の際には、祖母がいなくなる悲

          公共図書館における非正規職員問題に対する再考(加筆修正9月16日)

          反論 はてなダイアリー(匿名日記) 図書館司書の非正規問題(9/14追記) ますだの内容要約 著者は、図書館司書の資格自体を低く評価している。司書資格が取得しやすい一方で、現場ではその資格が十分に生かされていないと感じている。また、特にレファレンス業務などの「専門性」とされる部分に関しても、専門職と呼ぶには不十分だと強調している。さらに、地方自治体や国立図書館での待遇の差も指摘し、資格を持っているだけでは優れた職員になれないと批判している。  非正規職員の待遇改善に対

          公共図書館における非正規職員問題に対する再考(加筆修正9月16日)

          長過ぎるモラトリアム

          私は、一九九八年よりインターネットの世に身を投じたが、そのたびに「ハンドルネーム」を選ぶ煩悩に悩まされてきた。X(旧ツイッター)やFacebookなど、自己紹介やアイコンの設定に際し、幾度となく「我は何者か」と問わずにはいられなかった。さながら、何度も新しい名を与えられる神話の登場人物のように。 二十一歳より二十九歳まで精神科の世話になり、以後、行政により「精神障がい者」と認定された。福祉の恩恵を受けられるようになったその頃より、我が身の立ち位置が徐々に定まらぬ感覚に苛まれて