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マーダーミステリー白書

マーダーミステリーについて私(かわぐち)の考えや、ちょっとした情報などを書いて行こうかと思います。
読みたい方に届いて欲しい。そんな内容をつらつらと書いて行きます。
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#ボードゲーム

不可逆過程のデジャブ -Debut-

去年制作(?)しました「不可逆過程のデジャブ」を少しカスタマイズして、オンライン用作品「不可逆過程のデジャブ -Debut-」として公開いたしました。 制作に(?)をつけたのは、「消えたパンツと空飛ぶサカナ」以来の「シナリオ制作3日」という作品で、やりたいことだけを詰め込んだ「クソゲーポジション」の作品故です。テストプレイやアートワーク含めても執筆開始から入稿まで2週間かかっていません。 ちなみに、外部への印刷は表紙しか出しておらず、他は全部プリンターで出力しただけの作品

多様性の末路

弊社が初めてマーダーミステリーを日本で実施した(身内でプレイした)のが2019年3月13日でした。 故に、マーダーミステリーが本格的に日本に入ってきて、3年が経ったと言えます。 さて、マーダーミステリーは3年前に比べて発展したでしょうか? もちろん、答えはYESでしょう。 しかし、ここ2年ほど、停滞しているとも感じます。 なぜでしょうか? 新型コロナという壁はもちろんあったかと思います。 しかしそれ以上に、「ジャンルの膨張」が発展の邪魔をしていると私は感じているのです

楽しいマーダーミステリーとは?

最近、自分自身よく分からなくなってきている 「マーダーミステリーの楽しさ」 正確に言えば、自分の中にはいくつか答えがあり、その答えに沿って制作をしているつもりですが、色々な作品を遊んでいると本当に正解が分からなくなります。 SNSの評判を見るとなかなかに良い評価をされている作品でも、確かに評価されている理由もわかる一方で、「ここはこのままではダメでは」というものが散見され、「楽しい」が削られてしまうこともしばしば。 もちろん、これは職業病だったり、個人的なワガママ……

六花と灰色と日輪草の夢見草ベーカリー

「六花が空を覆う時」を始めて公演したのが2019年10月15日 あれから2年、この度、「六花と灰色の夢見草」と「六花と日輪草のベーカリー」というスピンオフ作品を2作品、ゲームマーケット2021秋にて発売することとなりました。 作品のティザーサイトはこちら 作中の時間も2年後とし、現実の時間とリンクした時間経過を感じていただければなと。もちろん、「六花が空を覆うとき」を遊んでいない方でも問題なく遊べる作品となっているかと思います。(六花の知識は全く必要のない作りになっていま

コンテンツとしての能動性のバランス

まずふわっとした話からですが、 もしかしたら、私の持っている「マーダーミステリー観」は既に古いのかもしれません……と前置いたうえで、それでも言わせてもらえば、他のコンテンツと比べたとき、私の感じた「マーダーミステリーの優位性」というものが確固としてあって、これにより、他のコンテンツで私自身「あまり好きになれなかった部分」が解消されていると感じられたため、マーダーミステリーを訴求していこうと思えた経緯があります。 故に、「マーダーミステリーの優位性」は大切にして行きたいので

マーダーミステリーシアター「演技の代償」雑感

本日より始まっております、マーダーミステリーシアターと題された動画コンテンツをリアルタイムで視聴してみました。 北軽井沢の山中にある別荘で起こる殺人事件。 別荘には外から出入りした人間はおらず、容疑者は宿泊していた6人のみ。という状況で、6人の役者がそれぞれの人物となって犯人を捜す、犯人は逃げ切るという、いわゆるマーダーミステリーを模した構成です。 今回は、演者さん達が即興で犯人捜しをしている様子をリアルタイムで流していく方式で、リアルタイムで視聴できないユーザー対応とし

没入していますか?

そんなに堅苦しい話でも否定でもなく、マーダーミステリーを遊ぶ際、そのキャラクターになりきって皆さんは物語に没入するでしょうか? 私は、今まで一度もそういう経験がないんですよね(汗) 先日とあるツイートで、マーダーミステリーを「没入感のあるコンテンツ」みたいな書き方で紹介されているのを見かけまして、上記の理由から、「お、これは本当か?」みたいになってしまいました。 没入が前提ではないのでは?もちろん没入して楽しめる方も居ると思いますし、そこに楽しさを見出すのは全く間違った

情報量を計算していますか?

みなさんは天才ですか? 煽りではなく、この世には間違いなく天才が居ます。 天才の種類にもよりますが、情報処理の得意な天才は居て、マーダーミステリーに於いても、押し寄せる波のような情報量を的確に処理して作戦立てて、プレイヤーを誘導する人はいます。 ええ、古川洋平さんです(笑) 私が知っている中で冴えたるは古川さんですが、まあ、そんな人はそうそう居ないわけです。みなさん自分のシナリオ(ハンドブック)を読み解くだけでも結構大変で、更にそこに知っているものから知らないものまで、

オープン型とクローズド型の真ん中を考えた

マーダーミステリーにクローズド型とオープン型という定義?がなんとなくあるのをご存じでしょうか。 ザックリ言うと、ハウンドアウトのみ、或いは、決まった情報が決まったタイミングで提示されるものが「クローズド型」で、一方、情報の取得がある程度プレイヤーの采配に委ねられており、任意のタイミングでリアルタイムで情報を取得していくものを「オープン型」と呼ばれることが多いです。 どっちが良い悪いという話は全くなく、ただ「ゲーム」として考えると、オープン型の方がより相性が良いのかなとも思

監修で見ているコト②

みなさま明けましておめでとうございます。 本年も何卒、宜しくお願いします。 不思議なもので、1週間しか経っていないのに、年をまたぐと1週間前に何を書いたのか全く以て憶えていないというミラクル。 自分で書いた文章を読み返して「②って何書くんだっけ?」と思い出しながらの2回目となります。またつらつら書いていきますので、素人文章ご容赦を。

監修で見ているコト①

毎週月曜日に更新すると宣言して、2周目で挫折しそうになっていますが、なんとかかんとか書いていこうと思っています。かわぐちです。 そして、今日で本年最後の「マーダーミステリー記事」になると思います(note自体はまだ年内に書くかもしれません)本年も色々、イロイロ……iroiro!ありがとうございました! 監修について書いてみる今回は「マーダーミステリーの監修」について書きたいと思います。 どんなことをしているのか?どんな部分を見ているのか? ちなみに、監修案件として既にリ

どうも、マーダーミステリー界の嫌われ者です

この記事は、マーダーミステリーアドベントカレンダー2020の12月24日更新記事として書いております! みなさんこんにちは。 今回、マーダーミステリーアドベントカレンダーなんてものを企画させていただきまして、本当に色々な視点から読み応えのある記事がわんさか掲載されてきており感謝しかありません。本当にありがとうございます! 正直、私が書くことなんてミジンコもないわけですが、ミドリムシレベルのものであれば書けるかと思いまして、筆を執らせていただきます。 ちなみに、12月24

犯人COの是非

ここのところ反省しておりまして、ちゃんとnoteの記事を書かないとダメよね。ってことで、今後は毎週月曜日に記事を上げようと思っております。かわぐちです。UP時間はまちまち。 今回は、少し前に話題になった「犯人COの是非」について書きたいと思います。真面目な話だとは思いますが、真面目な文章を書くのがあまり得意ではないので、カジュアルに読んで貰えると嬉しいです。 結論

観て欲しい&やってほしい「純白の悪意Rebooted」

来月末より公演が開始となる「純白の悪意 Rebooted」この作品は、ちょっと今までの作品とは違う思い入れのある作品になっていて、その辺をつらつらと書こうかなと思っています。 なにこのクソゲー「純白の悪意(無印)」は、個人的に「王府百年」の次に遊んだ作品で、遊んだ後に持った感想は「なにこのクソゲー」でした。 王府百年で感じた衝撃と興奮を持ったまま、とてもハードルを上げて臨んだ作品であったことは確かなのですが、メンツも良く楽しい雰囲気のなか、終わった後に頭を抱え込んだ記憶が