私たちの背中はなぜ猫のようになるのか?~猫背の究極の原因を知ろう~
原因が特定できれば予防策がわかり、予防策がわかれば問題は解決できる。
これには誰もが納得できるはずだ。
ではこれだけ姿勢改善、歪み改善、骨盤矯正、体幹トレーニング、ヨガ...などなど、猫背改善を連想させるワードが色々と注目されている今現在、世の中の猫背な人は減少しているだろうか?
事実はわからない。
(そういう学術的な統計があるかも不明)
だが、猫背という現代病は成人ばかりにとどまらず、今や子供の世代にまで蔓延し続けているというのが私の実感である。
であれば、猫背の原因は未だに特定できていないということなのだろうか?
いや、そんなことはない。
ここでは猫背の原因が実はとっくに特定できていると主張していこうと思う。
多種多様な猫背のパターン|猫背の定義
ひとえに猫背といってもパターンや種類はたくさんある。局所で見れば、円背、巻き肩、頭部前方位姿勢が代表的な症状だろう。
円背とは文字通り丸まった背中のこと。
巻き肩もそのままで、内側に巻き込んだ肩のこと。
頭部前方位姿勢とは、胴体に対して頭が前側に移動した姿勢で、ストレートネックを呈することが多い。
実際のところ、これらの症状には様々な組み合わせが存在し、骨盤や下半身の状態、左右差も判断材料にするべきであろう。
だが今回のところはこの3つ(円背・巻き肩・頭部前方位)に心当たりがある人はこのまま読み進んでもらいたい。
猫背の原因はすでに特定できている?
もちろん猫背になる原因は複雑だ。
もし原因が特定できていれば、予防策を効果的に講じることができ猫背という社会問題を根絶できるはずだろう。
いや、待てよ。仮に原因がわかっていても、改善するのが相当困難であるか、あるいは何らかの理由で原因に対処するのが不可能な場合だったらどうだろう?
後者の場合、現代人が強いられているライフスタイルや周りの環境に要因があると断言できる。
で、おそらくその通りなのだ。
長時間椅子に座る、ハイヒールや革靴を毎日履く、本を読む、パソコンのキーボードを操作する、スマホやテレビの画面を凝視する、化学物質が浮遊する空気を吸う、工業化された食品を食べる、歩かない、走らない、木に登らない、食物繊維を食べない...
果たして私たちの体はこのようなライフスタイルを送るように設計されているだろうか?
人類がこの世に誕生して以来、約何百万年の進化史から鑑みれば、どうひっくり返っても答えは“No”の一点張りだ。私たちはサバンナでの生活に最も適応しているのである。
しかし、ここで列挙したのは現代を生きる私たちにはごく当たり前の慣れ親しんだ生活習慣なはず。
今さらやめた方がいい!やめなさい!と言われても、ほぼ不可能に等しいのだ。現に今私もこの記事を書くのにスタバの椅子に座り、HPのパソコンの画面を凝視しながら、キーボードを打っている。
だから現代を生きる全ての人は容易に猫背になってしまう。原因はわかっているのにも関わらず。
(おそらくあなたも自覚があるだろう)
この事実は、姿勢を維持するための筋肉を鍛えても歪んだ骨盤や背骨を矯正してもそれだけでは猫背が改善しない根拠を提供する。
猫背を改善する為の提案|姿勢とは脳
まあ結局のところ、姿勢とは脳がコントロールしているのである。脳の変化なくして姿勢の改善などありえない。
では脳の変化を促すには何が必要だろうか?
これに答えるのは難しい。少なくともヨガスタジオの60分レッスンに週2回出ただけでは無理だろう。
まずは猫背についての正しい知識は必要だ。
あとは自分の身体の感覚と向き合い試行錯誤を重ね、普段の生活の中にしっかりと落とし込む。
それから、量と多様性、両方のバランスが取れた定期的な運動と食生活を継続する。
ストレスマネジメントだって重要だろう。
あとは...そうだな...
自分で考えてみよう!
自分で考える癖をつけるしか方法はない。
『姿勢を悪くしている原因かもと自覚している悪しき生活習慣で、まだ対処できていないものは何だろう?』
そして、
『対処できないのはどうしてか?』
『改善させる手段は他に検討できないか?』
脳を変えるためには自分の脳を使うのが1番だ。
まとめ|筋肉ではなく脳を鍛えよ
私のような専門家は、24時間いつもあなたを監視することはできない。もし可能だとしても1日で嫌われる自信がある。w
だが猫背の究極の原因は、私が監視できないその瞬間瞬間にある。
無責任に聞こえるかもしれないが、猫背を治すには自分自身の意志に100%依存する。
私たち専門家はその意思の矛先が間違うことのないよう正しい情報を提供し、少しばかり背中を押してあげることくらいだ。
“筋肉ではなく、脳を鍛えよ”
~ パベル・コラ- ~