メランコリーランド
玄関先に置かれた灰皿を求めて外に出た。僕の兄は現在22歳で結婚して、1ヶ月程前に子供も産まれたので、今まで住んでいた実家から兄の家族用部屋を借りてそこに今住んでいる。だが兄は車好きで(それも高じて今、車の整備士の仕事をしている)自分のシルビア(日産の車種)を改造するのにかなりのお金を使っているので、常に「お金が無い!」と困っている様子だ。それに仕事終わりに子供の面倒を見て、まだ赤ちゃんなので睡眠時間を惜しんで世話をしないといけない為、日々の疲れが取れずストレスで帯状疱疹を発症してしまったのだ。その為今は仕事終わりに一度僕ら家族が住んでいる実家に帰って来て母が兄にご飯を食べさせて、家(兄の)で禁止されている喫煙を玄関先でするのが最近の兄の日課になっている。その為今まで誰1人吸っていなかった玄関に(前の煙草の話をした時の玄関とは違う玄関の話です。ウチの家は特殊でとある新興宗教の教会ということもあり、家自体が普通の一軒家に比べてとても大きく、玄関も5つ程あるのでその点はご了承下さい。)Vシネでよく見る昔ながらの透明ガラス灰皿に、フィルターギリギリまで吸った吸い殻が灰皿から溢れんばかりに散乱している。僕はその光景を見て「少し吸ってみようかな」と思ってしまった。今までは「20になるまでに煙草吸う奴は総じてダサい。」とか言っていたけど、(この考えは今も変わらない。)目の前に大量の吸い殻があれば誰だってちょっと吸ってみたいものだ。(銘柄は分からない)そして今日は僕のメンタルが急に落ち込んでいる日で、なんでか分からないけど布団から出たくなくて、自分の過去に書いたnoteの記事を読んで「俺ってもしかして天才?」とかM1の予選動画を見て「誰がこれで笑うねん。」と言ってみたりとか、自分の精神状態をどうにか良い方向に行かせる為に誰でもいいから無理して卑下したり、自分の事は兎に角過大評価したりなどして感情を保っていた。だから目の前に溢れんばかりの吸い殻を見ると興奮してしまうし、「これを吸って元気だそう!」とかよくない考えになってしまう。突発的な衝動が常に頭を走っているので、そいつらを止めて生活しないといけない。これが「理性」だ。だがこういう時の僕は、理性が消滅しているので、ただ衝動で動く人になってしまっている。なので部屋の勉強机の鍵が掛かっている引き出しの中から、いつも夜にやっている想像喫煙(ライターの火をつける動作だけで、煙草を吸っていると脳内を改造する時間の事)用の黒のbigライターを1つ持ってきて、外に出て、大量の吸い殻からまだ吸えそうな物を探して、何個かまだ吸えそうな吸い殻があったので、それを咥えて、息を思いっきり吸って、手で風を退避させて、火をつけた。そして少し吸って、とんでもなく咳を吐きながら汚い煙を綺麗な空に放出させた。その時に何か分からないけど物凄く涙が出て来て、すぐに部屋に戻って、布団に包まろうとした。そしたら部屋に行くまでに通る来賓用の和室に、先程放出させた汚い煙を感じない程の美しい光を僕に差した。僕はそこで少し立ち止まって、写真を撮って、横なって、涙を畳に染み込ませて、「理性」を取り戻した。メリーゴーランドの様に、一度精神状態が良くなっても、また同じ所に来てしまう。
いつもこんな文章ばかりでごめん。
そうでもしないと
人生続けれないよな、皆んな。