【メンタルヘルス】他者に頼らず心の健康を守る〜ストレスの認識編
近年、うつ病や適応障害をはじめとした“心の健康課題“に関する話題をよく耳にします。しかし、職場の仕事内容や制度など、環境の改善をただ待っていても自分を守ることは難しいのが現状です。
本記事では、まずは身近なことから取り組める「心のセルフケア」について、ストレス認識の観点で解説していきます。
STEP①〜ストレス下にある自分を客観的にみる
メンタル(脳)の疲弊は自身・周囲ともに把握がしにくく、異常に気付いたときには中長期の治療が必要なほどに悪化していることが珍しくありません。
早期に不調を自覚するためには、ストレスを受けたときの自身の傾向を把握しておくことが必要です。例えば「頭が痛くなる」「眠りにつきにくくなる」といった体調面の変化や、「口数が減る」「仕事の効率が下がる」など行動の変化などが挙げられます。
もともと口数が少ない人が無口であることはなんの問題もないのですが、普段はよく話すタイプなのに最近人と話したくならない…といった状態なのであれば、心が疲弊していないか、念のため疑ってみたほうがいいかもしれません。
STEP①のポイントは、正常な状態と比較した際の“変化“に目を向けることです。家族や友人、同僚など周囲の大切な人の悩みに気付くためにも役立つ視点ですので、ぜひ覚えておいてください。
STEP②〜ストレスに繋がりやすい思考のクセを知る
同じ現象を経験したとしても、考え方次第で受け取るストレスはある程度コントロールすることができます。
ここではストレスを溜め込みやすい思考の傾向と、ストレスに繋がりにくい思考の変換方法をいくつか紹介していきます。
~べき思考:「~をしなければ」「~でなければならない」
→変換の例:「結果はどうであれ、今できる最善のことをしてみよう」過度な自意識:「〇〇がうまくいかなかったのはすべて自分のせいだ」
→変換の例:「〇〇のうち△△に関しては、自分に改善の余地があるな」性急な結論付け:「先日あの人に怒られたので、私は嫌われている」
→変換の例:「あくまでひとつの行動や言動を注意されただけで、人格や存在を否定されたわけではない」0・100思考:「ひどい失敗をしたので私はこの仕事に向いていない」
→変換の例:「今日は失敗したけど、全体的に見れば概ねできている」
いかがでしょうか。
自分の思考を振り返って、もし思い当たるものがあれば、チェックして頭の片隅にだけでも留めておくことをお勧めします。
さいごに
本記事の内容は以上になります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
次回はストレスへの対処編として、STEP②で解説した思考方法をより深めつつ、「コーピング」といわれるストレスの対処方法を紹介していきますので、フォローしてお待ちいただければ幸いです。