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昨日は縁日
2021年12月28日 15:17
「私に恋人がいないのは、愛に対する努力が足りてないからだって言うんですよ。こんな時間だし仕方ないか、酔っ払いの戯言と思って聞いてたけど、お前はまだ本気になりたいと思う人にまだ出会えてないだけだ、とかアツく散々言われて。なんかほんともう、悔しいんですよ。だって私はたくさん愛されて愛し方を覚えて、いつか誰かを愛す準備をしたいだけだもん。ひとつしか愛し方を知らない人なんてつまらないじゃないですか。好き
2021年11月17日 01:10
全身蕁麻疹に見舞われた。社会人も7ヶ月をすぎ、もうすぐ師走になる。友達の家で寝て、仕事に行った次の日全身が痒くて皮膚が燃えるみたいだった。絶対ダニだ、最悪だ、と思っていたら掻いたところが綺麗にミミズ腫れになっており、絵が描けそうな雰囲気だった。掻くと腫れて、どんどん広がって痒くなり、全身がキャンパスみたいになった。赤くただれてぶくぶくとしてくるものだけが蕁麻疹だと思っていたため、こ
2021年11月7日 23:09
地元では、夕陽が落ちる色が都会とは違って見える。東京から1時間とすこしの地元の空気がスッと体に入ってくるとき、首の後ろあたりで私をこわばらせる何かが外れるような心地がする。夜の秋の風は乾燥している。隣の家の暴力的な金木犀がこちらにまでしっかりと香ってくる。冷たい秋風はわたしの肌の潤いを奪って吹き抜ける。姉がなくなって6年経った今日の天気は、台風一過で大晴れ。久しぶりに会う親戚はどん
2021年7月9日 01:10
ものすごく熱が出た時に食べた冷凍のイチゴは人の舌みたいだった。日曜はじまりのカレンダーを見て、ものすごく違和感を感じた、月曜はじまりじゃないとダメだ。終電より3.4本早い電車で帰る。今日は座れなかったけど、雨が降っていたから座るよりも立っていた方が良かった、ラッキーだったと思うことにした。耳から爆音でBPMが上がりそうな曲をいれてつ家路につく、人がいないので少しだけ歌ったりする。いい
2021年5月30日 21:58
本当に恥ずかしながら、体調を崩した。人間は精神よりも先に体が壊れると、簡単に選択を変更したくなるんじゃないかと思う。実際精神がイカれてきていても会社に通う人間はたくさんいるのだし。体が第一。ここに関してはまごうことは無い。会社を平日4日欠勤し、土日を挟んで6日間、ずっと家で天井を仰いでいた。婦人科系の免疫疾患だったのだけど、人生でいちばんしんどかった。せっかく休んだしいろんなことを考えた
2021年5月5日 13:34
生き返るかの瀬戸際みたいな様子で1ヶ月くらい生死を彷徨った植物が枯れている。4ヶ月くらい前、会社が決まらなくて実家に帰った時、ホームセンターで買った観葉植物が枯れている。でもこれは多分もうダメだ。根っこまで枯れている。このことを話したらもうすぐ2年の付き合いになるドライバーに「あんたの代わりに枯れてくれたんだよ」と言われた。わたしは土も変えずにずっと水だけをやっていたので、繊細な植物はみ
2021年4月26日 22:04
サンマルクカフェで時間を過ごすときはいつも、クラムチャウダーを頼んでしまう。海鮮独特の風味を帯びたクリーム色のスープは、小腹が空いている時にとてもよい。コロコロしたじゃがいもやベーコンが入っているのも嬉しい。ところで私は先程からずっとサンマルクカフェで作業をしているのだけれど、隣の席の男の鼻息が荒い。しかもなんか汗臭い。中学のときの、プールのモワッとしていて熱気
2021年2月22日 23:36
辛いものが好きだ。前、だいぶ前になるがワサビそばだかそばワサビ風味だかのカップ麺をたべたときのはなしをしたい。ワサビの辛さは脳天まで届くし気持ちいい、と思ってしまうほどの麻薬的中毒性がある。山ワサビとか超テンション上がる。口に入れてわかるヤバイと思った瞬間ではもう遅くてその3秒後あたりから鼻腔中を叩いてワサビが暴れまわる。時に耳の方までまわってきて思考をダメにする。声にならない声を出しな
2021年2月10日 12:27
小説は良い。念願の読破冊数が15冊にも満たない私が言ってもまるで説得力は無いが、とにかく良い。嫉妬するような美しい文章に出会うときも、誰かの人生の代弁をしているかのような壮大さを秘めている文章に触れるときも、とにかく美味しい。美味しい文章を食べている者は美味しい言葉を吐ける、私はそう信じている。ので、自分の好かない人間のエッセイ本などを食べた時には頭の真ん中が腐ったような心地になる。だって、
2021年1月9日 13:59
半ば盲信的に、義務的に映画を見た正月だった。実家の居心地は良すぎて、昔は嫌いだった漬物が美味しいと感じる年になったことに感慨深くなったりする。いよいよ社会人になる年になってしまった。ハッピー令和3年。7年ぶりくらいに父親がお年玉をくれた。お年玉をくれたというより、新しく買った5Gの携帯の操作方法を教えてやるから、という名目でお金をもらった。もっと正直に言うとせびったに近い。金ピカのキティ
2020年12月12日 14:05
冷たくなった珈琲を啜っている。卒論を提出し終えた身体はいつもと何も変わらないように思えた。それが、卒論の出来栄えや達成感がイマイチだったことと関わっていないと信じつつ、読みたかった本を読んでいる。あと3時間でアルバイトの時間になる。読書家と思われたかった。でもわたしは、実際は年に10冊程度しか本を読まない。しかもエンタメ的な私小説や詩歌の作品ばかり読んで満足している。年に3回くらいは堅めの文庫