随筆8
本当に恥ずかしながら、体調を崩した。
人間は精神よりも先に体が壊れると、簡単に選択を変更したくなるんじゃないかと思う。
実際精神がイカれてきていても会社に通う人間はたくさんいるのだし。体が第一。ここに関してはまごうことは無い。
会社を平日4日欠勤し、土日を挟んで6日間、ずっと家で天井を仰いでいた。婦人科系の免疫疾患だったのだけど、人生でいちばんしんどかった。
せっかく休んだしいろんなことを考えたかったけど、画面を見ると酔ってしまい、活字も受け付けずただただ寝ていた。
寝ていて思ったことは
当たり前だけど私がいなくても会社は余裕で回る。
なんならいない方が快活に進んでいる気すらする。
なんのために仕事をしに行くのか、何になりたいのか、私は思い返そうとしたけど、熱で頭がうまく回らず
グロテスクスプラッター映画みたいな夢を見た。最悪だ。
朝起きても頭は重かった。
いつも寝たら治るだけに最悪の目覚めだった。
闘病している人たちを心から尊敬することになった。
やっと意識が戻ってきて映画を2本立て続けに見た。私はやはり文化をしっかり摂取して、生きていきたい。
電話の向こうで親友は爪を切っている。
この6日間私の愚痴を聞き続けてくれたともだち。
久しぶりに買ったシルバニアでショコラうさぎの赤ちゃんが出たのでとてもハッピーである。
うさぎの赤ちゃんを枕元に添えて考える。
なんのために会社に行くか、考えている。
少なくともわたしは誰よりも稼ぎたいとか同期で1番になりたいとかそういうパッションが人より少ない。
ただ、次私が行きたいと思える会社に通用するためにいま吸収できるものは全て私のものにする。会社の養分になってたまるか会社を養分にして育っていくのは私である。
それくらいの気概はまだ、かろうじて残っている。