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【ブックガイド】最強の徹夜本10選

寝る間も惜しんで読み進めたくなる小説に、出会ったことはありますか?
今回は、2023年7月~2024年7月に刊行された角川文庫・KADOKAWA単行本の中から「最強の徹夜本」を10作品ご紹介します!

※本記事は2024年4月26日にカドブン(kadobun.jp)で公開した記事「もうすぐGW! 最強の徹夜本5選【2024年版】」を再編集したものです。



佐藤 究『テスカトリポカ』(角川文庫)

第165回直木賞受賞!
心臓を鷲掴みにされ、魂ごと持っていかれる究極のクライムノベル!

メキシコで麻薬密売組織の抗争があり、組織を牛耳るカサソラ四兄弟のうち三人は殺された。生き残った三男のバルミロは、追手から逃れて海を渡りインドネシアのジャカルタに潜伏、その地の裏社会で麻薬により身を持ち崩した日本人医師・末永と出会う。バルミロと末永は日本に渡り、川崎でならず者たちを集めて「心臓密売」ビジネスを立ち上げる。一方、麻薬組織から逃れて日本にやってきたメキシコ人の母と日本人の父の間に生まれた少年コシモは公的な教育をほとんど受けないまま育ち、重大事件を起こして少年院へと送られる。やがて、アステカの神々に導かれるように、バルミロとコシモは邂逅する。

KADOKAWAオフィシャルサイトより引用

★ページ数:704
★発売日:2024年06月13日


辻村深月『闇祓』(角川文庫)

あいつらが来ると、人が死ぬ。
辻村深月、初の本格ホラーミステリ長編!

転校生の白石要は、少し不思議な青年だった。背は高いが、髪はボサボサでどこを見ているかよくわからない。優等生の澪は、クラスになじめない要に気を遣ってこわごわ話しかけ徐々に距離を縮めるものの、唐突に返ってきた要のリアクションは「今日、家に行っていい?」だった――。この転校生は何かがおかしい。身の危険を感じた澪は憧れの先輩、神原一太に助けを求めるが――。学校で、会社で、団地で、身の周りにいるちょっとおかしな人。みんなの調子を狂わせるような、人の心に悪意を吹き込むような。それはひょっとしたら「闇ハラ=闇ハラスメント」かもしれない。「あの一家」が来ると、みんながおかしくなり、人が死ぬ。だから、闇は「祓わなくては」ならない――。辻村深月が満を持して解き放つ、本格長編ホラーミステリ!

KADOKAWAオフィシャルサイトより引用

★ページ数:480
★発売日:2024年06月13日


長浦 京『アンダードッグス』(角川文庫)

世界に、牙を剥け。超弩級ミステリー巨編!

1996年、元官僚で証券マンの古葉慶太は顧客の大富豪・マッシモにある計画を強要される。
それは中国返還直前の香港から運び出される機密情報を奪取するというものだった。
かつて政争に巻き込まれ失脚した古葉は、自分を陥れた者たちへの復讐の機会と考え現地へ飛ぶ。
待っていたのは4人のチームメンバーと、計画を狙う米露英中の諜報機関だった。
策謀と銃弾飛び交う香港で“負け犬たち”は世界に牙を剥く!
直木賞候補作にもなった究極のエンタテインメント小説。

KADOKAWAオフィシャルサイトより引用

★ページ数:512
★発売日:2023年09月22日


貫井徳郎『悪の芽』(角川文庫)

何気ないひと言が、殺人鬼を生んだ――。貫井ミステリの最高峰!

大手銀行に勤める41歳の安達は、無差別大量殺傷事件のニュースに衝撃を受ける。40人近くを襲ってその場で焼身自殺した男が、小学校時代の同級生だったのだ。あの頃、俺はあいつに取り返しのつかない過ちを犯した。この事件は、俺の「罪」なのか――。懊悩する安達は、凶行の原点を求めて犯人の人生を辿っていく。彼の壮絶な怒りと絶望を知った安達が、最後に見た景色とは。誰の心にも兆す“悪”に鋭く切り込んだ、傑作長編ミステリ!

KADOKAWAオフィシャルサイトより引用

★ページ数:400
★発売日:2024年01月23日


米澤穂信『黒牢城』(角川文庫)

第166回直木賞受賞! ミステリ史に輝く金字塔

本能寺の変より四年前。織田信長に叛旗を翻し有岡城に立て籠った荒木村重は、城内で起こる難事件に翻弄されていた。このままでは城が落ちる。兵や民草の心に巣食う疑念を晴らすため、村重は土牢に捕らえた知将・黒田官兵衛に謎を解くよう求めるが――。
事件の裏には何が潜むのか。乱世を生きる果てに救いはあるか。城という巨大な密室で起きた四つの事件に対峙する、村重と官兵衛、二人の探偵の壮絶な推理戦が歴史を動かす。

KADOKAWAオフィシャルサイトより引用

★ページ数:528
★発売日:2024年06月13日


伊坂幸太郎『777 トリプルセブン』(KADOKAWA単行本)

そのホテルを訪れたのは、逃走中の不幸な彼女と、不運な殺し屋。そして――

累計300万部突破、殺し屋シリーズ書き下ろし最新作
『マリアビートル』から数年後、物騒な奴らは何度でも!

やることなすことツキに見放されている殺し屋・七尾。通称「天道虫」と呼ばれる彼が請け負ったのは、超高級ホテルの一室にプレゼントを届けるという「簡単かつ安全な仕事」のはずだった――。時を同じくして、そのホテルには驚異的な記憶力を備えた女性・紙野結花が身を潜めていた。彼女を狙って、非合法な裏の仕事を生業にする人間たちが集まってくる……。

そのホテルには、物騒な奴らが群れをなす!

KADOKAWAオフィシャルサイトより引用

★ページ数:296
★発売日:2023年09月21日

今作は独立した物語としてもお楽しみいただけますが、シリーズ既刊『グラスホッパー』(352頁)、『マリアビートル』(592頁)、『AX アックス』(384頁)とあわせて一気読みもおすすめです!


太田 愛『未明の砦』(KADOKAWA単行本)

第26回大藪春彦賞受賞作! 希望と成長の社会派青春群像劇。

その日、共謀罪による初めての容疑者が逮捕されようとしていた。動いたのは警視庁組織犯罪対策部。標的は、大手自動車メーカー〈ユシマ〉の若い非正規工員・矢上達也、脇隼人、秋山宏典、泉原順平。四人は完璧な監視下にあり、身柄確保は確実と思われた。ところが突如発生した火災の混乱に乗じて四人は逃亡する。誰かが彼らに警察の動きを伝えたのだ。所轄の刑事・薮下は、この逮捕劇には裏があると読んで独自に捜査を開始。一方、散り散りに逃亡した四人は、ひとつの場所を目指していた。千葉県の笛ヶ浜にある〈夏の家〉だ。そこで過ごした夏期休暇こそが、すべての発端だった――。

自分の生きる社会はもちろん、自分の人生も自分で思うようにはできない。見知らぬ多くの人々の行為や思惑が作用し合って現実が動いていく。だからこそ、それぞれが最善を尽くすほかないのだ。共謀罪始動の真相を追う薮下。この国をもはや沈みゆく船と考え、超法規的な手段で一変させようと試みるキャリア官僚。心を病んだ小学生時代の友人を見舞っては、噛み合わない会話を続ける日夏康章。怒りと欲望、信頼と打算、野心と矜持。それぞれの思いが交錯する。逃亡のさなか、四人が決意した最後の実力行使の手段とは――。

最注目作家・太田愛が描く、瑞々しくも切実な希望と成長の社会派青春群像劇。第26回大藪春彦賞受賞作。

KADOKAWAオフィシャルサイトより引用

★ページ数:616
★発売日:2023年07月31日


木内 昇『かたばみ』(KADOKAWA単行本)

「家族に挫折したら、どうすればいいんですか?」
新聞連載時から大反響の家族小説!

太平洋戦争直前、故郷の岐阜から上京し、日本女子体育専門学校で槍投げ選手として活躍していた山岡悌子は、肩を壊したのをきっかけに引退し、国民学校の代用教員となった。西東京の小金井で教師生活を始めた悌子は、幼馴染みで早稲田大学野球部のエース神代清一と結婚するつもりでいたが、恋に破れ、下宿先の家族に見守られながら生徒と向き合っていく。やがて、女性の生き方もままならない戦後の混乱と高度成長期の中、よんどころない事情で家族を持った悌子の行く末は……。

KADOKAWAオフィシャルサイトより引用

★ページ数:560
★発売日:2023年08月04日


京極夏彦『了巷説百物語』(KADOKAWA単行本)

化けの皮、見切った――。文学賞3冠の〈巷説百物語〉シリーズ堂々完結!

〈憑き物落とし〉中禪寺洲齋。
〈化け物遣い〉御行の又市。
〈洞観屋〉稲荷藤兵衛。
彼らが対峙し絡み合う、過去最大の大仕掛けの結末は――?
文学賞3冠を果たした〈巷説百物語〉シリーズ堂々完結!

下総国に暮らす狐狩りの名人・稲荷藤兵衛には、裏の渡世がある。
凡ての嘘を見破り旧悪醜聞を暴き出すことから〈洞観屋〉と呼ばれていた。
ある日、藤兵衛に依頼が持ち込まれる。老中首座・水野忠邦による大改革を妨害する者ども炙り出してくれというのだ。
敵は、妖物を操り衆生を惑わし、人心を恣にする者たち――。
依頼を引き受け江戸に出た藤兵衛は、化け物遣い一味と遭遇する。
やがて武蔵晴明神社の陰陽師・中禪寺洲齋と出会い、とある商家の憑き物落としに立ち会うこととなるが――。

KADOKAWAオフィシャルサイトより引用

★ページ数:1,152
★発売日:2024年06月19日

今作は独立した物語としてもお楽しみいただけますが、シリーズ既刊『巷説百物語』(530頁)、『続巷説百物語』(770頁)、『後巷説百物語』(802頁)、『前巷説百物語』(754頁)、『西巷説百物語』(626頁)、『遠巷説百物語』(608頁)を一から読み進めるのもおすすめです!


増田俊也『七帝柔道記II 立てる我が部ぞ力あり』(KADOKAWA単行本)

前作を超える血と汗と、涙――。最後の夏に挑む、灼熱の青春小説!

15人vs15人の団体戦「七帝柔道」。この旧七帝国大学だけの寝技中心の柔道に憧れ、増田俊也は2浪の末に北海道大学に入学した。しかしかつて無敵を誇った名門・北大柔道部は、旧七帝大同士で競う大会・七帝戦で、2年連続最下位であった。さらに増田の1年、2年の七帝戦でも1勝も出来ず、主力の上級生たちはみな引退してしまう。かつてない絶望的なチーム状況の中、果たして北大、復活なるか。副主将となった増田は主将の竜澤とともに、部内外の仲間たちに支えられながらチームを率いていく――。

あの日の少年は青年となり、因縁の戦いに向かう。
「命をかけて最下位を脱出するんだ」

KADOKAWAオフィシャルサイトより引用

★ページ数:488
★発売日:2024年03月18日

今作は独立した物語としてもお楽しみいただけますが、シリーズ前作『七帝柔道記』(640頁)とあわせて一気読みもおすすめです!


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