【展示会】出展企業への営業方法と成果を出す実践的アプローチ
こんにちは!株式会社Innovation X Solutionsの高濱です!
今回は「イベントマーケティングAdvent Calendar 2024」の13日目の担当として、DIGGLEの瀬川さん(@motoy0shi)からバトンをいただきました。
今回、私のパートでは「【展示会】出展企業への営業方法と成果を出す実践的アプローチ」をテーマに解説します!
【前提】このテーマを書こうと思った背景
展示会出展企業への営業は、短期間であまりコストをかけずに見込み顧客を獲得できるBtoBの営業手法です。
見込み顧客を獲得するために、
などなど、出展企業へ営業した経験のある方は、少なくないかと思います。新卒や新入社員のスキルアップの場としても活用できますよね。
とはいえ、効果的にアプローチし、名刺、商談獲得につなげるための具体的なアプローチ方法や事前準備、営業戦略が体系化されたコンテンツがあまりないのが現状です。
※「展示会にブース出展して成果を出す方法」のコンテンツは比較的、多くあるのですが…
そこで、弊社の「展示会出展の経験」や私自身が「出展企業へ営業した経験」「営業された経験」を踏まえ、今回、このテーマを取り上げてみようと思いました。
より再現性の高い実践的な内容でご紹介していきたいと思います!
【本題】出展企業への営業方法
それでは本題に入ります。
展示会出展社への営業して、名刺、商談獲得するための方法を下記のステップでご紹介します。
①②に関しては「展示会開催前」③は「展示会当日」➃は「展示会終了後」にやるべきことになります。
では詳しく解説していきます。
①目的のすり合わせ
まずは参加するメンバー間で「目的のすり合わせ」を行うのが重要です。
というのも、目的を理解することで、効果的なアプローチが可能になるからですね。
たとえば、出展企業に営業する目的には、下記が挙げられます。
上記の目的をメンバー間ですり合わせることで、効果的なアプローチが可能になります。
一方、目的がないまま営業してしまうと、
ということが起こってしまいます。せっかく、時間を取ってきたのに、これではもったいないですよね…。
なのでまずは、参加するメンバー間で「目的のすり合わせ」を行うことが重要。
特にセールスの部長やGM、役職者はメンバーに「なぜ、この展示会で出展社に営業をするのか?」を丁寧に共有し合いましょう。
②事前準備・リサーチ
展示会出展社への営業で「事前準備」や「リサーチ」はとても重要です。
というのも、事前準備は営業の成功を左右するからですね。しっかりと事前準備ができれば、効率的に名刺獲得、商談につなげることができます。
たとえば、事前準備では下記を用意しましょう。
具体的に1つずつご紹介していきます。
1.数値目標の共有
まずは、出展企業に営業するうえでの数値目標を共有しましょう。
数値目標があることで、効果的に営業活動ができるのと、メンバーのモチベーションアップにつながるからです。
たとえば、目標の立て方の1つとして、下記が挙げられます。
想定の「受注数」から「案件数」「アポ数」を計算して、当日に何枚の「名刺」を獲得するか、という目標の立て方ですね。
自社の実績から計算しているので、比較的、再現性の高い目標設定かと思います。※ほかにも展示会の「来場者数」から計算する方法があります。
このように、数値目標を立てたら、メンバー間で共有しましょう。
2.出展社リストを入手
出展社リストとは、対象の展示会に出展する企業のリストになります。
この出展社リストを入手することで、営業対象の企業を絞り込むことができます。
出展社リストは各展示会サイトに掲載されています。
✓参考:DX 総合EXPO 2024 冬 大阪
展示会に出展する企業リストを入手し、それぞれの企業の製品やサービス、ターゲット市場を調査しましょう。
3.印刷物の準備
ここでは、当日、営業で使用するチラシや営業資料、パンフレットなどの印刷物を用意します。
なぜ、印刷物が必要になるかというと、担当者の目を惹き、自社をアピールするためです。
チラシやパンフレットを配布することで、サービスのメリット、強み、導入事例、連絡先など、口頭では伝わらない内容を凝縮して訴求ができます。
営業トークに自信がない人でも、資料があれば効果的に伝えることができますよね。
実際に弊社でも展示会出展する際や、出展企業への営業をする際は、チラシを持って営業しています。
ちなみに、展示会チラシに記載すべき内容は、下記の通りです。
あわせてデザインなども工夫して、魅力的なチラシを作成してみましょう。
4.メンバーの役割分担
展示会での営業活動を成功させるためには、チームメンバーが効率的に行動することが重要です。
たとえば、「展示会〇日目にはAさんが行く」「アプローチ企業がかぶらないように事前に営業する企業を役割分担しておく」など、
「出展社リスト」を参考に「だれが」「いつ」「どの企業に」アプローチするのかを決めておきましょう。
ここを決めていないと、
ということが起こってしまう可能性があります。
チームメンバーが効率的に行動するためにも、セールスチームの部長や役職者の方は、事前に役割分担をしておきましょう。
5.トークスクリプト
展示会での営業活動を効果的に進めるには、事前にトークスクリプトを準備しておくことが重要です。
スクリプトを活用することで、営業の一貫性が保たれ、ターゲットに対して確実にアプローチできます。
以下は、弊社MAツール「List Finder」のトークスクリプトを例に、フェーズごとにご紹介します。
✓オープニング(ご挨拶)
目的: 出展社との信頼関係の構築と興味を持たせる。
この段階では、相手の話を引き出しながら、リラックスした雰囲気を作ることが重要です。
✓ ニーズヒアリング(相手の課題を引き出す)
目的: 出展社の課題やニーズを深掘りし、自社サービスがどのように役立つかを訴求する
質問はオープンクエスチョン(Yes/Noで答えられない質問)を中心にし、自然な会話の流れを作ります。
✓自社サービスの提案(解決策を提示する)
目的: ヒアリング内容をもとに、自社のサービスがどのように課題解決に貢献できるかを提案する。
具体的な事例や実績を交えることで、提案に説得力を持たせます。
✓クロージング(次のアクションを確定させる)
目的: 次回の商談やフォローアップの機会を設定する。
クロージングでは、次のステップを明確にし、スムーズに商談に移行できるよう配慮します。
このように展示会での営業活動を効果的に進めるには、事前にトークスクリプトを準備しておくことで、営業の一貫性が保たれ、ターゲットに対して確実にアプローチできます。
上記の例を参考に、トークスクリプトを作成してみましょう!
6.キックオフの開催
事前準備の最後は「キックオフの開催」です。
事前準備で用意したものを、メンバー全員に共有します。
キックオフを開催することで、改めて必要なものを共有・整理ができるのと、メンバーのモチベーションアップにつながります。
文章で共有するのもありですが、やはり、対面でないとわからないことや質問、相談も発生するかと思うので、事前に「30分~1時間」を取って、キックオフを行いましょう!
ちなみに弊社でも展示会に出展する際は、事前にキックオフを開催します。
キックオフをして「完璧に伝わった!」と感じていても、
などなど、質問や相談が来ることは普通にあります。※上記は実際に弊社のメンバーから私に質問・相談があった内容です
メンバーが混乱しないためにも、事前に当日に向けた周知をしておきましょう。
③当日の営業活動
さて、ここまで「①目的のすり合わせ」「②事前準備・リサーチ」をご紹介してきました。ここからは「当日の営業活動」をご紹介します。
当日の営業活動では「事前準備で用意したことを踏まえて、どんどん出展企業に営業をしていくこと」が重要です。
正直、事前準備のところで「トークスクリプトの作成方法」や「フェーズごとの営業方法」を詳しく解説したので、ここは詳しくお話はしません。上記が結論になります。
ただ、当日の営業活動で「注意点」がいくつかあるのでご紹介します。
注意点①:時間をかけすぎない
注意点の1つ目は「1つの企業に時間をかけすぎてしまうこと」です。
時間をかけてしまうと、名刺獲得や商談機会の損失につながるからですね。
たとえば、「あまりに話が弾んでしまい、30分以上、話し込んでしまったが、結局、名刺交換だけで終わってしまった…」ということはよくあります。
私も同じような経験がありまして、その時は「出展者側」だったのですが、営業アプローチしてきた方とつい「マーケティングの話」で盛り上がってしまい、長時間、話し込んでしまったことがあります。
ただ、このような楽しい話はグッとこらえ、時間をかけすぎてしまわないことがポイントです。
目安としては「10分以内」が望ましいかなと。名刺獲得や商談機会を1件でも増やすためにも、時間にはシビアにいきましょう。
注意点②:断られたらお礼をし、すぐに去る
注意点の2つ目は「断られたらお礼をし、すぐに去る」です。
というのも、出展企業の邪魔にならないようにするためですね。
出展している企業は多くの出展料を支払っているため、少ない時間のなかでより多くの見込み顧客を獲得したいと考えています。そんな中、強引に営業することは、とても迷惑になります。
特に、営業していて、「今は時間がないので…」「サービスに興味がないので…」と言われたら、すぐにお礼を言って、その場を去るのがよいです。
出展社への営業をする際は「ブースにお客様がいないこと」を確認してから、コミュニケーションを取ることが大切です。
➃アフターフォロー
展示会終了後のアフターフォローは、商談につなげる重要なステップです。
当日の営業活動の努力をムダにしないためにも、アフターフォローを行いましょう。
では、展示会後のアフターフォロー方法について具体的に解説します。今回は「メール」を活用したアフターフォローの方法をご紹介します。
1.名刺交換したお客様へ送るメール
目的: 名刺交換したお客様にメールを送信。お時間をいただいたお礼とサービス資料を紹介する。
2.商談OKのお客様へ送るメール
目的: 名刺交換し、さらに商談OKをもらえたお客様にメールを送信。その場で打ち合わせ日が確定しなかった場合、お時間をいただいたお礼と打ち合わせの日程を確定させる。
このように、展示会終了後のフォローアップは、営業活動の成功を決定づける重要なステップになります。
名刺交換をした相手に対して、感謝の意を伝えるメールを送りつつ、具体的な次のアクションを提案して、温度感の高いタイミングで商談獲得につなげましょう。
まとめ
今回は「【展示会】出展企業への営業方法と成果を出す実践的アプローチ」をご紹介しました!
ポイントは下記の通りです。
展示会での営業活動は、特に「事前準備」が成功のカギを握ります。
明確なトークスクリプトを用意し、実際の現場で相手の反応を観察しながら柔軟に活用しましょう。これにより、より多くの商談機会を生み出すことが可能になります。
今回ご紹介した内容が少しでも皆さんのマーケティング・営業活動に役立てば幸いです!
※私のnoteでは「BtoBビジネス」や「BtoBマーケティング」に関する情報を発信しています。ご興味のある方はぜひ、他の記事もご覧ください!