ベトナムを知る～伝統の輝きと神話の旅-ベトナムの元宵節からTứ Phủ Mẫuへ
今日は、ベトナムの小正月、元宵節にあたります。ベトナムの伝統と文化を身近に、神話の旅を書いていきます。
元宵節（ベトナム語で「Tết Nguyên Tiêu」または「Tết Thượng Nguyên」とも呼ばれます）は、ベトナムで春節（旧正月、ベトナム語で「Tết Nguyên Đán」）の最初の満月の夜に祝われる伝統的な祭りです。
この日は、通常、旧暦の1月15日にあたり、家族や友人が集まり、様々な文化的および宗教的な活動に参加します。
3．べトナム首都ハノイの
寺院
Phủ Tây Hồはハノイにある有名な寺院で、西湖（Tây Hồ）の岸辺に、位置しています。多くの観光客が訪れる美しい場所です。
この場所は、ベトナムの民間信仰と神話に深く根ざしており、特に聖母（Mẫu）信仰、具体的には聖母リエウ・ハン（Liễu Hạnh）を祀っていることで知られています。
①Phủ Tây Hồの神話
Phủ Tây Hồに関連する神話は、聖母リエュ・ハンに、焦点を当てています。リエュ・ハンは、ベトナム民間信仰における四大聖母（Tứ Phủ Mẫu）の一人で、多くの奇跡や民話に登場する神格化された人物です。彼女は人々を保護し、病を癒し、悪霊を追い払う力を持つとされています。
②神話の内容
リエュ・ハンは、歴史的に実在した人物としても、言及されることがありますが、彼女の物語は時代と共に神話化されました。
彼女は、しばしば空を飛んだり、複数の化身を持ったりするなど、超自然的な能力を持つと描かれます。また、人間界と神界の間を自由に移動し、信者や必要とする人々に恵みを与える存在として、崇拝されています。
③Phủ Tây Hồでの崇拝
Phủ Tây Hồでは、リエュ・ハンをはじめとする聖母たちに対する崇拝が行われています。訪れる信者や観光客は、祈りを捧げ、お供え物をすることで彼女の恵みや保護を願います。特に、春節（Tết）や重要な節目、または個人的な願い事がある時に多くの人々が訪れます。
Phủ Tây Hồは、その美しい建築と、ベトナムの伝統的な宗教的価値観を反映した神聖な場所として、ハノイで非常に人気のある観光地の一つです。この寺院は、ベトナムの文化や信仰の多様性を理解する上で、訪れる価値のある場所です。
４．Tứ Phủ Mẫuトゥフゥマウ（四大聖母）
Tứ Phủ Mẫu（四大聖母）は、ベトナムの民間信仰において重要な役割を果たす四人の女神です。これらの女神は、ベトナム文化における女性性の力と慈悲、保護の精神を象徴しています。
Tứ Phủ Mẫuは、自然界や人間の生活の様々な側面を司り、信者たちに精神的な保護と願いの成就をもたらすと信じられています。
①四大聖母
Thiên Y A Na (天上の聖母)
天界を司る聖母で、宇宙の調和と秩序を維持します。信者からは、宇宙の法則に従い、生きとし生けるものを保護する力があると考えられています。Thánh Mẫu Liễu Hạnh (聖母リエウ・ハン)
人間界と精神的世界の橋渡しをするとされる聖母です。彼女は、特に若い女性や子供たちの保護者と見なされ、人々の願いを叶え、病を癒し、悪霊を追い払う力を持つとされます。Đức Mẫu Chúa Trời (地上の聖母)
地上と人間の生活、特に農業や家庭の繁栄を司る聖母です。豊穣と幸福をもたらし、自然と人間社会の調和を保つ役割を持ちます。Đức Mẫu Thoải (水の聖母)
水と海を司る聖母で、船乗りや漁師の守護聖人として崇拝されています。彼女は海の安全、豊かな漁獲、水害からの保護を司ります。
②崇拝と祭祀
Tứ Phủ Mẫu（四大聖母）への崇拝は、ベトナム全土で見られます。信者たちは、寺院や家庭の祭壇でこれらの女神に祈りを捧げ、お供え物をします。四大聖母は、特に、春節（Tết）やその他の重要な節目、個人的な願い事がある際に、多くの人々によって崇拝されます。
③文化的意義
Tứ Phủ Mẫu（四大聖母）は、ベトナムの精神生活と文化の中で非常に重要な位置を占めています。これらの聖母の信仰を通じて、自然界との調和、家族の絆、社会的な繁栄への願いが表現されます。
また、女性性の力、慈悲、保護の精神を称えることで、コミュニティの結束と文化的アイデンティティの強化にも、影響を与えています。
ベトナムを身近に感じていただけると幸いです。
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