ISOP

石巻市で活動する磯焼け対策事業「Ishinomaki Save the Ocean Project」、略してISOPです。 宮城県漁協石巻地区支所、有限会社フクダ海洋企画、一般社団法人フィッシャーマン・ジャパンが連携して立ち上げた、海を守り、ウニと人を育てるプロジェクトです。

ISOP

石巻市で活動する磯焼け対策事業「Ishinomaki Save the Ocean Project」、略してISOPです。 宮城県漁協石巻地区支所、有限会社フクダ海洋企画、一般社団法人フィッシャーマン・ジャパンが連携して立ち上げた、海を守り、ウニと人を育てるプロジェクトです。

マガジン

  • 今月のISOP

    ISOPとして実施した活動を簡単にまとめています。

最近の記事

アラメは減少、ワカメやアオサは増加。調査海域のモニタリングを実施しました。

2024年もISOPの活動が始まりました。昨年の活動を踏まえ、今年の活動の主なテーマは、「基質(岩盤)の改善」と「ウニの移植」。海の環境をより豊かにするため、この二つの柱を中心に取り組んでいく予定です。 しかし、その前に大切なことがあります。それは「モニタリング」。昨年からの成果を確認し、海藻がどの程度増えているかを比較できるデータを収集するため、活動対象地域である2つの海域でモニタリングを実施しました。 モニタリングの概要モニタリングは、13ポイントにわたり、潜水調査を

    • 2023年度ISOPの活動まとめ

      ISOP(Ishinomaki Save the Ocean Project)では、ウニ駆除や海中造林などを行い、磯焼けによって消えかけている海藻を次世代に残していく活動をしています。2020年からスタートし、これまで海洋環境に合わせて、いろいろな挑戦をしてきました。 2023年の海は、これまでのどの年とも違っていました。夏に三陸沿岸の海水温が異常に高くなり、牡蠣やホヤといった海産物の養殖は大きなダメージを受けました。ISOPでも、海藻が予想通り育たなかったり、駆除や移植対

      • ISOPで育てたコンブを使ったナチュラルコスメ「KAISO」が発売。

        2023年11月3日(金)に、ISOPで育てたコンブを使ったナチュラルコスメ「KAISO」が発売されました。ハンドクリームとソープの2つのラインナップ。天然由来成分98%で、大人から子どもまで使用可能。高い保湿力があり、手はもちろん顔や身体など全身に使うことができます。 これまでISOPでは、磯焼け対策として海藻を養殖する「海中造林」を行ってきました。今回は、その海中造林で育てたコンブからエキスを抽出。地域の魅力を伝える商品を作り続けるアパレル企業「アーバンリサーチ」、未利

        • アジフライから海の未来を考える。一緒に魚をさばく子ども体験イベントを実施しました。

          2023年8月25日(金)に、「ISOP(=Ishinomaki Save the Ocean Project)」は、石巻市子どもセンター「らいつ」とともに、一緒に魚を料理して食べる体験イベントを行いました。 ISOPでは、ウニ駆除や海中造林などを行い、磯焼けによって消えかけている海藻を次世代に残していく活動をしています。そして、この活動をぜひ子どもたちに知ってもらいたいという思いから、子ども漁業体験を実施してきました。 これまでに、船に乗って一緒にカゴ漁を体験したり、箱

        • アラメは減少、ワカメやアオサは増加。調査海域のモニタリングを実施しました。

        • 2023年度ISOPの活動まとめ

        • ISOPで育てたコンブを使ったナチュラルコスメ「KAISO」が発売。

        • アジフライから海の未来を考える。一緒に魚をさばく子ども体験イベントを実施しました。

        マガジン

        • 今月のISOP
          5本

        記事

          ウニも海藻もいなくなった!? 磯焼け対策をしている海域のモニタリング調査を実施しました。

          今年の夏、1ヶ月もの間、海水温が30℃前後で推移しました。例年の水温と比べて異常に高く、海の生き物にも大きな影響を及ぼしています。 その一つがウニや海藻がいなくなってしまったこと。ISOP(※)では、アラメ(海藻の一種)を増やそうとウニ駆除や海中造林に取り組んでいましたが、海水温の上昇を受けて、アラメが減るだけでなく、海藻を減らす要因と考えられていたウニまでも減ってしまったのです。 その真相を突き詰めるべく、一緒にISOPに取り組むフクダ海洋企画の福田介人さんと石巻専修大

          ウニも海藻もいなくなった!? 磯焼け対策をしている海域のモニタリング調査を実施しました。

          『みやぎ海と森の交流会』でISOPの活動を紹介しました

          2023年2月7日、『みやぎ海と森の交流会』が、石巻市総合運動公園近くのマルホンまきあーとテラス 小ホール(宮城県石巻市開成)で開催されました。   この交流会は、2021年度に宮城県で行われた『第40回 全国豊かな海づくり大会〜食材王国みやぎ大会〜』で共有した意思を受け継ぐ、『未来へつなぐ豊かな海づくりPROJECT』として、宮城県主催で2022年度から始まった新たな取り組みです。 交流会を通じて、海と森がつながるさまざまな活動事例を共有し、水産林産資源の保護と環境保全の

          『みやぎ海と森の交流会』でISOPの活動を紹介しました

          コンブとアラメの採苗を行いました。

          2022年10月。石巻の磯焼け対策事業「ISOP(=Ishinomaki Save the Ocean Project)」では、コンブとアラメの「採苗(さいびょう)」を行いました。採苗とは、養殖のために海藻の胞子を人工もしくは天然でとる作業のことです。 ISOPでは、海中での植林活動を通じて、海藻を増やす活動に取り組んでいます。人工的に海藻を設置することで、ウニの食害から天然の海藻を守り、魚のすみかも増えることが見込まれています。 しかしいま、海藻はブルーカーボンの観点か

          コンブとアラメの採苗を行いました。

          海も子どもたちの遊び場に。子ども漁業体験を実施しました。

          海も子どもたちの学び場に。8月23日(火)に「ISOP(=Ishinomaki Save the Ocean Project)」は、石巻市子どもセンター「らいつ」とともに子ども漁業体験を行いました。 ISOPでは、ウニ駆除など、磯焼けによって消えかけている海藻を次世代に残していく活動をしています。さらに、この活動をぜひ子どもたちに知ってもらいたいという思いから、子ども漁業体験を実施しています。 当日参加してくれた子どもは9人。一緒に船に乗り、海藻が生えている様子やウニを駆

          海も子どもたちの遊び場に。子ども漁業体験を実施しました。

          ウニの駆除と移植を行いました。

          2022年7月。石巻の磯焼け対策事業「ISOP(=Ishinomaki Save the Ocean Project)」では、ウニ駆除とコンブの給餌(エサとしてウニにコンブを与えること)を行いました。 ウニ駆除といっても、ただ駆除するのではありません。陸上でウニを育てるために獲っています。 いまISOPでは、ウニを売り物にするための取り組みを行っています。海藻が減っている原因の一つであるウニ。今のままではエサとなる海藻がなく、ウニの身はスカスカで、売り物になりません。そこ

          ウニの駆除と移植を行いました。

          海藻の成長を観察する「モニタリング枠」の状況確認を行いました。

          2022年5月。 海水温も少しずつ上がってきたことで、潜水作業をしやすい時期になりました。今年で3年目に突入する、石巻の磯焼け対策事業「ISOP(=Ishinomaki Save the Ocean Project)」の活動も本格化し始めるころです。 今月実施したのは、海藻の成長を観察するための「モニタリング枠」の状況確認。 ISOPでは、1年間で海藻が増えているのかどうかをチェックするため、磯焼け対策を重点的に行うエリアに1メートル四方の枠を設置しています。この月は11

          海藻の成長を観察する「モニタリング枠」の状況確認を行いました。

          【活動報告④】磯焼け対策のビジネス化ーウニの蓄養について

          消えかけている海の森を維持・回復させ、豊かな海を次世代に残すために立ち上がったISOP(=Ishinomaki Save the Ocean Project)。2020年4月から始まったこのプロジェクトは、海藻が減っていく「磯焼け」を食い止めるべく、ウニ駆除や海中造林といった活動を続け、海藻を増やす取り組みをしてきました。 この活動を長期的に実施していくためには、活動資金を集めることも必要です。そこで私たちは今年度、磯焼け対策のビジネス化にも取り組んできました。この記事では

          【活動報告④】磯焼け対策のビジネス化ーウニの蓄養について

          【活動報告③】磯焼け対策のビジネス化ーウニの移植について

          消えかけている海の森を維持・回復させ、豊かな海を次世代に残すために立ち上がったISOP(=Ishinomaki Save the Ocean Project)。2020年4月から始まったこのプロジェクトは、海藻が減っていく「磯焼け」を食い止めるべく、ウニ駆除や海中造林といった活動を続け、海藻を増やす取り組みをしてきました。 この活動を長期的に実施していくためには、活動資金を集めることも必要です。そこで私たちは今年度、磯焼け対策のビジネス化にも取り組んできました。この記事では

          【活動報告③】磯焼け対策のビジネス化ーウニの移植について

          【活動報告②】海藻を増やすー海中造林について

          消えかけている海の森を維持・回復させ、豊かな海を次世代に残すために立ち上がったISOP(=Ishinomaki Save the Ocean Project)。2020年4月から始まったこのプロジェクトでは、海藻が減っていく「磯焼け」を食い止めるべく、ウニ駆除や海中造林といった活動を続け、海藻を増やす取り組みをしてきました。この記事では2021年に行った海中造林の動きをご紹介します。 ーーーーーーーーーーーー 海藻が減っていることが海にとって課題であるならば、植林のように

          【活動報告②】海藻を増やすー海中造林について

          【活動報告①】海藻を増やすーウニ駆除について

          消えかけている海の森を維持・回復させ、豊かな海を次世代に残すために立ち上がったISOP(=Ishinomaki Save the Ocean Project)。2020年4月から始まったこのプロジェクトでは、海藻が減っていく「磯焼け」を食い止めるべく、ウニ駆除や海中造林といった活動を続け、海藻を増やす取り組みをしてきました。この記事では、2021年4月から12月に行ったウニ駆除の動きをご紹介します。 ーーーーーーーーー 磯焼けの原因の一つとされているウニ。いまISOPが対

          【活動報告①】海藻を増やすーウニ駆除について

          小さな水族館を作ったら、 子どもたちがとんでもない海の未来を考えた【子ども漁業体験レポート 】

          海の未来を守るためには、未来を担う世代と一緒に活動しないといけない。 そう考えるISOP事務局は、毎年子ども漁業体験を実施しています。 ※ISOP(Ishinomaki Save the Ocean Project)=なんらかの原因で海藻が減少し、生えなくなってしまう現象『磯焼け』によって荒れる海を守り、「ウニと人を育てる」ことを目指すプロジェクト。 ISOPの活動は、次世代の子どもたちのための活動でもあります。ウニを駆除するのも、海藻を増やすのも、豊かな海を自分達の世代

          小さな水族館を作ったら、 子どもたちがとんでもない海の未来を考えた【子ども漁業体験レポート 】

          「磯焼け対策ってどのくらい進んでいるの?」  ISOPが2020年度に達成できた海の取り組み。

          いま、海ではウニによる食害が原因で、海藻が長期的に衰退・消失する「磯焼け」が発生しています。このままでは、魚のすみかが失われ、海藻だけでなく魚もいなくなってしまいます。  消えかけている海の森を維持・回復させ、豊かな海を次世代に残すために立ち上がったのがISOP(=Ishinomaki Save the Ocean Project)です。2020年4月から始まったこのプロジェクトでは、以下の3つの軸を持って活動してきました。 ①海藻を増やす ②磯焼け対策をビジネスとして成

          「磯焼け対策ってどのくらい進んでいるの?」  ISOPが2020年度に達成できた海の取り組み。