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#短編小説
座頭市VSエヴァンゲリオン
「あ、あっしがエヴァンゲリオンに……?!」
座頭の市は、何も写さぬ目を驚愕に見開いた。
「その通り」
第三新江戸都市の貸元、ネルフの親方分であるゲンドウは、その油断ならぬ年輪の刻まれた皺をさらに歪ませた。
「市っちゃんにはこのままエヴァに乗ってもらうってわけよ」
「へ、へえ」
虚空を見つめる座頭市は、ゲンドウの言ったことをまだ飲み込めていないようだ。
「ですがあたしはこの通り目暗でして、エヴ
トランプvsバイデン
今日で大統領執務室の椅子に座るのも最後だ。
歴代大統領のケツの汗を染み込ませたそれは、もたれかかると応えるようにキイと鳴いた。
不思議と、今日で大統領の座を辞することに、なんの感慨もわかなかった。それどころか、この4年間、アメリカで最も偉大な男であり続けた日々は、非常に空虚なものだった。
何故なのかはもうわかっている。
あの半年だ。あの半年が私を狂わせた。
あの男とのアメリカの頂点を決
ウエストサイド寿司職人
その提灯は俺の目の前にぼうっと現れたように思えた。
──マット寿司。
まるで何かの啓示か。にしてはいささか和風すぎる。
それにカリフォルニアで和食といったらNOBUで高級レストランだ。こんなフッドの一角に寿司屋などあるはずもない。
ネオンに照らされた看板を見ると『寿司一貫 1ドル』と書かれている。
馬鹿な。安すぎる。
和食だぞ? コンプトンの吉野家もここまで安くねえ。
きっと、アメ