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#お酒

君知るや名酒泡盛

君知るや名酒泡盛

2022年5月30日~6月3日に朝日新聞夕刊で短期連載された記事『泡盛に乾杯』の中に、「君知るや名酒泡盛」という言葉を見つけた。

記事によると、泡盛とは『タイ米を原料に、黒麹菌を使う独特の製法によって生まれる』酒で、現在『酒造所は本島と八つの離島に46カ所ある』という。
『かつて首里(那覇市)に集中していた酒造所は(第二次世界大戦による)沖縄戦で壊滅』し、泡盛を造る材料も無く、『米軍から配給され

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なぎら健壱著『東京酒場漂流記』にみる「酎ハイ」の歴史

以前の拙稿で、なぎら健壱著『東京酒場漂流記』(ちくま文庫、1995年。以下、本書)から「どじょう鍋」に関する文章を引用した。

改めて本書をパラパラと読み返してみて時の流れを感じてしまったのだが、それもそのはずで、単行本の出版が1983(昭和58)年(文庫化は1995年)だから、紹介されるエピソードは、もう40年以上も前のことになるのだ(ちなみに、手持ちの文庫本の奥付を見ると2000年6月(7刷)

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スマホに映した古地図片手に京都の酒場巡り~加藤政洋著『酒場の京都学』~(改訂版)

京都には酒を飲める店が多い。
花街、老舗京料理をはじめ、和食・洋食・多国籍・無国籍……、ビアホール、バー……
そんな店を紹介するガイドブック、グルメ本、口コミサイトや個人のSNSの投稿なども数多く、また、それらの店を実際に渡り歩く探訪記の類まで存在する。
そういったガイドブック片手に京都を巡るのもいいが、古地図片手に「かつての京都」に想いを馳せながら酒場を巡ると、また違った楽しみができるのではない

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