SNS時代のグルメを想う~谷口桂子著『食と酒 吉村昭の流儀』~
インターネットやSNSが出現し、市井に暮らす普通の人々が気軽に食についての情報を世界中に発信できるようになった。
我々にとっては、それまで知ることができなかった食べ物や飲食店を発見できるだけでなく、実際に食したりお店に出向く前に凡その情報(メニュー・価格・味、お店の雰囲気・評判など)から判断できるため、「大ハズレ」の痛い目を見ることも少なくなった。
だから、それ自体とても良い進化だと思う一方、本当にそれで良いのか、とも考えてしまう。
「食」とは、本来「生」に直結した人間の欲