[認知行動療法]ネガティブ思考の治し方!感情・思考・行動を理解すれば改善できる
無印バタ子です。認知行動療法を受けていて最終的な目標を達成する過程で、ストレスマネジメントを学んだ結果、4ヶ月程でネガティブ思考に振り回されなくなったので、その気づきやノウハウを書いていきます。
結論から言うとネガティブ思考は直せます。ここに書いてあることを実践すると制御不能になる前の状態で負の感情の芽を摘むことができるようになり、メンタルのアップダウンがないニュートラルな自分を維持できるようになります。
その行動ができる状態へ、自分を持って行くために必要なのは、
①ネガティブ思考が産まれる仕組みを理解すること
②ネガティブ思考に陥った時の対処方法を確立すること
③改善を邪魔する思考に気づき「幅を広げる」こと
④ネガティブ思考を「手放す」技術を磨くこと
⑤自分のネガティブ思考の発生パターンを把握すること(時間かかるので最後)
の5つ。1つずつ説明していきますね。
ネガティブ思考が改善するとどうなる?
メンタルのアップダウンの波がなくなり、ニュートラル(中庸)な状態を維持できるようになって生きやすくなります。改善すると、超ポジティブな人間になるわけではないです。感情のアップダウンが起こると「すごく疲れる」ことに、あなたは気づいていますか?そのムダに消費しているエネルギーを、自分が楽しいと思う事にエネルギーを使ったり、本当に大事な意思決定するために時間を使うことができるようになるということです。
常にポジティブである必要はないんです。大事なのは、落ち着いて判断を下せる精神状態で常にいられるかどうかだと思ってます。
①ネガティブな思考の正体と仕組み。頭の中で何が起こってるの?
これは認知行動療法の概念図です。頭の中は、認知(思考)、気分感情、身体反応、行動の4つに分けることができ、相互に影響し合っています。
ストレッサー(出来事・状況・人)をきっかけに、ネガティブな認知(自動思考)が出ちゃうと、落ち込み(気分感情)が大になる。そして、ムダだな苦しい(思考)とまたネガティブな思考に反応することによって余計落ち込みが大きくなって、思考が強化される…ということが起きているのです。感情はハートで、あの時こうすればが思考。悪いPDCAサイクルが起きているのです。
自動思考とは、ぱっと浮かんでは消える思考で、気づいてないだけで常に沸いては消えています。日に何万回も浮かんでいるそうです。曇ってる空を見て洗濯物干せないなーも自動思考です。
ここで大事なのは、気分・感情と身体反応は変えることができませんが、それぞれ相互作用しているので、認知と行動を変えれば良いPDCAが起こり、気分感情の波を軽減することができる、ということです。
②ネガティブな思考に陥った時の対処方法を確立しよう
グルグル思考に注意が向いている状態だと、ネガティブ思考や感情が増幅され、悪循環から逃れることができなくなることを学びました。なので、ネガティブな思考と気分感情に気づいたら、意識的に別の事へ注意をそらす必要があります。これをの意識的にそらすことをコーピングと言います。コーピングはショボくて良いし、お金使わない方法が望ましく、かつレパートリーがたくさんあった方が良いです。
2-1 おすすめのコーピング
私のお気に入りのコーピングは「作業に集中する」「へーそうなんだ」「大丈夫大丈夫」「深呼吸」「紅茶を飲む」「寝る」です。(「コーピングリスト」で検索してみて下さい。)人によって効かないやつと悪化するやつがあるのでどんどん試して効果検証していく姿勢が大事です。私が効かなかったのは、浮かんだ思考に「言い返す」ですね。余計ネガティブが増幅するのを感じました。
あと、「友達に相談する」のは、すごく強力なコーピングだと言われました。自分の気持ちをはき出すことで楽になるのもそうですが、頼られてる側も嬉しいみたいです。こんな時こそ、どんどん甘えて下さい。
2-2 コーピングの種類
コーピングには、認知型コーピングと、行動型コーピングの2種類があり、両方行うのが良いです。
認知型コーピングは、思考や台詞のようなもの。(例:「大丈夫大丈夫」「へーそうなんだ」)「私は、コーピングを習ったから大丈夫!」「仕組みを知ったから大丈夫!」と自分を鼓舞したり「へーそうなんだ」と受け入れつつも流す言葉が効きました。また少し思考の幅を広げるという考えで、その出来事を客観視したり、感情の度合いを数値化して前回と比べてどの程度かを比較するのも効果がありました。
行動型コーピングは、行動するもの。(「作業に集中」「深呼吸」「紅茶を飲む」「寝る」)作業に集中は「私は今ぼーっとしてる」のでもOKで一番汎用性があって効果がありました。
このコーピングは、事前にやっておくことで予防にもなります。
2-3 コーピングのコツ
コツとしては、悪化して手がつけられなくなる前に自分のネガティブ思考に気づき「へーそうなんだ」で流して、それ以上考えないようにしてしまうことです。が、私は最初の内はコーピングをしても「いや…でも…」と全然ネガティブな思考を手放すことができませんでした。そんな方は、③④も同時にやってください。
③改善を邪魔する思考に気づき「幅を広げる」こと
最初のうちは思考を変えようと「こんな自分でも大丈夫」と自分を安心させる言葉をかけても言うことを聞いてくれません。何故手なずけられないか推理していくうち、私の場合は、今まで刷り込まれた以下の思考が邪魔してることに気づきました。大事なのは「感情」は全て「思考が作り出している」ということです。
1-1 「自分に価値はない」→「当たり前に自分が出来ていることが価値を持つ」
自分の価値に、自分では気づいてないだけです。これはマーケティング的な思考で、シンデレラおじさんが最近また話題になりましたが、『なんの変哲もない普通のおじさんの日常』にめちゃくちゃ需要があったというような話をご存じですか?これこそ、自分では価値と思ってないことが他人から見たら価値だったという話に通じますよね。そんな事が世の中多いし、それが当たり前なんです。自分の価値の見つけ方は別の記事で解説します。
1-2「死にたい」→「生きづらい」
「苦しい」「悲しい」感情がでてきます。自分の心と体の健康を守ることができてるなら、それは、生きたいということで、本当の問題は、生きづらさにあります。
1-3「他人と比較する」→「過去の自分と比較する」
「苦しい」「悲しい」感情がでてきます。他人のことは考えても無駄なことなので、価値観を断捨離します。
1-4 「直ぐに結果を求める」→「直ぐに結果を求めない」
一喜一憂することで気分が常に波打った状態になります。なんの意味も無い出来事なのに、意味づけして悪い思考に陥ることがあります。こころの問題を解く時は、すぐ使わずにアイテムボックスに入れるだけのイメージにしましょう。入れたまま忘れてしまうのが良いです。
1-5「他人の反応次第でネガティブになる」→「他人がどう思うかは変えられない」
「苦しい」「悲しい」感情がでてきます。こう思われてるかも…彼今こんな気持ちかな…私のことどう思ってるんだろう…。他人の気持ちはコントロール出来ません。聞きたかったら聞くしかないです。でも聞いてもホントのことを言ってくれるとは限らないし、その時の気分で言うことが変わるということも念頭に置かないといけないので、他人に囚われることはすごく不毛です。その上でどうするか、ということを考えて行くことが大事です。
1-6「高いハードル」→「ハードルを下げる」
「苦しい」感情が出てくるんどえ、届いてないことで苦しくなったら、上げすぎたハードルを下げることも大事です。
1-7「条件付き」→「無条件に」
○○だったらOKとか○○だったらダメとか、ものごとの良し悪しに条件をつけているなら一旦外します。届いてない時に「落ち込む」ので未然に防ぐイメージです。
1-8「しなきゃ、やらなきゃ」→「やらなくてもいい」
「焦りと不安」な感情がでてくるので、やらなくてもいい手放します。
1-9「他人が心配」→「他人の心配をしない」
「不安な感情」が出てくるので、なにかあったら助けるよぐらいの気持ちでいましょう。その瞬間を待つことが大事です。
1-10「なりたい自分」→「なれる最高の自分になる」
私は、なりたい自分がないということ自体で悩んで、苦しい気持ちになりました。少しハードルを下げて、「今いる自分のパフォーマンス」という切り口で自分を見つめます。
改善が必要な思考に気づくコツ
他にもたくさんあると思いますが、コツとしてはその思考が起きた後に「どんな感情になるか」を観察します。もしネガティブな感情につながっていれば、そこは意識して手放す必要があります。
あと、私は指標と呼んでますが、考え方の改善ではどうしようもない考えもあります。例えば、「なんで私ばっかり!」などの被害妄想的思考。キャパオーバーになってますよね。こうなるともうどんな言葉もコーピングも通用しづらいので、この思考にたどり着く前に対処するのが大事です。
私がキャパオーバー状態になったら、布団に潜って、無理矢理にでも寝てリセットしてました。
③ネガティブ思考を「手放す」技術を磨こう
マインドフルネスを毎日やりましょう。マインドフルネスは、仏教がルーツの瞑想法から宗教色を排除したワークで全然怪しくないです。ざっくり言うと、自分の思考を良いか悪いかを一切判断せず「復縁したいんだ」「自分はいま悲しいんだ」と、受け止めるだけに留める考え方です。嫌な思考が浮かんだらへーそうなんだで流します。良いも悪いもないので、単なるポジティブ思考とは違います。自分に合った考え方を肯定しつつ、背伸びしないで生きやすくなれます。
「へーそうなんだ」…コーピングのところでも紹介しましたが、日常生活の中で、何か思考が浮かんだら、言いも悪いも判断せず「へーそうなんだ」と言うだけ、思考を受け入れつつ流します。簡単で一番効果があったので、ぜひやってみてほしいです。
葉っぱのワーク…深呼吸しながら目を閉じ、流れのゆるやかな大きな川を想像し、そこに浮かんだ自動思考やイメージをひとつずつ葉っぱに浮かべて流します。葉っぱを流した後は、見えなくなるまで見送ります。練習は毎日1〜2分で十分ですが、私は流すのにハマって1時間やることも。慣れると次々と流したり、3枚同時に流せるようになります。飽きたときは、youtubeで川のBGMをかけながらやりました。
Meditopia…マインドフルネスのアプリです。深呼吸しながら目を閉じ、不安などの感情は全て過去か未来のもので、今ここにあるのは、気持ちよく深呼吸をしている自分だけだという事に注意を向けリラックスしていきます。
また、体の緊張状態をなくすことで、相乗効果で手放しやすくなります。私は、過緊張体質で常に肩が上がって硬直していたり、深呼吸しづらかったので「呼吸しやすくしたい」とカイロプラクティックを受けたりしました。
④自分のネガティブ思考の発生パターンを把握すること
私がやったカウンセリングでは「アセスメントシート」というものを書いて、それをカウンセラーの先生が客観的な視点で掘り下げてくれ、自分の思考パターンを把握するということをやってきました。これは正直一人ではできないです。
また、このやりとりを重ねていく中で、コーピングが効かないパターンというのが見つかってきます。それに対処するにはスキーマというものにアプローチするのが必要らしく…私はこれから着手するところです。
最後に
日常生活の中に、コーピングやマインドフルネスを取り入れていったことで、ネガティブ思考が消えて『あ、私根っからの根暗じゃなかったんだ…』とやっと自分を認めることができました。
長々書いてみたものの…私だったら、ここまでのことを頭で理解しても、一人で改善まで持って行ける気がしないです。自分の思考を客観的に判断してくれたり、コーピングのアイデアをくれると思うので行き詰まる前に、ぜひカウンセラーを頼ってほしいです。(私はカウンセラーの回し者じゃないですよ!)今は、オンラインカウンセリングという方法もあるので、探してみて下さい。
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最後まで読んでくれてありがとう!他にも私自身を変えるのに役に立った具体的な方法を投稿してます。私は私が変わる為思考の整理の為にしか書いていませんが、続けて読むとヒントになるかも。(目次を見てね)おかげで精神が成熟したので毎日更新はやめます!何か不明な点等あればコメントなど下さい。