見出し画像

漫画で理解する「うつ」

田中 圭一『うつヌケ うつトンネルを抜けた人たち』という漫画を読みました。
過去に「うつ」を経験した人の話が紹介されており、作者自身もうつ病経験者です。

『うつヌケ』というタイトルの通り、現在進行形でうつ病と戦っている人というよりは、うつの症状が軽減したり寛解した人に焦点を当てています。

現在、うつの症状を抱えている人はもちろん、うつ病を経験したことがない人が読んでも理解が深まる本です。

noteで何話か無料で読めるので気になる方はご覧になってみてください。

うつを、黒っぽいスライムというかぷよぷよというか、そんな感じの謎生物で表現しているところが面白いです。

うつを「トンネル」と称して、一生抜け出せないものではなく、今は光が見えなくてもいつか必ず出られるものであると表現しています。
しかし一度うつのトンネルを抜けても、再び第二のうつトンネルに入ってしまうこともあり、うつは再発しやすいものであるという点にも触れています。

なぜ人はうつになるのか?

うつの原因は本当に様々です。職場でのパワハラが原因だったり、幼少期の親との関係に原因があったり。
共通することは「自分をきらいになること」
他人を傷つけることはダメだけど、自分を傷つけることはOKなんてことはありません。
他人を気遣うのと同じくらい、自分を気遣うことが大事であるということです。

うつになってしまったらどうすればいい?

一概に「仕事を休むべき」というわけではなく、うつの本質をみることが大事であると作者は言います。
例えば仕事のプレッシャーがうつの原因となった人は仕事を休んだ方がいいし、逆に仕事で達成感を得られている人にとっては仕事が支えになることもあります。

自分を否定するものからは遠ざかり、自分を肯定してくれるものに近づくことを意識することが重要です。

***

うつが再発しそうになる時に、作者はこのように自分にいい聞かせていたといいます。

本当にヤバイと思ったら仕事を辞めていいんだ
全ての苦痛から逃げて気持ちを正常に戻せばまたいい仕事はできる

田中 圭一『うつヌケ うつトンネルを抜けた人たち』

良い言葉だなと思いました。
あと、以下のゆうきゆう先生の言葉も好きです(無料で読める部分です)。

気分が落ちた時
・・・それは「人生の自習時間」なんだと考えて、
自習時間にふさわしい「やるべきこと」を見つけておくんです

田中 圭一『うつヌケ うつトンネルを抜けた人たち』

「うつ」のせいで仕事の生産性が低下した――という考え方はしない方がいいということです。
うつの経験がなくても、気持ちがアップするときとダウンする時というのは誰にでもあります。
ダウンした時に何をするかを見つけておけば、時間をロスしたと思わずに済みます。

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集