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疫病退散と繁栄を願う。6月30日『夏越しの祓え』と『茅の輪くぐり』蘇民将来の関係

人材教育家でメンタルトレーナー、マナー講師の井垣利英です。6月後半の時期に、疫病退散と繁栄を願って行う年中行事があります。昔から、日本人が健康と幸せを願う気持ちは同じなのです。

これまで半年、元気に過ごせたお礼と、これから半年も無病息災に過ごせることを願う年中行事=『夏越しの祓え(なごしのはらえ)』について紹介します。

※この記事に使用している飾りつけは、私が担当している美しいマナー&年中行事【マナー美人塾】受講生の作品です。

◆夏越しの祓えとは?

20.07渋谷氷川神社6

6月30日はちょうど一年の半分が終わる日です。毎年この日には『夏越しの祓え(なごしのはらえ)』の行事が行われます。

夏越しとは・・・昔の暦では、6月で夏が終わり、7月からは秋です。夏を越すから、夏越しです。
『開運#年中行事はじめました』井垣利英(致知出版社)より抜粋

夏越しの祓えとは・・・1月~6月末までに自分が行った悪いことや、降りかかる災難など、厄をはらって心身を清めて、7月~半年を、無病息災で心身ともに元気に、無事に過ごせるように願う行事です。

一年の折り返し地点で、自分の罪やけがれをリセットして、心身をキレイにしてスタートさせるのです。

◆『茅の輪くぐり』で厄をはらう

茅の輪くぐり1

『夏越しの祓え』の代表的な行事が『茅の輪(ちのわ)くぐり』です。

6月末になると、神社の境内には、この写真のように人がくぐれる大きな「茅の輪(ちのわ)」が用意されます。この大きな輪は、イネ科の植物である茅(ちがや)などで作られた輪です。

自分の足で茅の輪をくぐることで、厄をはらうもの。

茅の輪くぐり2

イメージとしては「∞(無限大)」を描いて、茅の輪をくぐる感じです。茅の輪のくぐり方は、こんな感じで茅の輪の周りに図解してある神社が多いです。

◆茅(ちがや)は、端午の節句の『ちまき』にも使用

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少し話はそれますが、5月5日『端午の節句(たんごのせっく)』に欠かせない「ちまき」と「柏もち」があります。その「ちまき」は、もともと「茅の葉でもち米を巻いたもの」なので「ちまき」というそうです。

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実際、現在のちまきは、茅の葉でなく「笹の葉で巻いたもの」が多いのですが、古来、茅は年中行事の色々なシーンで活躍しているのです。

◆『茅の輪くぐり』と蘇民将来の関係とは?

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昨日、2021年6月23日に、スタッフと一緒に東京タワーの近所にある『芝大神宮』に参拝してきました。この写真が芝大神宮で、茅の輪くぐりをした後のもの。

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こちらが芝大神宮でお受けした『夏越しの祓え』のお守りです。写真の右側の黄金色のお守りにある『蘇民将来(そみんしょうらい)子孫家』って、聞きなれない言葉ですよね。

私も、美しいマナー&年中行事【マナー美人塾】を行うにあたり、色々と年中行事の学びを深めていく中で知った、歴史あるステキな由来です。

◆『大祓(おおはらい)茅の輪神事』の由来

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『茅の輪神事(ちのわしんじ)』の由来を、簡単に紹介します。

釈日本紀』の「備後風土記逸文」和銅6年(713年)の蘇民将来の故事から来ていると言われています。

日本神話の神で、天照大神(あまてらすおおみかみ)の弟・素戔嗚尊(すさのおのみこと)が旅の途中で、蘇民将来(そみんしょうらい)の家に泊まらせてもらいました。

蘇民将来は貧しい暮らしをしていましたが、スサノオノミコトを手厚くおもてなししたのです。

そのお礼として、スサノオノミコトが蘇民将来に「もし悪い病気が流行ることがあったら、茅で輪を作って、腰につけていれば、病気かからないですむ」と教えてくださいました。

以来、この教えに従って、腰に茅の輪を下げていたところ、子孫代々、災いなく繁栄したと言われています。

◆疫病退散の茅の輪は、腰につけるサイズから、茅の輪くぐりへ変化

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元々は、写真の左にあるサイズの茅の輪だったのです。

それがどんどん大きくなり、今では、茅の輪をくぐって心身の罪けがれをはらい、残り半年も病気にかからず、健康で幸せに生きられることを願う『茅の輪くぐり』になりました。

◆まとめ。今こそ茅の輪くぐりで無病息災を願おう!

今回の夏越しの祓え『茅の輪くぐり』を読んで、いかがでしたか?

そう!今こそ、夏越の祓え『茅の輪くぐり』をして、疫病退散とこれから半年の健康を願う時なのです。

20.07渋谷氷川神社6

特に、各地の伝統あるお祭りや花火大会が中止になる中でも、『茅の輪くぐり』を行っている神社は各地にあります。タイミングをみはからえば、写真のように密なんて関係なく、茅の輪をくぐることができます。

生まれ育った国の伝統行事が絶えないように守ることは、とても大切なことです。私たちがちょっと行動をするだけで、昔から続く行事が守られます。年中行事を行うことで、気持ちも軽くなり、安心感が生まれます。

今までの半年の罪けがれをはらい、これから半年を無事に、元気に過ごすためにも、近所の神社で『茅の輪くぐり』をやってみてくださいね♪


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