見出し画像

知り合いの転職例~Bさんの場合~

おはようございます。きむきむです。
今日も数ある投稿の中で私の投稿をご覧いただきましてありがとうございます。

昨日の投稿では、前職でも転職後の会社でも頑張り活躍されたAさんのお話を共有させていただきました。こういう話は夢が湧きますね。

小さい会社だと社会保険制度が十分でなかったり、長時間労働で残業が多かったりする場合もあります。人によってはそれを”ブラック企業”と呼びます。仕事をし過ぎて家事の分担が出来ていないと言われる場合もあるでしょう。
ただブラックと感じるか感じないかは人の心の持ちようだと思います。

好きな事だったら、例えば、麻雀、桃鉄、ゲーム、ネットサーフィン・・・そのような自分の好きなエンターテインメントだったら夜更かししても徹夜でやっても”ブラック”だと思わないのではないかと思います。
また、家事もご夫婦で納得して折り合いがついていれば問題ないはずです。

結局、人の心の在り方によってブラックと感じることもあれば、生きがいと感じたりするのではないかと思ったりします。

やはり周囲の応援が得られ、自分のモノサシで納得して働けることが、大切なのだと感じます。

皆さんにとって理想の仕事環境とは何でしょうか?

Bさんの場合

さて、今日はBさんの転職について共有したいと思います。
私と出会ったのは彼が50歳を過ぎてからでした。
本人から聞いたストーリーによるキャリアはこんな感じです。

大学卒業後、東証一部上場企業の専門商社「甲」に勤めました。
仕事もできて成績もよく、管理職になったのも最年少で同期で一番でした。
しかしながら、彼は外資系の企業で働きたいと思い、今後の出世の可能性を断ち、希望する外資企業に転職しました。一時期は年収1,500万円近くだったそうです。

画像1

しかし良い時代は長くは続かず、その企業の業績が悪化し退職してしまいます。

その後、下着のMLM(いわゆるネットワークビジネス)もチャレンジするも”自分には向かない”と思った時には時すでに遅し。

その紆余曲折があり何社か企業を渡り、当初の専門商社甲で仕事をしていた
同じ業界の財閥系の専門商社乙に入社します。

そして乙が私の勤務している会社に買収されて、Bさんが私の部門に異動となり、何の因果か私と同じ部署になってしまったのでした。

私とBさんは仕事をやったのは僅か2年でした。

年下の私にも関わらず、偉ぶることなく常に私に敬意を払っていただき、一緒にペアを組んで仕事をさせていただきました。

私の見たBさん像は

「特定の分野については、”おたく”と思うくらい深く詳しく、コミュニケーション術では人々の懐に深く入り込むことが得意な営業マンでした。数字にも強かったです。対人能力で凄く力を発揮される方でした。」

当時はBさんも私も今までのバックグラウンドとは違う分野での計画を実行、達成することが課題だったので、共に悩み、相談し仕事に取り組んでいました。
ただ、なかなか成果が出ずお互い”もがいていた”と思います。

Bさんとの別れ

ある時、Bさんは専門商社甲に勤務していた時の同期から連絡もらいます。

「『自分の企業で社長肝いりの新たな子会社』を設立されることになり、社長に就任するのでBさんにも手伝って欲しい」

と打診を受けます。

画像2

Bさんは自分の得意分野であり、新会社であればNo.2となり「定年が無しで長く働ける」と思い退職を決意し、書面での新会社から採用通知をもらいます。

しかし、退職間際の有給休暇消費中に大事件が起きます!

親会社の経営陣が変わり、子会社設立が中止になってしまい、Bさんも行くべき会社を失ってしまったのです!

幸い書面での採用の通知を貰っていたBさんは弁護士を立て、内定取り消しに伴う損害賠償金を受領します。

ただ、働き場を無くしたBさんの転職活動が始まります。年齢が50歳を超えているので転職に苦労しますが、人材派遣会社の方も流石に”気の毒”に思ってくれたのか積極的にサポートしてくれたようです。

そして以前Bさんが働いていた業界の商社から遂に”採用通知”を貰います。

えっ!

私もBさんの採用通知を喜び、お祝いで飲みに行きました。
Bさんは満面の笑みで嬉しそうです。

良かった!

良かった!

私がBさんに質問します。

私:「Bさん、ところでどこの会社に入社するのですか?」

Bさん:「その会社はね、甲乙丙丁社ですよ」

私:「えっ!」

甲乙丙丁?

甲乙丙丁?

どこかで聞きおぼえのある会社の名前でした。

実は私が転職活動中に最初に採用通知をもらった会社でした。

当時、1回目の面接が最終面接で社長が「超ワンマン」な感じで、社長と仲良くすれば道は開けますが、嫌われたら”おしまい”と言った感じの会社です。
その会社も新規上場を確か3年以内に目指すと言っていました、

転職活動2か月でようやく採用通知を貰ってとても嬉しくて迷ったのですが、私は入社辞退した会社だったのです。(これって盛っていません。本当の実話です!)

そのため私は嫌な予感がしました。

でも折角のお祝いなので

私はちょっと引き攣った笑顔で「くれぐれも体に気を付けてくださいね。」

と言って別れました。

しかし残念なことに私の嫌な予感が的中してしまいました。

最初は得意の分野で生き生きと仕事していると言っていたBさんですが、
段々と無理難題を押し付けられ月曜日~金曜日まで毎日3回社長と上司への報告や会議が行われ、土日も追い回されます。

さらに以前の担当者が納入した商品に瑕疵があっても、黙認して提供しお客様からクレームが沢山くるようになり、対応に追われます。
そんな中クレーム対応を受けながら売上達成も要求され苦しみます。

Bさんと一緒に入社した方や後から入社した方もボロボロとすぐに辞めてしまいます。

そんな環境下で売上達成も要求され苦しみます。そして3か月も経つとメンタルが病んで結局、残念ながら自主退社になりました。

傷心のBさんを励まそうと、私と職場の人々が数人集まり、1泊の旅行に行きました。深夜まで飲みあかし慰め励まし少しでも傷が癒えるように願いました。

再出発

彼は再び転職活動を始めました。
しかしその後は求人を出すも採用通知はもらえませんでした。

私も以前投稿したような内定を取るまでの項目設定、履歴書、職務経歴書の書き方、人事部にいた時のアドバイスをしました。(以前の投稿は下記です。)

しかし採用通知が貰えず、私は煩悩の数(108社)応募しましたが、遂にその数も超えてしまいます。
時間だけが過ぎていき彼の財産が底を尽きそうになります。
そしてやむを得ず、職業訓練校に通うことを決断します。

Bさんの決意

一定の条件を満たして通う職業訓練校は非常に良い制度だなと思います。
新しい技能を得ながらお給料を貰えます。彼は一旦緊急避難処置としてPC(Windows)スキルを訓練しながら企業への応募を続けました。

Bさんは以前勤務していた甲社や甲乙丙丁社の業界が大好きであり知識も豊富だったので、その業界への拘り捨てきれなかったのです。

しかし、応募した企業が200社を超えるも採用がもらえず遂に彼は決意します。

そして”内定”が決まり転職しました。

遂に”億り人!?”いや・・・・

彼は新しい職場で仕事を始めます。私に電話がかかって来て”内定”が決まったとのことでしたので、祝福の言葉を伝えます。私がまたもや尋ねます。

私:「Bさん新しい会社はどんな会社ですか?」

口ごもり、しばらく言いよどみます。しかし、遂に彼から彼の仕事が伝えられます。

B:「のうかんし」です。

私:「のうかんし?」

Bさん:「映画で本木雅弘主演の『おくりびと』ってご存知ですか?亡くなった人を洗い清めお化粧させて、棺に入れる仕事なのです。」

※すみません、「億り人ではなく「おくりびと」でした💦

私:「・・・・・・・・・・・・・・そうですか、素晴らしい仕事じゃないですか。凄いですね!亡くなった人を快く見送る使命のある立派な仕事ですね。頑張ってください」

と言って電話を切りましたが、Bさんの切羽詰まった状況を思い測り、(私の先入観もあると思いますが)「自分にはできない」と思いつつも、活躍を願っていました。

そして1週間後・・・・Bさんから電話がかかってきます。

Bさんは納棺師を辞めました。


やっとの思いで転職したのに辞めてしまった理由は、棺を持ったことがある方は分かると思いますが、亡くなった脱力の人体は非常に重く、運ぶのは非常に厳しい肉体労働となります。人体を力持ちだと一人、そうでなくても二人で運ぶそうです。

彼も頑張りましたが、死体が重すぎて、重労働で腰を痛めてしまったのです。Bさんは重労働についていくのが非常に厳しく、長期に渡って働くのは困難と思い退職を決意したそうです。

画像3

その後のBさん

Bさんはその後、再び転職活動をします。次に行った会社は、(彼の話が本当であれば)社長を始め社員が一つの宗教団体の信者であり、Bさんも入信をしつこく、しつこく勧められ、こちらも敢え無く退社します。

最終的に、大学時代の部活の友人の紹介で高齢者施設で介護職と事務職を兼務で働いています。

非常に暖かい優しく心を持っていて、人の痛みも良く理解できるBさん。


Bさんは言います。

「人は誰でも老いますし、下の世話をいつかは他人にお願いするかもしれません。

明日は我が身と思うなら、他人の下(しも)の世話だって、決して汚くもないし、自分も便を出しているのだから大丈夫です。

それより、心に寄り添い話かけてあげた時に、高齢者の方が見せる笑顔を見ると頑張ろうという気力が湧きます。

部活の友人が紹介してくれた会社の社長は『この会社は定年はない』と言っていたので働けるまでとことん働きます」

「良かったな」と思いました。今のBさんにとって最善の職業だと思いました。ご自分でも最初は介護職は嫌だったようですが、働いてみると予想以上に自分に合っているみたいで充実した気持ちで働かれているようです。

そして、高齢者方からも人気者!のようで受話器越しの声も勢いがあります。

素晴らしいことです。

そして今、Bさんは福祉関係の国家試験に挑戦しようとしています。

彼のますますの健康と活躍を願うばかりです。

Bさんの生き方を見るについて、まだまだ自分も努力が足りんなと思ったりします。最近、Bさんとは会えませんが、また一緒に飲みに行きたいと思っています。

最後までお付き合いいただきありがとうございました。
本日も皆様にとって充実した日になることを願っております。

未来志プロデューサー きむきむ
#YouTube  「未来志【史】チャンネル」やっています。良かったら訪問してみてください。
#未来志 #未来史 #note毎日更新 #転職 #納棺 #今自分にできること #14日連続投稿 #noteのつづけ方 #生き方 #自分にとって大切なこと #働くということ #仕事とは #専門商社 #定年 #介護の仕事 #職業訓練 #介護施設 #おくりびと #億りびと

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?