
ろうそく物語
明治の文人達は短命
A (49歳)
B(37歳)
C(26歳)
D(24歳)
上記のABCDの4名は明治の文人で、かっこの中の数字は亡くなった時の年齢です。誰だかわかりますか。
種を明かすとAは夏目漱石、Bは宮沢賢治、Cは石川啄木、Dは樋口一葉です。
こんな若さで明治の文人達は世を去っているのです。
令和の世になって百歳が7万人を超えたと報じられています。亡くなった明治の文人達が令和の御代を見れば、どんな感慨を洩らすのか聞いてみたいものです。

5本のろうそくとは?
私は人生を5本のろうそくに準(なぞら)えて考えるようにしています。1本のろうそくの長さを18年(歳)とし、5本のろうそくを全部灯(とも)し終えると90年(歳)になる計算です。
つまり生涯を90年(歳)と想定しているので、壮大なものがたりということになります。
しかし、当初ろうそくの数は4本で、ゴールも72歳でしたが、いつの間にか私も高齢者の仲間入りをし、あっという間に古希、喜寿を越えてしまったので、ろうそくの数を4本から5本に増やしたのです。
私は沖縄生まれの沖縄育ちでしたので、1本目と2本目のろうそくは古里沖縄で灯してきました。
ところが人生は思いがけなく転回するもので、沖縄から埼玉に引っ越すこととなり、3本目のろうそくは埼玉で灯すことになりました。
以来、私は埼玉で3本、4本のろうそくを灯し終わり、今5本目を灯しているところです。
埼玉で3本目のろうそくを灯した時の冬、初めて雪に出会い、南国から連れてきた子らと共に雪合戦や雪だるま作りに夢中になったことを覚えております。
一昔前までは「人生70年、古来稀なり。」で70歳が稀でしたが、いつの間にか人生100年も稀でなくなり、この勢いでいきますとろうそくの数も5本から6本に増えることがあるかもしれません。
しかしながら、私はろうそくの数は5本あれば十分であり、6本目なんて考えないことにしています。
ところで、高齢者ともなると大変です。いつの間にか足腰が衰え、出歩くことが次第におっくうになり、気がつくと足腰が弱くなっております。
5本目のろうそくは足腰を鍛えながら灯し続けることになります。

百まで生きてもいいように
先だって、市内の公民館で素敵な五行詩を見つけ、この詩を口ずさみながら毎日足腰を鍛えております。
百まで生きてもいいように
明日死んでもいいように
食べたいものは食べておこ
行きたいとこには行っておこ
足腰たって丈夫なうちに
(作者不詳)
武蔵野に何の縁(えにし)や辛からん雪を抱きて凍える蘇轍(短歌)
いつ死んでもいいと言いつつ白マスク(川柳)
令和の世百寿者なんと7万人(川柳)