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アート思考・後藤繁雄の一日一微発見

「一日一微発見」というのは、僕が師匠だと思っている文化人類学者、故・岩田慶治が日々やっていたこと。 僕はそこからヒントをもらって、もう15年ぐらい前だけど、ネットで日々連載してい…
編集者・アートプロデューサー・京都造形芸術大学教授/後藤繁雄です。 アートや編集のこと、思考、アイ…
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記事一覧

新年、ジョン・バージャーの『画家たちの「肖像」』を読むことから始める/一日一微発…

アートのことを文字にすることはたやすくはない。作家や作品について書くことは、「それ」につ…

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喪が明けた 坂本龍一「音を視る、時を聴く」/一日一微発見487

2024年の「一日一微発見」を、このテキストで〆ることができるのは嬉しい気持ちだ。 先日、東…

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「ハイパー祭り」のことを考えるために、秩父夜祭りに行く/一日一微発見486

祭りが好きである。ならば祭りに参加したらいいではないかと思うのだが、「流れ者」「よそ者」…

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フィリップ・パレーノの「パラレルリアリティ」の世界へようこそ/一日一微発見485

「私」が「私」でありつつ、「私ではないもの」としてある。「ここ」が「ここ」であると同時に…

100〜
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AI写真時代の「写真力」篠山紀信をどう「偲ぶ」のか?/一日一微発見484

12月3日にホテルオークラで行われた「篠山紀信を偲ぶ会」に参加した。会場正面のまん中に先生(…

100〜
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秋に目を磨く 白洲正子の旧邸武相荘に行く/一日一微発見483

白洲さんには、直接逢って話してみたかった。 手紙も出した。それは、骨董を見る目と、写真や…

100〜
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僕の読書術・岩田慶治の「花の宇宙誌」を再読する/一日一微発見482

先日、東京国立近代美術館に「ハニワと土偶の近代」を見に行った時に、駆け足だったが3階の日本画の部屋や写真セクションを見た。 思いがけない写真に出会い、展示してあった雑誌のインタビューを読んだ。そこにはこうあった。 「物が、人が、在るがままに立ち上る瞬間がある」 写真家は自からが「見たままを写真」に写したいのだと語っていた。しかし、とりわけそのコトバに感動したり、感応したわけではないのだが、写真を撮るという行為やその哲学的な深さについて、思想家や文化人類学者はあまり踏みこん

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ルイーズ・ブルジョワから何を学ぶのか(①逆襲)/一日一微発見481

僕がルイーズ・ブルジョワのことを知るようになったのは1980年代だ。ロバート・メイプルソープ…

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僕の読書は、「縁のつながり」でできていく/一日一微発見480

僕は、主にコンテンポラリーアートについては、フォローしているアーティストや美術館やキュレ…

100〜
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庭が考えてくれる。アウタルキーへの回帰/一日一微発見479

毎年11月に「三ケ日會」というものを、「仮の家」でやっている。 僕が教えている京都芸術大学…

100〜
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いのちの色のミラクル・志村ふくみ生誕100年記念展を見る/一日一微発見478

志村さんのことを知ったのは、求龍堂から出たばかりの著書『一色一生』を読んだ頃だから、80年…

100〜
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ウェイド・ガイトンを通して「絵画戦略」について考える/一日一微発見477

表参道のエスパス・ルイヴィトンでウェイド・ガイトンの個展「THIRTEEN PAINTINGS」を見た。彼…

100〜
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今や日本画が世界で一番面白いアートなのだ/一日一微発見476

個人的には、こんな愉快な本はない。 それは『辻惟雄最後に絵を語る』である。 70年代に、名著…

100〜
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太陽は笑っている/一日一微発見475

引っ越しの時に、自分の本を久しぶりに開いたら、20数年前の同じ日に書いた文章だった。 編集者は、自分名義の本はなかなか出しにくい。でも90年代に、僕は思い切って出し始めた。30代のことだ。先輩には、「10年早い」とイヤミを言われた。 でも時代をクロニクルしたいと思ったのだ。 『1990年のウェイステッドランド』『トランスバランス』『天国 でブルー』『太陽は笑っている』の4冊。最初の「ウェイステッドランド」は、坂本龍一さんがやっていた本本堂(太田出版)。本の帯のコピーは坂本

¥200