高校で行われるPBL型授業とは
PBL型授業というのを聞いたことがありますか?
PBLとは、生徒が自ら課題を見つけ、それを解決する方法を探り、まとめて発表することをおこなう授業のスタイルです。
普通の学校の授業とは、先生がクラスの前で話し・説明し・問題のポイントや解き方を示すものです。これは一方的な学習方法ですね。生徒はそれをノートに書いて覚える。
つまり、受け身な授業スタイルですね。
PBLとはProject Based LearningやProblem Based Learningなどの略称で、課題解決型学習や問題解決型学習、プロジェクト型学習などと訳されています。
それぞれ訳し方とそれに合わせた授業スタイルの違いがあり、全ての学校のPBLが同じではありません。
Project Based Learningでは何かやりたいことを見つけ、そのテーマを設定し、それに対するアイデア・調査・研究の発表を行います。
Problem Based Learningでは一般的な世の中の問題の解決を目指すアイデアをまとめることになります。
一方、普通の授業とはSBLと言われます。Subject Based Learningのことですね。
科目進行型学習と訳されており、普通の詰め込みスタイル学習です。暗記型の授業と言われます。
PBL授業は、課題とその解決方法を自分で学ぶことで、知識を自分で引き出し、必要なことを暗記し、さらには応用する授業といえます。
それは受け身ではなく、生徒たちが能動的に学習している姿になります。
良いことばかりのようですが、先生の指導が大変だと言われます。
なんでもそうですが、何か新しいことを始める場合、研修が大切ですが、今の日本の教育現場には十分な研修時間が与えられていません。
また、25万人いるとされる高校教員に順次研修を受けさせる方法やアイデアが文科省にはありません。
PBL型授業ではその担当教師が適切な指導役をこなせないと、生徒は自主的な学習が始められないというマイナスポイントがあります。
先生のスキルにより、学生の学習の質に差が出やすいのがPBL型授業のデメリットと言えます。
でも、普通の授業でも先生のスキルによって差がでますよね。特に英語の授業であれば、先生の発音のぐあいによって、全くことなる結果がありえます。
ちなみに、この新し教育方法は、高校などの探究の時間に当てはめられてしまいがちですが、全ての教科においてこの教育方法がとられているのが国際バカロレアです。
国際バカロレアからアイデアをかなり引っ張ってきている日本の教育改革ですが、よさそうな一部分だけを引っ張りだし、一部分だけだから一部分の先生だけを研修すればよいのではないかと考えているのが文科省です。
全てを変える必要はありませんが、一部分だけを引っ張り出しても効果が見えない、教育現場が対応できないというデメリットを想定するより、効果があると言う方が簡単ですからね。引き続きこのアイデアで教育改革は少しづつ進みます。