読書のおかげ。
保育園の3年間、私はイジメにあっていた。
同級生だけでなく上級生にも、言葉の暴力や無視や仲間はずれを受けた。
そんな時に助けてくれたのは本だった。
本を読んでいれば、1人を誤魔化せる。
寂しくない。
新しい本が来る日が楽しみだった。
小学校にあがり、イジメていた主要人物たちがいなくなったけれど、私はイジメにあわないように地味に地味に生きていくことを選択していた。
そんな地味な私が輝く出来事が起きた。
読書感想文である。
『おばけたろうは1ねんせい』
がクラスの本棚に来たとき、クラスで目立つ子を差し置いてその本を手にとって感想文をしたためた。
読書感想文など書いたことがなく、地味な私が目立つ子を差し置いてどうしてこの本を選んだのかと言われたら、インスピレーションとしか言いようがない。
地味な私のこの読書感想文はクラスの代表に選ばれた。
当時の私は嬉しかったのだろう。
そこから小学校卒業まで、読書感想文クラス代表の座を死守したのだ。
中学にあがると、人数も増え、あっけなく私のクラス代表の座は奪われてしまった。
中学2年の夏、その座を奪い返したく、本選びから入った。図書館にいくも、なかなかこれと言った本が見つからない。
本屋に行くも、児童文学がどうしても読みたくなってしまう気持ちをおさえ、大人の本コーナーへ向かう。
背表紙と題名から、これだ!!!!!!!と手に取った本を購入し、すごい勢いで読んだ本は、『赤い小馬』だった。
残酷な話だったが、感想文としては書きやすく、学年代表にはなれなかったがクラス代表を奪還することができた。
中学3年の読書感想文は代表を狙いすぎたため、力み過ぎて上手く書けず、地味な私の唯一輝ける読書感想文は幕を閉じた。
それから大人になるにつれて私はあまり本を読まなくなった。
38歳になった私は鬱病を患い退社した。
鬱病になってしまったことが悲しかった。
恥ずかしかった。
頑張って頑張って働いたのに、本当に悔しかった。
その時にまた支えてくれたのが本だった。
樺沢紫苑氏の本を読みあさった。
読んで実行して少しずつ元気を取り戻せた。
そして読書感想文の機会が訪れた。
樺沢紫苑氏は新刊を出す度に、インプットしたことをアウトプットすべき場所をと、読書感想文を募集していたのだ。
取り憑かれたように私は『ブレインメンタル強化大全』の感想文を打った。もちろん狙いにいった。
そして最優秀賞をいただけた!
樺沢紫苑氏の公式ブログに私の感想文を載せて頂き、大変励みになった。
https://kabasawa3.com/blog/socialmedia/brain-mental-kansou03
その後も『父滅の刃』感想文では優秀賞を頂き、また励みになった。
私の尊敬するある人に、
「過去はいつか励ましに来てくれるよ」
とずっと言われていたのだが、こういうことなのかと腑に落ちた。
イジメられたから本を読み、
初めの感想文は本が好きな思いだったけれど、
いつの間にか承認欲求で感想文を書き、
また大人になって鬱になって本を読み、
でもこの時の感想文は承認欲求ではなく自分を救いたくて書き、賞をいただけた。
過去の自分が大嫌いだったけれど、
過去の自分はずっと頑張ってくれていた。
私の現在のために頑張っていてくれた。
ありがとう私。ありがとう。
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