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HSPは心のしなやかさを高めよう!レジリエンスの重要性
レジリエンスという言葉があります。
元々は物理学用語で、復元力、弾力、回復力などを意味する用語ですが、しなやかさという意味に解釈できます。
ストレスも、物理学の用語。
こちらは外から加わった力によって起こる歪みというのが元々の意味ですね。
レジリエンス、ストレスとも今では精神医学、心理学の世界でよく用いられるようになりました。
外から見たときに強靭な人と思える方が、急に調子を崩すことがあります。
こういう方々は自身の性質を無意識に掴んでいるので、「やられる前にやれ!」とばかりに、攻撃一辺倒になるケースが少なくありません。
男性ホルモンであるテストステロンの値が高く、男らしさへの過剰な執着があるタイプ。
男らしく精神的なマッチョという印象を与えていた人が、意外と打たれ弱いことが往々にしてあるのです。
周囲の人は「あんなに強い人がなぜ」「あの人も人間だったんだ」などと、意外な感想を述べます。
必要以上に強さをアピールしたがる人は、レジリエンスが足りないのかもしれません。
「自分は強い」「強くあらねば」といった思い込みは、ときに自分自身を苦しめます。
昭和の日本男児は「男たるもの泣くなんて言語道断!」といって育てられたそうですが、こういう考えに固執する人は自他に厳しすぎるため、レジリエンスとは縁遠いでしょう。
良質な日本刀は、硬さとしなやかさの双方を備えているそうです。
そのため外圧が加わっても、ポキリと折れることはありません。
話は逸れますが、黒澤明監督の『用心棒』の中に出てくる名台詞「あなたはまるで抜き身のよう。でも本当に良い刀は、鞘に納まっているものですよ」というものがあります。
刀に関する表現が、人間性や特性を言い表すことにつながるのは興味深いですね。
最近「HSP気質の人にこそ、レジリエンスが必要なのでは?」と感じています。
強くなくてもいいですし、弱音を吐いても全然いいと思います。
ポキリと折れてしまわないよう適度に弱さや本音を見せながら、竹のようにしなやかに生きるのもいいものですね。