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大丈夫か?フードコーディネーター

こんにちは。 マーケティングアナリストの星野皓太郎です。

色々な文化やコミュニティー、職業の中に入り込んで行動観察やインタビューをすることにより、外部には見えない深層心理や行動要因を分析する、
「エスノグラフィー」という手法で、マーケティング視点でゆるーくお話ししていきます。

ここ何回か、飲食店の事例で「いいね!」が多いので、また飲食店ネタを。

ある大都市郊外の温泉地にあるブランジェリー(焼きたてパンとカフェ)のお店の話です。

夏場になると、パンが売れなくなる。
ブランチのメニューを作って、イートインで客単価を上げたい。

こんな相談に、知人のフードコーディネーターはこんな風にアドバイスしました。

 ・温泉の素泊まり客に対して、「ブランチプレート」として訴求
 ・商品写真を撮影して、メニューポスター制作
 ・商品のこだわりをアピールする


なんか、突っ込みどころが多いです!涙
まず、温泉の素泊まり客って、多いのでしょうか?? 
その温泉街は大都市から近く、宿泊施設は中級から高級の旅館・ホテルばかりです。
そんな旅館・ホテルで素泊まり客っているのでしょうか?

では、素泊まり客が多いとして、
その温泉街は、散策するような立地・街づくりになっていません。
街歩きを楽しむような温泉地じゃないのです。

さらに、相談者のブランジェリーは、どの旅館・ホテルからも微妙に距離があります。
車ではスグに着きますが、ちょっと歩いてブランチなんて気分にならないような立地なのです。


ボクだったら、「温泉旅館・ホテルの素泊まり客」なんて、ターゲットにしません。
いるはずない、って思っていますから。

その温泉は大都市郊外立地なので、日帰り入浴客・観光客も少なくありません。また、有名な道の駅が近隣にあり、平日でも開店前の朝から多くの人でにぎわっています。
そんな人たちをターゲットと考えるのが普通じゃないかと思うのです。

午前中に買い物や観光で温泉地に来る人に、ブランチとして楽しんでいただける商品構成、これが重要だと考えます。
モーニングでなく、ブランチと言う限り、中身や構成の必然性も気になります。

友人の仕事なので、途中でコメントは控えますが、自分の得意な領域である
メニュー・ポスター作りに誘導しているように思えます。
こだわりを表現って言っても、おそらく原料や製法の話じゃないかと想像します。

そもそも、ターゲット設定が違うし、価値が伝わりません。

経営支援の場合、「答えは一つでない」という、”金言”があるため、
クソな支援も「間違っているとは、言い切れない」として、設定段階で生き残る怖さがあります。

二か月後ぐらいには、結論が出るはずです。
クソ支援とわかりながら、他人の領域なので、何も手出し・口出しできないジレンマがあるのです。

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