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著…表千家家元 千宗左『決定版 はじめての茶の湯』

 わたしは茶道(表千家)のお稽古に通い始めたばかりの頃、まず服紗の扱い方がさっぱり分からなかったので、この本に何度もお世話になりました。

 服紗のたたみ方、つけ方、さばき方、といった手順が全てカラー写真付きで紹介されています。

 ●茶道の基礎知識
 ●割り稽古
 ●客作法
 ●薄茶点前
 ●濃茶点前
 ●略点前

 といったこともこの本で予習復習出来ます。

 ※先生は「予習復習なんてしないで」とおっしゃいますが…。

 自宅でこの本を読みながら自主練した頃が懐かしいです。

 その後、おかげさまで服紗はどうにか扱えるようになりました。

 しかし、わたしはお点前の途中で「…はて? 何か間違った気がするけど何を間違ったかな?」とフリーズしがち。

 だからやっぱりこの本を読んで日々勉強が必要。

 この本のはじめに禅の「不立文字教外別伝」という言葉が紹介されている通り、本来、茶道は本で学ぶものではありません。

 あくまでも、師匠から弟子へお稽古を通して伝えられるもの。

 けれど…、お稽古の時にメモを取ることは許されません。

 また、「なぜ」そういう点前をするのか考えるのではなく、茶道を自分の心と体に染み込ませることが大事。

 だから、お稽古の時に師匠へ質問することも憚られます。

 英語で言えば「Don’t think!  Feel!」といった感じです。

 しかし、わたしのようにFeelするための受け皿すらなく「…あら? 何か間違った…? でも何を間違ったのかすら分からないぞ…」とFreezeしがちな人には、こうした本が予習復習のために必要なのです。

 …と偉そうなことを書いてしまいましたが、わたしはコロナ禍をきっかけに休会届を出した身。

 それ以来、完全にサボっています。

 お茶を再開出来る時が来たら、「初心者レベルに戻っている!」と愕然とするかもしれません。

 その時はこの本と睨めっこしつつ、また服紗さばきから始めようと思います。

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