著…樋口進『スマホゲーム依存症』
なぜ人は日常生活に支障をきたすほどスマホゲームにハマってしまうのか? について考察している本。
という文を読んで、ギクッとした方も多いのではないでしょうか?
ちなみにわたしはそのうちの一人です。
だって、ゲームの世界に逃げ込めば、辛い現実を忘れられますから。
整形やダイエットをしなくても、現実世界には居ないような美男美女にだって簡単になれます。
異性にもなれますし、人間以外のキャラクターにだってなることが出来ます。
レベルを上げたり、レアな装備を持てば、ゲーム仲間から頼りにしてもらえます。
たとえそれがうたかたの絆だとしても。
どうにもならない現実をどうにか受け入れながら日々歯を食いしばって仕事をして税金も納めて犯罪もせず大人しく暮らしているのだから、ほんのいっときスマホゲームで現実逃避してもいいじゃないか!
…と、スマホゲームにハマっているうちの一人であるわたしは言いたいのですが…、
●スマホゲームで気分転換をしている人
●スマホゲームの依存症になっている人
は、似ているけれど実際はかなり違うということが、この本を読むとよく分かります。
この本の中でも述べられている通り、後者は片時もスマホを手放せません。
食事中も入浴中も仕事中も駅のホームを歩いていても子どもが泣いていても、ひたすらゲームに没頭。
スマホゲームのガチャを回し過ぎて何十万円、下手したら何百万円もの借金を抱える人もいます。
いわゆる廃人。
廃課金。
楽しいはずのゲームが人生を崩壊させかねません。
何事もほどほどにするのが大事ですよね…。
わたしは不幸中の幸いというか、有料のガチャを一度でも回そうと思えるだけのお金がそもそも無いので(自動販売機で飲み物を買うのも「スーパーで買えばもっと安いのに…」と躊躇する人間がガチャなんて回せるはずもありません)、ずっと無課金でプレイしています。
しかし、そんなわたしでもきっとたった一度でもガチャを有料で回してしまうとリミッターが外れて、「意地でもレアなのをゲットしてやる!出るまでガチャを回し続けるぞ!」とムキになって大変なことになりそうだな…と、わたしはこの本を読んでいてゾッとしました。
しかし、スマホゲームって、プレイしている時はとても楽しいけれど、運営側がサービスを終了してしまったら、どんなに時間とお金を費やしてレベルを上げたりレアなアイテムを手に入れたりしていたとしても、サービス終了と共に全て消滅してしまいますよね…。
きっと、サービス終了時に「思い出が残る」のが「スマホゲームで気分転換をしている人」で、「借金・不健康な心身・円満とは言えない家庭が残る」のが「スマホゲームの依存症になっている人」なのではないでしょうか?
怖い…。
怖い、と言いつつも、わたしはまた無意識にスマホゲームアプリを起動しようとしています。
そっと画面を閉じてみました。
〈こういう方におすすめ〉
スマホゲームにハマり過ぎている方。
もしくはそういう方が身近にいる方。
〈読書所要時間の目安〉
1時間半〜2時間くらい。
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