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Photo by
zakkisou
著…白川静 編・画…金子都美絵『死者の書』
生まれる。
生きる。
産む。
育てる。
死ぬ。
これらにまつわる漢字やその成り立ち等について解説している、大人向けの絵本。
⭐️Kindle版
⭐️単行本版
わたしにとっては初めて見る漢字も多く、説明文も難解でした。
が、美しい挿絵がついているおかげで、イメージを掴みやすくなりました。
白黒で描かれた、まるで影絵のような挿絵が、白骨や闇を連想させます。
出生によって新しい肉体に寄託した霊は、死によってまたその肉体を脱し、いずこかへ立ち去ってゆく。
古代の人々は、実際にそのように考えたのである。
霊の来たることが生であり、霊の去ることが死であった。
という記述も印象的。
そう考えたら、「死」という言葉が持つ悲しさや寂しさが少し和らぎますね。
いつかはお別れしても、いつかは霊が巡り巡って、再び邂逅するかもしれないから。
生命は、出会いと別れを繰り返す永劫の螺旋なのかもしれませんね。
〈こういう方におすすめ〉
「死」というものについてじっくり考えてみたい方。
〈読書所要時間の目安〉
文章量は多くないのですが、内容が難解なので、2時間半〜3時間くらい。
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