監修…谷川渥『江戸のバロック 日本美術のあたらしい見かた』
「これでもか!」と言わんばかりにギラッギラの情熱溢れる芸術が見たい方におすすめの本。
建築物も、屏風絵も、全ての作品がエネルギッシュ。
見る人を威嚇しているようでもあり、誘惑してくるようでもあり、そこに描かれた人々や生き物たちが今にも動き出しそうな躍動感。
虎の唸り声や牙がこちらに届きそうで怖い!
龍がギョロリと目玉を動かしてこの本の中から飛び出し「願いは何だ…?」と問いかけてきそう…。
何てこった、まだドラゴンボールを7つ集めていないのに…!
フライングドラゴン!
また、P54〜55掲載の曽我蕭白筆「雪山童子の図」には、木から飛び降りようとしている童子の下で口を開けている鬼が描かれています。
その目も爪も角も禍々しいのにどこかユーモラスなので、ついついわたしはじっくり見つめてしまうのですが…。
この鬼がクルッと振り向いて「何か用かい?」と聞いてきそうでドキドキ。
P90〜91掲載の歌川国芳筆『讃岐院眷属をして為朝をすくふ図』も、P92〜93掲載の同じく歌川国芳筆『相馬の古内裏』もド迫力!
P122〜123掲載の安本亀八作『相撲生人形 野見宿禰と当麻蹶速』は、投げられそうになっている人が白目を剥いて今にも口から泡を吹きそうで、わたしは「ぎゃー!頸動脈締まる! 締まる!」と叫んでタオルを投入したくなりました。
こういう新鮮な驚きがあるから芸術鑑賞はやめられませんね。
いつか、本を通してではなく実物をこの目で見たいです!
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