多様性ブームが「ただのラベリング」で終わったら…淋しい。
(※この文章で不快になる方もみえるかと思います。あくまで、私が感じたことを書いたものです。この文章はとても長いこと、お伝えしておきます)
世の中には色々な病気や障害を持った人がいる。
私もその一人。
私は障害も病気も変わった経緯も持っているものだから、
『あなたもわかるでしょ?
私は〜障害の人とは違うのよ!系文章』
に接すると、どっと疲れてしまう。
悲しくなってしまう。
だから読まないようにしている。
15年以上パーソナリティ障害と誤診を受け続け、「…ホントに?」としっかり調べてみたら2種類のPTSDとADHDのミックスだった私。
私は重度のパーソナリティ障害を負ったハハに虐待されていた。
チチはASDの疑いが強く、虐待されている我が子に関心がなかった。
場違いな発言をし、周囲が「えっ?!!」と固まってしまうことも少なくなかった。
そんな彼は寂しさを埋めるために酒を飲んでいた…毎晩欠かさず…翌日健康診断でも、発熱して解熱剤を飲んだあとでも…。
家では彼は暴君だが外面は良いため、ハハはどんどん悪化していった。
ハハはパーソナリティ障害とカサンドラ症候群のミックスとも呼べる。
私は凍りついたまま大人になり、
妹も凍りついていた。
しかしハハは妹のことは気に入っていたので、私に懐いていた妹はハハと共依存になった。
私はその後、男性から酷いことをされたせいで背の高い男性は「怖い!」としか感じられなくなった(オブラートに包みました)。
私が今までお付き合いをした男性は私と同じ身長だった。
ただ、男性とお付き合いはできても、どうにもチチと同じ臭いがするのだ。
急に怒りだしたり、店員にキレだしたり、周りの人が「えっ?!」って固まることをサクサク発言していく。
悲しいことに私は育ちがあんなんだったから、
「店頭で大声を出すなど、大変申し訳ありませんでした!
家に帰ってよく言い含めます!!
ご迷惑おかけいたしました!!
申し訳ありません!失礼いたします!!!
ーっら、行くよ…っしょ(ずるずるずる…)」
頭を下げ慣れていたのだった。
駄々をこねる大人を引きずるのはコツがいるものだが、その辺も慣れていた(悲)。
これは機能不全家庭出身あるあるで、親に似た雰囲気に近寄ってしまうのだ。
理由はまた人それぞれだけど、私の場合は単純に「よく知らない味方より、よく知る敵の方がまだマシ!」という兵法みたいだけど決して賢明とは言えない考え方だった💧
新しいことに挑戦する勇気がなかったんだよね。
よく考えたら、金銭管理がまったく出来ず借金まみれ、他人が読めるような字が書けないなどの特徴…彼(彼ら)……もしかして発達検査したら❝出る❞?
当時通っていたクリニックで、日に日にやつれていく私を見かねて医師も心理士も口を揃えて助言なさった。
「〇〇さんがデートの度、彼氏から言われてることやされていることを聞いていると、彼氏は自覚のないASDの可能性がかなり高い。
この先ずっと支えていく覚悟が〇〇さんにないのなら、別れないと〇〇さんが潰れるよ」
「彼氏のお母さんになる!くらいの覚悟がないと難しいよ。
ASDでも、自分には障害があると認めて❝ああ、これはやってはいけないんだな❞って学んでいく人も沢山いることだけは〇〇さんにも知ってほしい。
……ただ、今の彼氏にはその見込みは無いように思う」
結果として、その後半年ほど頑張ってみたが、私の心が完全に折れた。
冷静に考えたら当たり前なのだ。
自分が虐待されているのを見て見ぬふりをしたチチの同年代バージョンと付き合っていたのだから。
……そりゃ折れるわ。
(まぁ、本当に虐待現場に意識が向いていないので❝見て見ぬふり❞ではなく❝見えていない❞という表現が的確であるが)
そんなこんなで、実を言えば私は発達障害を持つ人がとても怖かった。
初対面なのにズケズケガッツリ来る人に遭遇したり、
「わぁぁっ!そんなに近寄らないで〜!」
と私がビビるなんてことは施設や病院では珍しいことじゃない。
施設や病院以外でもあるっちゃある。
だけど、だけど。
私には今夏ガッツリめなADHDが見つかったのだ。
私も発達障害だったのだ。
見た目や行動からはわからない。
私は虐待によって過剰適応してしまったから。
ただ、「今さっきのことを覚えておけない」「理屈などは理解が早いが、理解していると表現できるスピードが遅い」ため、日々の生活は
「付箋を活用する」
「メモを取る」
「整理整頓をする」
「ラベリングシールの鬼になる」
「毎日小掃除」
「作り置き万歳」
「スマホの通知機能を切る」
「身なり高速整えルールを作る」
「質問は紙に書き出してから訊きにいく」
「遅刻しないようにとにかく早起きをする」
「金銭管理をする」
「管理できる数しか物を持たない」
などなど自然と身に着けた小技で乗り切ってきた。
みんな、こうやって頑張ってるんだって信じていた。
…でも、違った。
『9時にイ◯ンに集合ね!』
って言われて5時に起きるヤツあんまりいなかった…。
私はパーソナリティ障害と誤診されていたから、その成り立ちや原因を調べた。
ほとんどは劣悪な生育環境に起因するが、遺伝が絡むことも少なくはなく、メンタルクリニックに通院を希望する方なら本人もすごく悩んでいるのだ。
堂々と「パーソナリティ障害の方は診ません」と公言するクリニックすらある。
誰かに引きずられて連れて来られた患者は診れないかもしれないが、本人が苦しんでクリニックを訪れたなら受け入れてやってよと思う。
私を長年誤診し続けていた先生だけれど、その先生は「診るよ」と言ってくれた。
それはとても大きなことだった。
それ以前の病院でパーソナリティ障害とつけられて転院の際、何ヶ所か診察を断られていたためだ。
パーソナリティ障害があると周りを振り回してしまう。
そのパターンは多いよ、確かに。
私のハハだって散々なことを私にした。
そして、私はこの人から遺伝したかもしれないと怯えていた。
発達障害についても風当たりは強い。
私も「自覚がない」発達障害の人たちが巻き起こしたことに頭を下げて回ってきた。
「もう…、ムリだぁ……」
こっちがこっそりむせび泣いたことも沢山あった。
だけど、私も発達障害だったんだよ。
しかも、メンタルクリニックに通っていると必死で何とか周りと上手くやっていけるように努力をされてる方を見る。
note上でも発達障害のある方が「こうやって工夫しているよ」と頑張ってみえる記事に触れる。
どんな病気や障害にも、
「自覚しているひと」と
「自覚していないひと」がいて、
さらに、
生い立ちや経緯が違うから、色んなパターンがある。
私も正直、自覚のない発達障害持ちさんは怖いです。
自覚されてないから「相手が困っちゃっているかも…」「相手がビックリしちゃってるかも…」「あ、やっちゃったかも…」なんて思ってもいないからね。
だけど、どうにもそういった人に対してワザと冷たくしたり、本人に「止めてください」とキッパリ言うのは……難しい。
私にはそこまでできない。
そりゃあ自覚のない人にしっちゃかめっちゃかにされて内心腹を立てることもある。
そんなときはサァ〜っと自然にフェードアウトすればいいんです。
自然な動きで物理的に距離を取ればいいんです。
その場に居合わせただけの相手なら特に。
多様性なんて言葉が出てきて久しいけれど、結局増えたのは人が持つ病気や障害、特性、生い立ちに対して細かく「呼び名」がついただけなんじゃないのかな。
ラベリングして終わるのかな。
自分とは違う「呼び名のもの」に対して知る前に嫌悪だけしていたら…なんか、ちょっと淋しいなって私は感じてる。
自分もそうなってたかも知れないしって思いながら…。
「嫌だな」って思うのは大切なこと。
ただ、それと同じくらい「向こうも事情があるかもな〜」となめらかにすれ違うのも大切なんじゃないかな。
※こんなに長い文章、読んでくださった方がいらしたら本当に感謝です。
ありがとうございます。
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