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週刊自室

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なるたけ毎週水曜日に私の自室からお届けする(という体で気まぐれに更新する)、こぢんまりとした思索と妄想のエッセイ。
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記事一覧

#12 最近調子がいいので、鉄道自殺について冷静に考えてみる【週刊自室】

 非存在のあなた、ご機嫌いかが。こちらはぼちぼちです。  人生における目的喪失防止のため…

せうりく
1か月前
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#11 楽しいことがなにもないので、『八本脚の蝶』を読む【週刊自室】

 とても天気がいい日に、図書館へ行きました。  散歩ついでに、なにか面白い本を見つけられ…

せうりく
4か月前
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#10 諦めなくては生きてゆけない。そして死もまた諦めである。【週刊自室】

 精神科医の斎藤環氏は『社会的ひきこもり』において、ひきこもりはある種の未成熟の表出であ…

せうりく
5か月前

#9 大学に行って勉強がしたいが、大学に行く勉強はしたくない【週刊自室】

 大学に進学することが人生の常道であると信じて生きてきました。  自己の専門性涵養機構、…

せうりく
5か月前
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#8 向社会的で、抗精神病的で、高ドーパミンな利己精神【週刊自室】

 『道徳形而上学原論』(カント著)の一節を引用している『ドーパミン中毒』(アンナ・レンブ…

せうりく
5か月前
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#7 なぜ小説を読むのはむずかしいのか——メタメッセージとしての物語【週刊自室】

 心がひどく抑うつ的になると、本を読めなくなることがある。  文字を見て意味を理解すると…

せうりく
5か月前
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#6 「わかり合えない」を、わかり合う【週刊自室】

「遊び誘って〜今月は暇だよ〜」  ポリくんから1ヶ月ぶりに連絡が来た時、僕は正直戸惑った。  これ以上彼と会話しても否定的感情が募るだけで得られるものは何もないと思っていたし、その気持ちはポリくんからしても同じはずだった。  最後に彼と会ったのは3月の半ばで、僕と彼は「恋愛の気持ち悪さ」をめぐって衝突した。なんとも青年期らしい話題だと思われるかもしれないが、その実ぶつかり合っているのは3月いっぱいで高校を中退することが決まっている進路未定の18歳と、小学校6年生の頃から不

#5 ツツジは置かれた場所で咲くというのに、お前ときたら【週刊自室】

 この間、精神科で薬をもらった帰りのことだ。  最近は睡眠生活の調子が良く、気分も優れた…

せうりく
6か月前
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#4 ネット構文は軽薄すぎて好きだし意味深長で草なんよ、という仮説【週刊自室】

 阿部寛はバカとブスを互いに排反だと思ってる説好き。  こんにちは、せうりくです。  今…

せうりく
6か月前
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#3 走れデスペナルティよしお【週刊自室】

1  よしおには医学がわからぬ。けれども死に対しては、人一倍に敏感だった。  ある時、よ…

せうりく
7か月前
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#2 自殺の研究とは安楽死ボタンの錬金術である【週刊自室】

 生んでくれと頼んだ覚えはないそこのあなた、こんにちは。  生まれてきてしまったものは仕…

せうりく
7か月前
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#1 違法アップロードのスーパーノヴァ【週刊自室】

 本当にありきたりな話で申し訳ないのですが、私はYouTubeで好きな音楽に巡り会うことがとき…

せうりく
7か月前