在宅勤務と睡眠の関係性からの発展 〜 「眠れない一族・食人の痕跡と殺人タンパクの謎」(書籍紹介)
在宅勤務と睡眠の関係性
「在宅勤務をしている方々が不眠を発症している」。2020年のあの騒動のさなかに話題になっていました。
いくつかの要因が絡み合っていると思いますが、一定の場所に、何カ月も、会社の規定などでやや強制的に居ざるを得ない状況は、たしかにストレスフルですし、それが影響しているという事はあるのでしょう。
身体を全く動かさない環境(beforeコロナとは格段に違うと思われ)故、脳は活性化しているが、身体は動いていないという状況では、脳が必要以上に、通常以上に活性化した結果、不眠に陥るということもあるでしょう。
身体を動かして消費していたエネルギーが行き場を失って脳に向かっているという事なのかもしれません。
この不眠の話を聞いていて、思い出したのが今回ご紹介する本です。
眠れない病を書いた本があったなと。
「眠れない一族 食人の痕跡と殺人タンパクの謎」
この本を読んだきっかけは、狂牛病が流行っていた時、2000年代の初め頃に、たまたま本屋で目にしたからです、
これは恐るべきノンフィクションです。
概要を説明すると、、
この書籍の出来事は、「同じようなこと・事象・症状」が「時」と「場所」を超えて、同時多発的に発生していたことが判明したことに端を発しています。
一つは、「ニューギニア」、もう一つは「ヴェネツィア」。
ニューギニアのとある民族の中ではその昔、食人をしていたという事実があって、、この食人を行っていた民族が、ある年齢にさしかかると急に体調異常を起こし、不眠症と幻覚に悩まされながら、急に衰弱して亡くなるという事象が相次いでいたそうです。まったく眠れなくなるそうです。
これと同じことが、とあるヴェネツィアの一族でも起きていた。この一族も同じようにある年齢になったらまったく眠ることが出来ず、そのまま衰弱死に至っていて、それが何代も続いていたらしいです。
これら共通の症状に、さらに共通するものが発見されて、それはプリオンの存在。この共通の症状はクロイツフェルト・ヤコブ病、狂牛病と同じプリオンの病だとわかるわけです。そして、プリオン病の起源を探るうちに、80万年前の食人習慣へとたどり着いてしまったという。。
80万年前、人類は、無論、文明など持たず、ときにはやむにやまれず食人をしていたことはあったでしょう。その痕跡が。。。人類のどこかに、DNAのどこかに残っていて、、、それがヴェネツィアの一族のDNAでは過敏に反応することになり、ニューギニアの民族は食人によって、その痕跡が喚起された。。
共食い。。狂牛病の原因も、肉骨粉といういわば共食いをさせていたことの結果。。
闇が深い。この事実を解き明かしていくノンフィクションです。
眠れない夜におすすめです。