【リブレ】47歳医師が自ら24時間血糖測定をやってみた、涙の14日間全記録【その3・僕の黒歴史→ダイエット編】
こんにちは森田です。
というわけで、前回まで24時間血糖測定リブレの装着編〜実測編までご覧いただき、
『健診で全く正常のこの僕に実は血糖スパイクがでたよ!』
まで進んできたわけですが、今回は、そもそもそこに至るまでの過程、つまり『なぜ僕が血糖値やら体重やらについてそこまでこだわりを持っているのか!?』につきまして、「とても恥ずかしい黒歴史」まで含めてすべてを公開したいと思います。
こんな恥さらしのような内容で皆様のお役に立てるのかは謎ですが、いつも「人の心に突き刺さるプレゼンテーション」の講演で『自分の恥ずかしい過去やぶち当たった壁を詳らかにさらけ出せ』と言ってる僕ですので、思い切ってぶちまけたいと思います。皆様学びが深まるようでしたら幸いです。
こちらは高校(駒場東邦高等学校)の卒業アルバムの僕。身長は大体176cmくらい、体重は65kgくらいでした。ま、普通に部活とかやってる高校生とか、こんなもんですよね。僕はスポーツは全然やってなくて、バンドばっかりでしたけど。
バンドばっかりだったので現役のときは全10大学に落ち、一浪のすえ一橋大学経済学部に入ります。で、寮に入り、酒の味を覚え、飲み会の楽しさを知るようになるわけですね。僕の場合はなんと2年留年して6年間、さらに卒業と同時に入学した宮崎医科大が医学部ですから普通に6年間の計12年間の大学生活でしたので、その暇な時間の長いこと!毎日ダラダラとバイトしたり飲み会したりバンドしたり、という夢のようなモラトリアム生活を満喫していました。もちろん運動なんてかけらもしません。そんないい加減な生活を続けていれば知らないうちに体重も増えてくるわけです。
そもそもがいい加減な性格で、そのうえバンドばっかりやってたので、卒業はしたけど医師国家試験には当然のように落ち、その結果一年の浪人→怒涛の研修医生活となりますが、もちろんその間は全く運動もしない。そんな生活で35歳の声を聞くようになると、体重は更に増加し、こんな感じになります。
この頃になると、体重はもう80kgを超えてますね。
見よ!この立派な二重あご!
・・・これが
こうなる・・・
月日の流れというものは恐ろしいものです…。
でも・・自分の胸にそっと手を当てて考えてみましょう。心当たりの方も多いのではないでしょうか。
そう、僕の場合の15年かけて15kg、つまり一年に1kgずつ太っていく・・・1kgの上下なんて日々の誤差範囲ですから、正直ほぼ気づかないレベルです。でも、10年経てば10kg、20年経てば20kgです。これってまさに
正しい『中年太り』!!
のパターンですね。
事実、高血圧や糖尿病の外来に来られる中高年の患者さんに聞いてみれば、多くの方々がこの黄金パターンを経られた方々です。そりゃそうです。だって、上記のように1年に1kgですから気づかない(もしくは気づかないふりが出来る)んですよね(^_^;)。
で、僕の場合、32〜33歳くらいのとき、ふと思ったんです。
「このまま何もしなければ10年後は90kg!…確実に糖尿病になっているぞ!」
と。
そう、そもそも我が家は糖尿病家系で、父も40代で糖尿病を発症、その後狭心症→心筋梗塞→カテーテル治療→バイパス手術、もちろん毎日インスリン注射もしている典型的な糖尿病進行例患者なんですね。なので、「10年後は90kgで糖尿病」は限りなく実現可能性の高い、当然の未来予想図と言えそうなわけです。
つまり、
「のんきにブクブク太っている場合ではない!(;´Д`)」
わけです。いや、マジで(^_^;)。
しかもこの頃は内科外来で糖尿病の患者さんへの指導とかをし始めていた時期でもあります。循環器内科や透析病院では糖尿病の末路的な状態の患者さんも多数見てきました。自分もこうなっていくのかも…(TT)
そんな環境のなか、僕は思いました。
「(σ・∀・)σ!!そうだ!これからは1年に1kgずつ減らせばいいんじゃね?」
と。
いやいや、そんなうまくいくわけないんですけどね。でもなんとかしないと糖尿病になる!それに医師として患者さんに対して生活習慣指導も出来ない!
そんな背に腹は代えられない僕が、まずやった手段。
それが、
① 体重を毎日測る→グラフ化する
と言うやり方でした。
1年に1kgでも、グラフにすれば増減が「見える化」出来るから、モチベーションも維持しやすいのでは、と考えたわけですね。いわゆる「レコーディングダイエット」的なものだと思います(よく知らないんですが)。
具体的にいいますと、最初は任天堂のWii fit で毎日体重記録していました。なぜ Wii fit だったかというと、ボードに乗るだけでグラフ化してくれるので手書きより楽そうだったから。
それがこのグラフ。
もう昔過ぎてこれ以上前のデータがでてきませんでしたが…当時は毎日毎日wii fitで測っていました。
この時は、思い立って5年目くらいでしょうか。すでに、72〜74kgくらいになっていますね。順調に1年1kgペースくらいで減っています。よく見ると、画面の1年間だけでも微妙に下降傾向であることがわかります。
グラフを見ればおわかりの通り、1日1日増えては減りを繰り返しています。それをしっかり目で確認して、
「あ〜、昨日はあれ食べたしな〜。今日はちょっと頑張ろう!」
なんて思いながらモチベーションを維持していくわけですね。
ちなみにこのときは本当にただ体重を測るだけ。そして、それを目で確認するだけ。それだけのことしかしていませんでした。それだけで!こうして『見える化』するだけで!結果がぜんぜん違うということがわかります。
しかし今はもっと良いツール!Withings (現 Nokia)の体重計があります。こちらは、実測値に加え、トレンド曲線も表示してくれて、しかも本当に「いきなり体重計に乗るだけ!」で数秒後にはWifiでスマホにもネットにも体重・体脂肪率・脈拍などのデータが飛んでくれて、勝手にグラフ化してくれるというものです!(Wii fitは、電源入れて、ソフトを立ち上げて・・・と体重測定まで数分かかっていたので、これは本当に楽ちん!)
2011年からはWithingsでこんな感じで毎日計測しています。その7年間の全記録をグラフ化したものがこちら。
薄い青線が実測値、かなり揺れ幅がありますね。数日で1〜2kgの変化なんて当たり前。なので、実測値だけでは今増えてきてるのか、減ってきてるのか、なかなか実感としてつかめない。そこで強力に見える化をサポートしてくれるもの、それが濃い青線のトレンド(傾向)表示です。こうしてトレンドを表示してくれると、なおさらモチベーションが上がる!で、徐々に体重は落ちていき…いまは大体65〜66kg!高校時代に戻った!
これが「見える化!」の凄さです。
Withings/Nokia の体重計はこちら。↓
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② 糖質制限
上のグラフを見るとわかるとおり、実は70kg前後でかなり停滞してる時期があります。2年ほどほぼ横ばいの時期が続いています。一時67kgまで落としたのに、70kgまで戻ってしまい、その後全然減っていかない…。
で、このときいろいろな方法にトライしてみたんですが、一番効果があったのが!当時流行の兆しが見えていた「糖質制限」!
江部先生や夏井先生の本を熟読して実践してみると!当初は特に期待もせずに当たるも八卦当たらぬも八卦的な感じだったのですが、これがびっくり!こうなります。
いやいや、これは自分でもびっくりでした。
ご飯(白米)を減らし、朝のパンをやめ、肉・野菜・魚などをお腹いっぱい食べるだけ。それだけでこんなに減っちゃう!すごいですね(^_^;)
ちなみに、江部先生・夏井先生の本はこちら(わかりやすそうなのをご紹介します)
ま、振り返って考えてみれば、そもそも糖尿病家系で糖が心配と言っているんだから、「糖(≒炭水化物)」の摂取を控えるのは当然といえば当然なんですけどね。
……(-_-;)。
…それはたしかにそうなんですけど…これがまたリバウンドするわけです。
ほら。
なんでリバウンドするのか!?
その理由はただ一つ!
ビールがうまいから!(ノД`)
ビールってうまいんですよね。でも糖質も入っているんですよね。
こないだもいいましたが、僕の友達のT医師なんかは、
「世界のすべての喉を通る物のなかで、ビールほどに美味なものはない!」
と断言するほどにうまいものです。みなさん知ってましたか?
ビールもうまいし、飲み会も楽しい!
飲み会で、
『糖質制限だからちょっとこれは食べられないんです・・(^_^;)』
なんて言ってたら無粋もいいところ。だから食べる。
ということで、一時65kgまで低下した体重も、また徐々に増加していく、、、(ノД`)
じゃ、どうする?
ビールやめる?
いや!断じて「ビールをやめる」の選択肢はない!(≧∇≦)/
たとえ健康になっても、生きがいを奪われたら意味がない!
なんて言うとお医者さんに怒られそうですが(一応自分も医者なんですけどね。笑)
じゃ、、何をする?
それが
③ 運動する!
これだけ、いろいろやっといて、最後は普通に「運動」かよ!
というくらい普通すぎ!(^_^;) すみません。
というのも、それまで10年以上、体重減らす!って実践してて、実際に体重減ってたのに、実は「運動」は一切していなかったんですね。それくらい運動嫌いだったのです。
そんな運動嫌いの僕だったのですが、妻が毎朝ランニングしていて、ある朝ちょろっと付き合ってみたら、全然ついて行けなかったんだけど、ちょっと気持ちよかったんですね。で、ちょっとずつなら走れるかな〜。と思うようになり、子供を徒歩で学校に送っていった後、その帰りにちょろっと走るようになりました。
でも、お恥ずかしいことに最初は500mも走れなかったんです。それがしだいに1km走れるようになり、そして2kmになり、しばらく3kmだったのが、今は5km走れるようになってきました。(偉そうにこんなこと言ってますが、まだ5km以上走ったことないと言う… ^_^;)
で、これもiPhoneアプリで今までどれだけ走ったか、とか今月はどれくらい走ったか、を「見える化」しています。僕が使っているのは「Runtastic」と言うアプリですが、まあこういうアプリいっぱいるのでなんでもいいと思います。
一応、Runtasticはこんな感じのアプリです。
あ。
あと、僕はランニング中に
「聞く読書」
をしていまして、それもランニングに対するモチベーションアップに大いに貢献していますね。
本って、なかなか読む時間とれないじゃないんですか。読みたい本、読むべき本って、結構あるんだけど、、、みなさん、「積ん読く(つんどく)」になってません?(^_^;)
これを一挙に解決する方法!それが、ランニングと読書の両方を同時にこなしちゃうという魔法のようなiPhone技なんですね!
するとあら不思議、かつてはあんなに嫌だった「ランニング」が、いつの間にか楽しい時間に早変わり(^^)
詳細はこちら↓↓
ま、そんなこんな諸々の紆余曲折がありまして…
現在はまた徐々に体重が下がってきて、再び65kgくらいに落ち着いてきた、と言うところ。
そんなイバラの道を歩みながらも、結果として障害を乗り越えてきた僕ですので、健康診断でも健康優良児的な見事な数字、
HbA1c 5.2%
空腹時血糖も100mg/dl前後
をマークしていて、これで本当に
「糖尿病の悪夢」から開放された!
長い道のりだった!(TдT)
と心底安堵していたわけですが。。。
しかし!それを打ち砕いてくれたのが、今回の
血糖スパイク!!_| ̄|○
では、この血糖スパイク(食後高血糖)について、それが何なのか!?それがどう悪いのか!?一体僕たちはどうしたらいいのか!?僕たちはどこに向かって歩んでいけばいいのか!?
その点につきましては前回書きましたので、こちらを御覧ください↓
ということで、3回に渡りお送りしました「リブレでやってみたシリーズ」も今回で終わり。
高血糖になるパターンは人それぞれ、自分自身も「何を」「どのタイミングで」食べると血糖が上がるのかは、実際に測定してみないとわからないので、これからもまたちょこちょこリブレを使って自分のパターンを探りながら、血糖の上がらない、いつまでもしなやかで若々しい血管を維持したいな〜、と思っております。
糖尿病に限らず、認知症、脳卒中、癌なんかにも、血糖値は関与しているらしいので!
ではまた。
追記:
こういう話をしていると、
・体重記録
・糖質制限
・運動
の3つが大事なのね!と、早速実践される方がおられるのですが、これは僕にとってよかった方法であって、あなたにとっていい方法なのかはわかりません。僕もこれ以外の方法を多分10個くらいは試しています。その中で、
「ずっと続けられそうな楽しめるもの」、で
「効果があるもの」
としてこの3つが残ったということです。
なので、是非いろいろ試しながら、やってみてください。
ま、いろいろやったの方法の効果をきちんと評価するためにも、
「見える化」は必須かもですけどね。
注:この記事は投げ銭形式です。
いつも投げ銭で勇気を頂いております。ありがとうございますm(_ _)m
投げ銭いただいた方のみ、
ほんのちょっと僕のおまけ日記と画像を貼っております(^_^;)
夕張に育ててもらった医師・医療経済ジャーナリスト。元夕張市立診療所院長として財政破綻・病院閉鎖の前後の夕張を研究。医局所属経験無し。医療は貧富の差なく誰にでも公平に提供されるべき「社会的共通資本」である!が信念なので基本的に情報は無償提供します。(サポートは大歓迎!^^)