太陽を盗んだ男:我々は映画の神様の怒りに触れたのか
太陽を盗んだ男
1979年 日本映画
フー流独断的評価:☆☆☆
映画の神様は、長谷川和彦という才能あふれる映画監督に生涯で二本しか映画を撮らせてくれなかった。その二本とは、『青春の殺人者』と『太陽を盗んだ男』のことである。
映画の神様は、つくづく残酷だと思う。長谷川の才能は抜きんでている。二本の映画はいずれも、キネマ旬報のその年のベスト・ワン、ベスト・ツーにランキングされている。その長谷川をして、三十歳代の前半にこの二本の映画を撮った後、古希を過ぎる今日まで映画を撮らせ