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あいつは魂に大空を飼っているのさ! 01 歩み 02 ふたえの針のさす方へ 03 魔法使いの休…
目次 次 >> 幼い頃、母に自分の名の由来を尋ねたことがある。どのような過程を経てそ…
<< 前 目次 次 >> ある朝のこと。絶滅都市ゼーブルからほど近い、とある切り…
<< 前 目次 次 >> 魔法使いに会った、という話を、信じる者はどれだけか。 …
<< 前 目次 次 >> 「あれ」 翌朝、セルバートの宿の一室で銃の手入れをして…
<< 前 目次 次 >> 結局織物屋が再開にこぎつけたのは、事件からしばらく経ち…
<< 前 目次 次 >> 目が覚めた時、ハイクは一瞬自分がどこにいるのか分からなかった。数度、瞬きをする。ぼやけた視線が、葡萄酒が半分ほど入ったマグでようやく止まり、焦点を結ぶ。 俯きがちだった体を起こし軽く頭を振ると、こめかみの奥が鈍く痛んだ。鼓膜の裏にはまだ、轟く鐘の音がこびりついている。そこからやってくる痛みだった。 奇妙な夢だった。なぜあんな夢を見たのだろう。ボルボロッサから鐘の話を聞いたせいだろうか。その話から、丘の協会や時計塔の鐘の音を思い出してしまった
<< 前 目次 次 >> 海、というものを初めて教わった時、ハイクが思い描いたの…
絵と設定など
<< 前 目次 次 >> また同じ夢だった。目に焼き付くような群青の空と海、真っ…
<< 前 目次 次 >> 景気の良い掛け声と共にテーブルに運ばれてきたのは、湯気…
<< 前 目次 次 >> 蟻の巣に戻って蔵書を調べた結果、赤目のハンターが言った…
<< 前 目次 次 >> 「おまえって、あの像のこと?」 きょとんとしたギタの声…
<< 前 目次 次 >> 上昇も下降もすることなく、雲の上を飛び続けている。茶色の両翼は少しの衰えも見せることはなく、砥いだばかりの剣のように、どこまでも鋭く空気を切り裂いていった。 おそらくこの身体の主には目的地が分かっているのだろう。ハイクはぼんやりと正面を見た。相変わらず視界の右半分は分厚い硝子を隔てたように霞んでいたが、それでも、普段の何倍も視力が良くなっているお陰で、遠くの雲が風に巻き上げられていること、そこに細長い切れ目があることが、簡単に分かった。 こ