シェア
UtaMochi/詩餅
2023年10月29日 11:08
20231029食い残されて 雨霰ピストルの弾 ネックレス魚の目付き 真似をして街を歩いた 昼下がり生き残りには 歯形付け壁に招いて 確かめるハサミがあった 風呂敷に包んで持って 帰るだけ悔い残されて 雨霰死ぬと苦の山 デスゲーム身体の熱に 賭けをして足を担いだ ビル周り遺棄残りには マッチ擦る鍋に投げ入れ 平らげる腹に溜まった 黒い血に狂って酔って バケツ
2023年10月27日 13:56
20231027脈打つピンク色のブヨブヨの中で目覚めた彼は何かに丸呑みされたことを思い出したその他の煩わしいことは溶けて消えてしまった彼はブヨブヨに揺られながら考え込んだ誰も助けに来ないだろうそれは別に構わない自分を溶かす液が見当たらない死にたくてもなかなか死ねそうにないブヨブヨを千切って食べてみると美味かった彼の中のブヨブヨの中はピンク色に染まった脳がふわふわ浮かび始
2023年10月26日 17:45
20231026音程のズレたマシンに乗り込み心情に合ったバラードを歌うマイクが悲鳴をあげてもメロディが続くのは仕方ない頭の中をほじくり出して誰かに見せたい夜もある布団の中で化石になって眠り続けたい朝もある音楽にならない言葉たちが手持ち無沙汰でこちらを向いてつぶらな瞳を潤ませるからリズムを探すのは仕方ない身体の中に溢れたものを誰にも見せられない夜を朝日の眩しさに
2023年10月20日 13:17
20231018箱に閉じ込められた彼は助けを呼ぶこともなく地面に絵を描いた見せる予定もない絵を箱は開かなかった数十年の時が流れた彼の知らないところで歴史は紡がれていった物語は彼を探していた重要な役割を与えたかった人々は彼を隠した重要なことではなかった必要ではなかった彼が何も生み出せないとそう願い 望んでいた箱の中身を動かすこともなかった彼は閉じ込められた
2023年10月19日 13:24
20231018「最後に見た夢を覚えているか?」そんなことを聞かれた彼は不思議そうな顔をした「夢なんてすぐに消えてしまうものだ」彼の友人は彼の答えに満足して闇に消えていった(何時間経っただろう ずっとこうしている ソファの上で冷えたコーヒーの中に 煙草の灰を降らせている)擦り切れた映像 途切れ途切れの声美しい女 可愛い子供 見知らぬ男甘い香りがする 暖かな家庭がある囲
2023年10月17日 20:33
20231017悲しみを糧にして成長する虫の群れが喜びを喰うときに出る音に合わせて歌うそんなときにはカップラーメンを作り出来上がったら舌を火傷させれば良い生と死について考えていたり善や悪について考えているときも安っぽい醤油味とさまざまな食感が鼻を伝う湯気と共に踊っている革命を起こそうとしている民衆も支配を続けるために虐殺を続ける暴君もテレビの中ではやけに小さく見えるので
2023年10月15日 15:07
20231014慣れっこになったひとりぼっちもパレードに沸いた街を辿るとふと湧き上がるなんとも言えない気持ちで溺れてしまいそうになるジャケットの中の小銭だけで幸せが買えるのは幸せだそれほど悪くない生活には置き去りにされた心が落ちている愛したものから捨てまくれば愛されたことも忘れてしまう愛という言葉を容易くは使えなくなってどれだけ経った?愛したいものから離れれば愛