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詩「夜食」

20231017

悲しみを糧にして成長する虫の群れが
喜びを喰うときに出る音に合わせて歌う
そんなときにはカップラーメンを作り
出来上がったら舌を火傷させれば良い

生と死について考えていたり
善や悪について考えているときも
安っぽい醤油味とさまざまな食感が
鼻を伝う湯気と共に踊っている

革命を起こそうとしている民衆も
支配を続けるために虐殺を続ける暴君も
テレビの中ではやけに小さく見えるので
夜食とともに摂取するにはちょうど良い

天国と地獄はこの世に存在している
今はその中間の場所に座り込んでいる
六畳分の憂鬱が降り重なる
重力が何十倍にもなった頭の中

血みどろになって倒れ込む過去と
突き刺したナイフを片手に持つ未来が
一杯分を飲み干すまで待っている
それが終われば今度は喰われる番になる

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