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ヒロ
2020年8月30日 22:47
読み終えてしまいそうな小説に細かく栞をはさむように結末を迎えるとき喜びと切ない気持ちが溢れてくるさいごのわるあがきあともう少しだけ待ってはじまりがあれば終わりがあって終わりがあれば新しくはじまるものがある消えて無くなるわけじゃないならさよならもいつかおそれないでいられるかなはじまりがキラキラ光る朝陽なら終わりは落ち着く夕陽みたいどちらともかけがえない瞬間でだから未来
2020年8月25日 18:00
あなたの笑顔が泣き顔に見えた一瞬の違和感あなたは隠すのがとても上手でその強さの分多くの痛みも真正面から受け止めてきた簡単に言えるキライの言葉よりあなたを想う多くの愛が何倍も強く届けばいいのに完璧な人はいないなんてこと知ってるはずなのに勝手に期待して忘れてしまうほんの小さな傷深く大きく広がる前に愛持ち寄ってあなたを傷つけるものから守るから全てを防ぐことは難しいけ
2020年8月20日 17:40
呼吸するように紡がれるなんの捻りもない言葉が嫌だった平凡な言葉しか歌えず大勢のなかへと埋もれていくなんて私はもっと特別な言葉を歌えるはずだとでもね飾り立てた言葉は重いだけで自分の歌なのに苦しかった羽根のようにふわりと風のなかありのままの言葉で軽くなるカッコイイ言葉を探してる大勢の心を掴んでみたいんだそう思うことは悪くない伝えたい心を見失わなければ足して引いて一度
2020年8月15日 16:50
大きな欲望の陰で守りたいものの為にいのちをかけねばならない人がまだたくさんいるこのありふれた日常さえも儚い夢だと当たり前にあるべきものは簡単に手のなかからすり抜けてしまう握りしめて決して手離さないでいつもその手のなかにあるように祈りは夢物語とわらう人もいるだろう正解なんて分からないそれでも信じたいんだ諦めた先に僕の欲した未来はないから当たり前にあるべきものは簡
2020年8月10日 17:16
淡いピンクのマニキュア私には似合わない色丁寧に落としても端っこにしつこく残ってしまうわこの淡いピンクのように私とあなたじゃ似合わないのかなどうして私じゃないんだろうあなたを想うこの気持ちは誰よりも強いのにあなたのことを見もしなかったその人をあなたは選ぶのねお似合いなんて言ってあげない伸ばしてた爪が割れて新しく買ったマニキュアは出番なく引き出しへなんて不格好な指先
2020年8月5日 18:20
君と自転車に乗って行った河原みどりの風をからだいっぱいに受け止めてたくさん走ったね君が僕にカメラを向けるたびはしゃぎたいのをぐっと我慢したあの写真大切にしてね雨がたくさん降る日は君が僕をいつも以上に構おうとしたしつこさに溢れた溜息に君が喜ぶ姿が不思議だったねえもう僕が君を構ってるあんなんじゃ心配になるよ君が泣いてたら僕は何ができるもう駆け寄ってそばにいることは君には
2020年7月30日 17:45
真っ赤に熟れたトマトが太陽の光を浴びている反射して庭先をきらきらと眩しく輝かすドアを開けてすぐ滲む汗拭って「いってきます」と歩き出した厚い雲の向こうの光まだかまだかと待っていた眩しすぎて目を閉じたくなるほんの少しだけあの雲が恋しい炭酸ジュース片手に坂道を上ると見える海海風が頬を撫でる太陽の光が肌を焼く古ぼけた木陰のベンチ炭酸ジュースの汗が描く夏熱くて強
2020年7月25日 17:54
待ちに待っていたような来ないでほしかったような新しい扉の前ひとり深く息を吸った足がすくむ指先が冷たくなっていよいよだと顔がこわばる新しい世界はこわいでもそんな挑戦繰り返して今があるだから次も大丈夫だ今までの私が見えない手で背中を押す前に進みたいような戻ってしまいたいような一歩踏み出した先に待つのは天国か地獄かそれとも口が渇く鼓動が速くなってなんでだろう少し
2020年7月20日 18:00
だいすきなともだちおなじところで笑っておなじところで怒っておなじところで泣いて似てると嬉しくてある日僕が打ち明けた悩み事僕には見つけられなかったこたえ思いもよらない考え方で君が見つけてくれたおなじところを数えてこれが一緒にいられる理由かななんて思ったりするけれどもしかしたらちがうところが君と一緒にいられる理由なのかもしれないねだいすきなこいびとおなじところで笑っ
2020年7月15日 17:35
無敵のようにも感じてた根拠はないけど自信に満ちあふれて今よりずっと自由だった思い返しては空の心が揺れる出口の見えない迷路のようそれでも現実(何も)知らないままよりずっといい好きだから叶えたいから苦しくても出口を探し続ける楽しいだけじゃない そうだよね私はまだ迷路のなか空回っては焦る心出口を見つけた喜ぶ声が聞こえる誰とも比べないと決めたあの日の私はいなくなってしまった
2020年7月10日 18:11
人混みが嫌いだった思うように進めないとか他人(ひと)との距離が近いとか理由はいろいろあるけど雑踏の一部になって消えてしまうんじゃないかって高いところから頬杖ついてアタシを見下ろす奴らがいる違う、アタシなんて見ちゃいないアタシを見てよ見分けなんてつかないかもしれないけどアタシはアタシしかいないんだよアンタもアンタもアンタもそうでしょうねえ アタシを見つけてよ伸ばした
2020年7月5日 18:44
雨音はいつの間にか聞こえなくなっていて鳥たちの力強い羽ばたきの音がした窓から見下ろしたアスファルトはもう乾きはじめて水溜まりが煌めいてる雨上がりの風が涙を拭ったかなしみは黙って耐えるも良し笑い飛ばすも良し涙で流してしまうも良し私のやり方で向き合っていく雨音と傘に隠れて泣いた帰り道は世界から切り取られたおとぎ話みたいだ律義に守ってる赤信号隣に立ち止まった無垢
2020年6月30日 17:35
鳥の囀りに目蓋をあげるカーテンの隙間からは白い光気持ちのいい朝こぼれる溜息あっという間に過ぎた眠れない夜蛇口を捻って出た水のぬるさ慣れたら少し冷たく感じた憂鬱な朝に負けそうな一日が晴れ渡る空に泣きそうな一日が それでもはじまるから転がり落ちないように今日も踏ん張ってこらえてる不安は夢でも追いかけてくる冷や汗かいて起きてもまだ真夜中寝れば忘れるとよく聞くけれどそん
2020年6月25日 18:08
傘を叩く雨音に耳を傾けると嫌なことがちょっと雨といっしょに流れて薄れていくようなそんな気がしてみわたせば楽しそうな笑い声大きな水たまりの上で小さな長靴が跳ねているどんより僕らを覆う厚い雲の向こうにあるあおい空を待ちながらいまこの時も楽しめることいつまでも忘れないでいよう道端の花をつたい落ちる雨粒に立ち止まってじっと見とれてた帰り道ふと我に返って足早に立ち去る