【話を聞く力がつくカードゲーム】カルテット
ドイツのカード遊びでカルテットというものがあります。
カルテットとは4人組のことを指します。
ルールはシンプルで5歳児(年長)くらいから遊べます。
ルール
対象年齢:5歳児~
人数:4人~
※上の画像では8種の物語がそれぞれ全4話完結となっており、
カードの右上にあるマークが共通であれば同じ組(物語)と認識されます。
同じマークで数字だけ変えてあるカードもあります。
1.全32枚のカードをシャッフルしてそれぞれに配りきります。
2.じゃんけんをして手番を決めます。
3.手番の順に丸く座ります。
4.手番のプレイヤーは手持ちのカードの中でどの種類を集めるか決め、 「(他プレイヤー)さん、(種類)の(番号)カードを下さい」と1人のプレイヤーを選び、その人へ特定のカードを要求する。
5.指名されたプレイヤーは要求されたカードがあれば、「持っています」と答え 手番のプレイヤーに渡します。もしも、カードを持っていなければ「ありません」と答えます。
6.カードをもらえた手番のプレイヤーはもう一度、手番を続けます。カードがもらえなかった場合には次のプレイヤーに手番が回ります。
7.同じ柄のカードが4枚そろった場合には「カルテット」と言って、4枚を手前に出します。
8.これを繰り返し、最後にカードがすべて「カルテット」されたら終わり。
印刷してカルテットのカードを作る厚生労働省のサイトがあります。
リンク:カードゲーム 食の安全(しょくのあんぜん)カルテット
小学生用と中学生用とあるので2種類作ることが出来ますよ。
勝敗
「カルテット」をしたカードが多く手前に並んでいる人が勝ち。
ゲームでの着眼点
1.自分の番以外のカードの行き来を覚えているか
2.消去法で考える予想を組み立てられるか
3.相手の名前を呼び、それに応じるという「やりとりの成立」
※もらえるかもらえないかの時の目線や表情のやり取りなど含む
支援について
・カードを広げたまま持つことが難しい子にはカードホルダーをお勧めします。挟んで2指で複数のカードを持てるので集中も切れにくく良いですよー
他のカードゲームでも使えるので便利です!
・自分の世界に入りやすい子は注意を向けるための行動が必要となるため出番を確認する役目を担うのも良いでしょう。
・選択肢が複数あると選べない子には予めカードを見せてから、ゲームを始めるのが良いでしょう。どれか好きな絵ある?等と尋ねて、集めたいカードの目星を先に付けておきます。多く集まっている種類がある場合には、それを集める方が良いと教えるのが良いでしょう。
・内言語がまだ確立していない子には話していいワードをカードを貰う時のセリフとあげる時のセリフと限定しておくと良いでしょう。たとえそれ以外のことを話しても、持ち手のカードのことさえ話さなければ大めに見てあげるとルールが端的な分、許容範囲が広くなるので注意・指導が減ります。
・物理的距離を話しておくことで、覗き見が減ります。知りたい気持ちが動的行動になる子のためにも距離は広めに取ると良いです。動いてしまう子がいる場合には座布団を置くなどして、居るべき場所を可視化しておくと元の場所に戻りやすいです。
まとめ
やってみないことにはいまいちピンとこないゲームかもしれませんが、放デイ勤務の際、子どもたちとブームになったほど何度も繰り返し楽しめるものでした。じっくり行うものなので時間に余裕があるときに行うのが良いと思います。
「話を聞く」ということにゲーム的な要素が入ると、普段集中が短い子も頑張って取り組むのがカルテットのすばらしさです。名前を呼ぶのが恥ずかしい子もゲームで慣れて呼べるようになるかもしれません。