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ぼく
2023年10月6日 16:01
僕が死んだとしたら誰も知らない海底に行くのだろうか僕が死んだとしたら世界は変わらず回り続けるだろうか青になりたい空に 海に 僕は青になりたい青が好きだった優しいと思ったからきっと僕は生きていたかったんだ僕は生きていたかったんだ僕も古着みたいに売ってほしい棚にかけていろんな人の手に渡りたい知らない誰かと組み合わせてほしいバスが呼んでいる夕暮れバスが僕を呼ぶ
2022年7月25日 01:49
雨が上がり空は赤らむ君が持つ安いビニール傘が赤く煌めく暗かった街並も赤に包まれる時間は命の期限を知ったとたんに加速する見渡す街は赤く燃やされてしまった夕日は山へ落ちて夜を呼ぶカーブミラーもなんにも見えないやさよならの音が近付いてくるおわかれしよう 日が沈みどこかの街へ夕暮れは渡されたあの一瞬を僕の中に閉じ込めておけたのなら僕を内側から燃やしてくれたの
2023年9月30日 05:34
夜が明けるだからブルーハーツを聞く街はいびきをかいている体が熱い寝てなんかいれない縁があったらまた会えるきっと会える右の耳にもピアスをあけようか酔いどれでみんな骨になる体を忘れたい時間なんて流れてない嘘つきを殺せ冥王星は見えないなあなたワインみたいな人ね気が向いたら会いましょう忘れた言葉が好き祈りは明日のためにラベンダーの香りでおやすみなさい鐘を叩きたい拡
2022年8月20日 04:12
切れたフィラメントみたいな身体が動かないと言うのなら電源切って死んでみせろ一つまた一つと明かりが消えいくさよならだけが人生か暗くなるだけの明日か鳴りやまない残響を透かせ心の嘔吐物を起爆して一瞬でも輝いたなら何か思い出すはずだ!蝕まれていく烈日が道を照らさないなら僕らはただ彷徨うだけ生きる意味を問い続けたあの日の少年戸惑い、苦痛、失望今なら意味が付けられるだろ
2022年8月29日 04:33
僕の庭に線香花火が咲いた小さな火の玉は静かにほのか明るく辺りを照らす懐かしい感覚に記憶が引き出されれば火花は激しく走りだす山吹色に輝く小さな晩夏の化身宵の闇夜に咲き誇るやがて花弁は散り続け蛍火のようなそれは静寂を呼ぶ一夏の終わりを感じるやがて小さな夏は落ちる儚く散り綺麗だった夜は暗くまだ少しだけ暑い
2022年10月15日 23:47
君の笑顔に照らされてうまく笑えないけど幸せだった栗毛色の髪が太陽を透かして爽やかな風が僕らの間を通り抜けてた秋茜舞う空 帰り道の約束僕は忘れないよ「さよなら」告げるカラスの歌どこか煤けていて日常に溶け込む暖かさをそっと離さないように嘘を付いて笑いかける僕にとって名前のないあの時間が何よりもあの道を曲がれば「さよなら。」だね遠い空 溶けていく焦燥この町を忘れないで
2023年1月22日 08:45
乾いた空気が運ぶ物悲しさ10月の田園が風に揺れて波を打ったセーラー服の噂話体育館裏に幽霊が出るという怪奇を含んだ祭囃子ネガの記憶に褪せていく花束を抱えた少年は打ちひしがれていた揮発性の高い諦観はどこへ飛んでいくのだろうか鉄塔の上 からすが鳴いたもう帰らないといけないのに壁の落書き 高架橋はそれでも笑う吸い殻の空薬莢と有刺鉄線後ろ向きの虚勢にため息を残して透明に染めて