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やっぱりこの仕事は異常なんだと改めて気付かされる

ツイッターから聞こえてくる学校の現状

新しい環境には誰もが戸惑うものです。新社会人として働きはじめの頃は特に、仕事の責任感や労働による疲労、今までの生活とのギャップでストレスがかなりかかります。ツイッターで、学校で4月から初めて働き始めた初任者の先生たちの苦しむツイートを目にしました。私もメンタル不調に陥った経験があるため、他人事ではありませんでした。

心と身体のSOS

涙が出て止まらない、身体がだるくて胸が苦しい、不安になって仕方がない、気分が落ち込む、集中力が極端に落ちる、楽しいと思えることがなくなる、などのサインが出てくると危険信号です。これらの症状は、ストレスが絶えずかかっていると出てくることがあります。

休日にリフレッシュして疲れが取れて元気になるのならば大丈夫でしょう。しかし、いくら休んでもそれらの症状が改善されずに続いているような場合は深刻です。そのような場合には、メンタルに不調をきたしている可能性を疑ったほうがいいかもしれません。私も似たような不調を経験していました。


長時間労働が常態化する学校

学校は仕事量がとにかく多いです。朝7時から夜20時まで仕事をしても終わらないような場合もあります。

具体的には、授業準備、成績処理(採点、提出物のチェックや添削など)、学校行事、部活動、給食(小中学校)、掃除、登校時や昼休みの見守り・立ち番等の時間などです。勤務時間は小・中学校では8:15-16:45(高校では8:30-17:00)ですが、勤務時間内に終わる仕事量ではありません。また、休憩時間や勤務時間外にも会議や立ち番などの仕事が割り振られています。そのため、朝早く出勤して、休憩時間無しで働いて、勤務時間が過ぎても働いて、夜遅くまで仕事をして、ようやく帰宅する、という働き方になってしまっています。最近では在校時間を厳しく管理されるため、仕事が終わらない場合には自宅でやらざるを得ない場合も出てきています。

長時間労働と健康への悪影響

これは私の経験談です。仕事量が多いことで、家に帰っても明日の仕事のことが頭から離れない、自宅で持ち帰り仕事をせざるを得なくて家で休息が十分に取れない、などの状況にいつの間にか陥っていることがあります。そうすると、ストレスから開放されてリラックスできる時間が極端に少なくなってしまい、常に身体と心はストレスに晒されている状態になります。

また、慣れない仕事、それも大量の仕事を頑張ってこなそうとするあまりエネルギーを使いすぎて、疲労がどんどん蓄積していって消耗してしまうこともあります。慣れない仕事を一日10時間近くも頑張ると、緊張状態でいる時間が長時間になり、しだいに身体と心のオンオフが鈍くなってしまうことがあります。そうすると、オフにしたいのに、リラックスできずに、更に消耗していってしまったりもします。

こういうことが継続していき耐えきれなくなると、『もうこれ以上頑張ったら駄目だよ』と心と身体がSOS信号を発するようになるのです。

『あの初任者は弱かったから仕方ない』で済ませていいのか?

退職を決意した・初任者が来なくなってしまった、というツイートもありました。

初任者がリタイヤする例は全国で実際に起っていることです。文科省の調査(2020年発表)によると、2018年度に採用された公立小中高校、特別支援学校の教諭のうち、431人が1年以内に依願退職したそうです。これは利用できる統計上で1999年度以降で最多だったそうです。退職理由は自己都合が299人、病気が111人でそのうち104人が精神疾患を理由にしていたそうです。

『あの初任者は学校に適応できない弱者だったから、病気になっても仕方ない』一昔前は、学校を辞めていく人にはこんな言葉がかけられていたように思えます。しかし、初任者だけの責任にして良いとは、この労働環境では到底思えません。

このままでいいわけがない

やはり学校という職場は過酷すぎるのだと改めて気付かされました。ぜひ多くの人に学校で働く教員の現状を知ってもらい、危機意識を持っていただきたいと思います。そして、願わくば早急に労働環境が改善され働きやすい職場になってほしいと思います。

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