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おじさんの、おじさんによるおじさんのための?フェミニズム研究

コロナ感染拡大をきっかけに急激に読書量が増えた(週1冊超)。

気がつけば「女性作家(タレント)」の著書が目立つ。

まず「女性」であることを武器に勝負している方々。
デヴィ夫人。何せ著書のタイトルが「選ばれる女におなりなさい」

夫人とは「売り」が違うが、ゆうこすは「女子が憧れる女子(モテクリエイター)」を目指す武闘派である。

そして「ブスのマーケティング戦略」田村麻美氏も、自らを「ブス、ブス」と連呼しつつ、そこには「女性」性を押し出した差別化戦略を打ち出す。

極めつけは、二人の元キャバ嬢のシンデレラストーリー。
まず、エンリケ。一時期、ネットニュースで目立っていたが・・・

そして最近読んだのは、みゆう「好きしかいらない!最速でなりたい私を手に入れる方法」

インスタフォロワーは50万人だそう

デヴィ夫人も、ゆうこすも、田村麻美も、エンリケも、みゆうも、それぞれの個性は違えど「目的・目標」のために自らを「女性としての商品」として磨きマーケターとして逞しく生きているという点は共通である(と思った)。

しかし。。。
一方で「女性」として特別扱いされることに嫌悪感を感じる方々もいる。

母ではなくて、親になる(山崎ナオコーラ)
信仰(村田沙耶香)
女が死ぬ(松田青子)

自らの子のジェンダーを明かさない徹底ぶり


“クレイジーさやか”の本領発揮


タイトルに惹かれた・・・

いずれも、「女流作家」である。
そして「女流」と表現されることを嫌悪する。確かに「女流」だから何なの、とは自分も思うが、いまだこのような表現は日常的に見かける。
「男性作家」とは言わないよな。

どうやら「女性の世界」は奥が深い。。。
あ、既にこの表現がまずいか・・・
自分を「おじさん」と呼ぶが「おじさん」というアイデンティティとは?

そう、何となく「女流作家」の著書に魅かれて読み始めたものの自分は女性のことをわかっているのか、わかっていないのか、わからなくなった(なんのこっちゃ)。

そしてとうとうここに行きつく。
世界一やさしいフェミニズム入門 早わかり200年史」(山口真由)

<超要約>
🔹仏革命と欧州フェミニズム息吹ー第一波
・ウルストンクラフトー女性の権利の養護
・1789人権宣言ー男性対象、1791憲法ー女性を市民として認めず
・1830(7月/2月革命)→フェミ運動拡大
・産業革命ー女性間の分断(中産ー労働者)
・英ー近代家族誕生(妻子→夫の私有財産)
 →カヴァネス/運動本格化/民法不平等解消
・女性参政権運動“ブラック・フライデー”
・1928女性参政権→アイデンティティ
・クライシス(女性の政治的無関心)
🔹フェミニズム第二波
・米国/大量消費ー社会全体マクドナルド化、ハウスワイフ(専業主婦)の誕生
 ー妻が夫に経済的依存
・ベティ・フリーダン「女らしさの神話」
 女性が女性である前に人間であることを無視してはならない
・60's復活ーリベラル・フェミニズム
 人間の尊厳/女性の自己決定権/中絶支持
・ラディカル・フェミニズム
 ボーヴォワール「第2の性」(1949)人は女に生まれるのではない,女になる
・60's後半リブ運動→セクシャリティ問題
・公民権運動の流れ
・個人的なことは政治的なことである
・ケイト・ミレット「性の政治学」(1970)
 男性による女性支配=家父長制の打破
・ファイアストーン「性の弁証法」(1970)
 女性の生殖は男性により支配→女性によるコントロール必要
・ポルノグラフィティ反対運動 (ドウォーキン、マッキノン)⇒ヒラリー
 クリントン賛同、セクハラ理論化
 男性モデルの法を作り替える(=平等)
・マルクス主義フェミニズムー抑圧~解放
 ラディカル・フェミニズムとの統合→家庭での搾取をマルクス主義で説明
 愛という名の支配(夫支え/子供成長見守)
・カルチュラル・フェミニズム(80年代)
 男女は本質的に異なる
 ケアの倫理ー非暴力原理⇔正義(男性的)
 ケア役割へ正当報酬(専業主婦高く)
 エコ・フェミニズムと連携
🔹セクシー&エンパワーメントの波、男女の解体ー第三波
・新自由主義/ライオットガール
・レベッカ・ウォーカー「第三波になる」
・「ジェンダートラブル」バトラー(1999)
 100人いれば100ジェンダー(小さな物語)
 男性と女性ー社会によって課せられた罠
・ノンバイナリー-宇多田ヒカル
🔹インターネットの波(ライト化)ー第四波
・エマ・ワトソン HeForSheキャンペーン
 ⇒フェミニズム=人権問題、男性排除せず
・「LEAN IN」シェリル・サンドバーグ
 トルクルダウン・フェミニズム/個人主義
・#MeToo運動
🔹日本のフェミニズム
・特徴ー母性へのこだわり⇔米国-男になれ
・与謝野晶子v.s平塚らいてう 「母性保護論争」
・70'sリブ運動ー田中美津“便所から解放”
・中ピ連ー産む産まないは女性の権利
 米国“産まない権利”⇔日本“産む権利”
・80'sアグネス論争⇔林真理子(大人流儀)
・エコ・フェミニズム論争 上野千鶴子ー青木やよひ(母性巡る争い)
・“男も女も女になるべし”潮流ー母性幻想
・フロイト概念→日本風土当てはまらない
・日本のフェミニズム外に説明する力必要

200年もの歴史をよく単行本にまとめたものである。
ただ、膨大な情報がコンパクトに収まっているため消化不良の点は否めず、タイトル通り「入門」したに過ぎないのが正直なところである。

ただ、このフェミニズム運動を知らずして、ダイバーシティ&インクルージョンは語れない、とは強く感じた。まだまだ勉強不足だ(勉強するの?)。

最後に、女性による著書であるが、フェミニズムなんてテーマとは別世界の読書を思い出して癒されたい。

愛菜ちゃん。。。いや愛菜さんのフェミニズム論って聞いてみたい気も・・

ちなみに私の「推し」は「ヨジャグル」である。「女性好み(変な意味でなく)」の一貫性には自信を持っているのである。

先週末のBLACKPINK東京ドーム公演に参戦!

今回は「女性」をテーマに読書を振り返ってみました。フェミニズムを論じるにはまだまだ理解が足りませんが、ダイバーシティという観点では、私の目指す「キャリアコンサルタント」の知識にも必要な知見であるとも思い、自分なりに研究していきたいと思っています。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。


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