畑田 康二郎

将来宇宙輸送システム株式会社 創業者・代表取締役社長 /株式会社ispace社外取締役 /株式会社アークエッジ・スペース社外取締役 /株式会社デジタルハーツプラス取締役 /内閣府準天頂衛星「みちびき」エバンジェリスト /株式会社ローンディール メンター /そのほかいろいろ。

畑田 康二郎

将来宇宙輸送システム株式会社 創業者・代表取締役社長 /株式会社ispace社外取締役 /株式会社アークエッジ・スペース社外取締役 /株式会社デジタルハーツプラス取締役 /内閣府準天頂衛星「みちびき」エバンジェリスト /株式会社ローンディール メンター /そのほかいろいろ。

最近の記事

株式会社デジタルハーツプラスの取締役を退任しました

デジタルハーツで異能人材を発掘してきました。 経済産業省を2018年7月に退職して、株式会社デジタルハーツホールディングスに入社。最初は営業部に配属してもらい、ソフトウェアテストの案件開拓を行いました。 最初に受注した案件は、ドリンクメーカーのキャンペーンサイトの画面崩れ検証の仕事。38万円。 スタートアップ向けの新商品を企画して、グイグイ突撃したら新規受注を獲得できました。最初は安価に小さく入れば、スタートアップの成長に伴いお仕事も増えていくでしょうということで、なか

    • 自己紹介

      幼少期から就職するまで1979年、ひつじ年。 兵庫県川西市生まれ。男3人兄弟の次男坊。 昆虫採集と図書館とファミリーコンピューターに没頭した生活を送る。 小学校5年生のとき、中学校に進学した兄が持って帰ってきた理科の便覧に「元素の周期表」が載っているのを見つけて、計り知れない衝撃を受ける。 この世の中の全ての物質が有限の元素の組み合わせでできている!? それを全部学んだら、この世の全てのことが理解できるのでは? 中学生に上がり、図書室で偶然手に取った「ホーキング、宇宙

      • 【超短編】現場が暴走したんです

        20XX年、冬。 世界で猛威を振るう新型ウイルスの変異種が確認され、世界各国がその対応に追われていた。 20XX.11.29 報道 イスラエル保健相は14日間の渡航禁止措置を発動。 11.29 6:30 総理官邸 官邸「前政権は後手後手になって倒れてしまったが、我々は先手先手だ。なに、イスラエルが入国停止措置!?後れを取ってはいけない、国交省に電話だ!」 国交省航空局長「(早朝から携帯が鳴ってたたき起こされた…災害発生かな)はい、なんでしょう」 官邸「変異種。報道、み

        • なぜ、謙虚であるべきなのか

          それは認知の歪みを是正するために他者からのフィードバックが不可欠だから。 認知とは主観的な体験であり、程度の差はあれど必ず歪みを内包している。 米国の心理学者ジョセフさんとハリーさんは、自己認識について2×2のマトリクスを作って「ジョハリの窓」と名付けた。 自他ともに明らかな「開放の窓」、自分だけが知っている「秘密の窓」だけでなく、他者には丸見えの「盲点の窓」や誰からもまだ見えていない「未知の窓」がある。 盲点に気づくには他者からのフィードバックが必要となる。 世の

          なぜ学び、なぜ働くのか。

          大学院では、ひずみ勾配理論の有限要素法への適用について研究していました。 例えばバネを縮ませるとき、圧縮により変形したエネルギー量はその圧縮幅によって決まる訳ですが、これをめちゃくちゃ圧縮すると元に戻らなくなる=塑性変形するポイント(座屈点)がある訳です。 これを知ることは、材料工学的に大事なことでありまして、構造体の塑性変形を解析するためには、有限要素法という手法を用います。 有限要素法とは構造物を三角形の要素に分割して、その頂点の力の釣り合い方程式とエネルギー保存の

          なぜ学び、なぜ働くのか。

          ITダッシュボードがすごい

          デジタル庁、楽しみですね。 既に内閣官房には情報通信技術(IT)総合戦略室があって、それなりにいい仕事をしています。 ITダッシュボード https://www.itdashboard.go.jp/ 政府のIT投資はざっくり8000億円ぐらいですが、そのうち4割近くは厚生労働省。 このほとんどが、年金記録システムと年金給付システムの改修。 投資計画の規模ごとに見ると、厚生労働省、国土交通省、特許庁のシステムが並ぶ。 誰が作っているのかというと、NTTデータ、富士通

          ITダッシュボードがすごい

          統治機構の源流

          安倍政権は内閣人事局による忖度人事で官邸支配が~ということは良く言われますが、そもそもどうして内閣人事局が創設されることになったのか。 2014年に設置された内閣人事局の源流は、2008年の国家公務員制度改革基本法にある。 一連の公務員制度改革で変えたかったのは省庁縦割りによる人事システム。実はキャリア組のスピード昇進は元々の公務員制度として組み込まれたものではなく各省の運用によるものであり、これは戦後GHQが米国制度を下敷きに構築した職階性を運用する人事院のパワー不

          統治機構の源流

          【4/23記事の補足】ワーストシナリオは回避されそう?

          GW前に色々考えてから1ヶ月ぐらい経ったので、振り返り。 【そんなに悪いことは起きなかった】5/6に緊急事態宣言は解除できない。一部の都道府県での解除はあるかもしれないが、引き続き「次の2週間が運命の分かれ道」であるとして、自粛の要請が続く。延々と。 延々とは続かず、5/14に39県で解除、5/21に5/25に全国解除となった。 経路不明感染者が増えてしまった今、濃厚接触者を追跡するクラスター潰し戦略は通用しないため、これからはPCR検査実施人数の拡大に路線転換せざるを

          【4/23記事の補足】ワーストシナリオは回避されそう?

          超短編「積み込まれた炎上」

          偉い人「こうなったらもう、辞めてもらうしかないねぇ〜」 マスコミの偉い人「しかし本人は自ら退くタマじゃないですよ」 偉「何かスネに傷の一つや二つ、あんだろ。出会い系バーに出入りしてるとか。」 マ「いや〜あんまりないですね...」 偉「そんな奴おらんて〜、オンナ関係じゃないなら、カネに汚いとか」 マ「まあ強いて言えばマージャンが好きらしくて、うちの部下がよく付き合わされてますけど。」 偉「お、賭け麻雀は違法じゃないか、それで行こう。」 マ「いや、賭けてるかどうかま

          超短編「積み込まれた炎上」

          つよくてニューゲーム戦略

          個人的見解です。見当違いだったらすみません。 【これから起きうる悪いこと】5/6に緊急事態宣言は解除できない。一部の都道府県での解除はあるかもしれないが、引き続き「次の2週間が運命の分かれ道」であるとして、自粛の要請が続く。延々と。 経路不明感染者が増えてしまった今、濃厚接触者を追跡するクラスター潰し戦略は通用しないため、これからはPCR検査実施人数の拡大に路線転換せざるを得ない。これに伴い陽性判定数もズルズル増えていく。前提が変わってしまうので宣言解除の客観的基準を失う

          つよくてニューゲーム戦略

          超短編「無常の短冊」

          深夜の霞ヶ関。 一角だけ明かりが灯る静かな執務室に、電話が鳴り響く。 「はい、漁業イノベーション課です」 「あー、山田くん?おれおれ。」 「課長〜。どうしました?」 「いやほら、コロナ対策の取りまとめってそろそろだと思うんだけど」 「そうみたいっすね」 「次こそ、イカ釣り漁船のLED化補助金を捻じ込むチャンスだと思ってさぁ」 「え〜、さすがに無理筋では」 「とにかく、まずは対策文書のどっかにイカの2文字を捻じ込んでみてよ。よろしく〜」 「まじか...。まあ

          超短編「無常の短冊」

          知ってる?新型コロナウイルス

          まぁ、ある程度なら。 ワクチンも薬もなく、空気感染して、世界に蔓延しつつあるヤバいやつなんでしょ? うーん、まあ、そういうとヤバそうだけども。そもそも、ウイルスが何か知ってる? バイキンみたいなヤツでしょ? 黴菌(ばいきん)とウイルスは違う。何よりまず、大きさが1000倍ぐらい違う。黴菌は微生物の一種だけど、ウイルスは生命の定義に該当しない。 は?じゃあ何なん。 ウイルスは単体で増殖することが出来ない。コロナウィルスの場合はRNAという設計図を持ってて、生物の細胞

          知ってる?新型コロナウイルス

          分かりやすいという麻薬について

          「分かる」と「分ける」の語源が実は同じであることをご存知でしょうか。 いずれも、混沌とした状態から明らかなものを分離するという意味から生まれた言葉なんです。 また、「明らかにする」という言葉は、「諦める」という言葉から来ていて、その語源は仏教用語。これ以上探求したいという執着を手放して、これはもう明らかなものであると分離すること。 つまり「分かった」ということは、真理を突き止めたということでもなんでもなく、自らの思考を停止してそこで理解に至ったことにする、という暫定的な

          分かりやすいという麻薬について

          3分で分かるイラン情勢

          年始から連日報じられているイラン情勢。 難しい解説を聞いてもワケワカメですが、超ゆるふわテイストでまとめると、こういうことです。 時は遡ること、2013年。 イランに穏健派の大統領が当選。 ロウハニ大統領「いやー前任のアフマディネジャドはかなりのブチ切れキャラだったから皆さん大変だったでしょ。」 先進国一同「そりゃ〜もう」 ロウハニ「安心して下さい、私は穏健派。せっかくだし、核開発を停止する交渉に乗っちゃおっかなぁ〜、先進国の皆さんが興味あれば〜ですが〜...チラ

          3分で分かるイラン情勢

          超短編「エンドレス氷河期」

          20XX年、春。 内閣府下の交差点から総理官邸に続く坂道は、見上げれば美しい桜並木なのだが、ダークスーツを身に纏ってゾロゾロと列をなして歩く若者達の視線は、足下に固定されている。 若者達、と表現しても良いのだろうか。 男女問わず一様に、若者の特権であるフレッシュさはとっくに失われていて、そう簡単には騙されないぞという決意すら窺える。 そう、彼らは経済財政諮問会議の民間有識者から「人生再設計第一世代」と表現された、苦難の道のりを歩まざるを得なかった時代の犠牲者たちなので

          超短編「エンドレス氷河期」

          超短編「燃えた報告書」

          なぜ、霞が関の報告書は4〜5月頃にまとめられることが多いのか。 それには幾つかの理由がある。 まず第一に、政府全体のスケジュールの問題がある。予算や法律改正に結びつけるためには、6〜7月に作られる政府全体の成長戦略や予算編成の方針に反映させる必要がある。反映させるための各省協議で戦うためには、有識者がまとめた審議会の報告書という武器を予め用意しておく必要があるのだ。 第二に、人事の問題。6月末に通常国会が閉会すれば、幹部人事を動かすことが出来るようになる。その前に「俺が

          超短編「燃えた報告書」