小太刀を取れば飛び交うハエを斬り。 刀や槍を持てば飛来するトンボを斬り。 抜く手を見せず抜刀し、鞘から出入りする刃の色も見えず。 手裏剣にて小銭の穴を貫き。 箸でハエを捕えるを見逃さず。 その技、精妙にて入神の域に達する。 こうやって書けば、それっぽく見えるけど私は凡人です。
できるなら稽古しません。 できないから稽古しています。 一つの型がなんとしてもできないのです。 私はまだ、まともに刀を扱う事ができないです。 まともに自分の身体を動かす事ができないのです。 だから稽古しています。 できるまで。
斬れる動きではダメなのだ。 斬られない動きでなければならない。 必ず「格上か同格」を相手にするのだ。 塚原卜伝でも宮本武蔵でも「もう一人の自分」でもよい。 彼等は「斬られる動き」は見逃さないであろう。 防具をつけず真剣で斬り合いなさい。 それが「剣の世界」です。