インドネシア史家の間では、イスラムの重要性を過小評価する傾向が根強くある。ただ史料を書いたオランダ人たちには、反植民地主義的・ナショナルな統合の起点になりうるイスラムを抑圧しつつ、分裂を助長する村々・言語共同体の慣習法を保護する動機があったと覚えておいた方がいい。