冬麗や空に還りし人ありて
青あらし新刊の報続々と 牧開き牛には牛の世間あり 自転車を駆り初夏の風となる
脱ぐ捨てる外す離れる夏きざす 蒼天に鳶高く舞い政宗忌 青嵐の一味となりて駆け下る
手にてなすなにごともなし遅桜 潮時は自分で決めん花吹雪
花めぐり生あることを言祝がむ 見上げてはしばし無言の花の酔 花守のごとく佇む空家かな
窓過る雲の行軍春疾風