「私の代わりに、オグマの世話を頼めるか?」 「エルルちゃんにぃ、おまかせですぅ!」 地上に残るオルルーン。 (素性も知れぬ娘に、こんなことを頼むとは。 不思議なものだが…運命に縛られない彼女なら) 「彼女は僕が、ワルハラまで送り届けるよ」 ロキに抱えられ、飛び立つエルル。
青空にキラリ、一筋の流星。 詩人は語る、あれは誰かの願い星と。 森の泉で水浴び中の乙女たちも、しばし手を止め空を見上げる。 「おかしい。こちらに向かってくるぞ」 「最近、各地で奇妙な漂着物の噂を聞くが?」 「まずい、逃げ…!」 ごっちんこ☆ 目の前で、星が散った。
今見れるエインSAGAの配信は、ここまで。 面白くて、つい一気見。 (いいな、オルルーン。私にもあんな優しい嫁さんがいたらね) 異世界の人型機動兵器の解析で苦心するオグマには、就職氷河期世代の苦労を重ねてしまう。私は生涯独身だろうけど。 その夜、パパさんは不思議な夢を見た。
「ここにいたのか」 工房の片隅、小柄な乙女像の前で落ち込むオグマ。 そこへ、ひとりの戦乙女が。 「オルルーンか」 お互い、気心の知れた間柄なのか。 「完敗じゃよ。今のワルハラで、あの巨人は作れん」 「酒を持ってきた。お前の活躍に乾杯だ」 彼女は、ワルハラの酒職人。